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同軸コリニアのまとめ (2020/8/30 22:05:33)
山岳移動に9エレループと同軸コリニアを携えて交信していた頃に感じていた疑問が同軸コリニアユーザ様からの報告と伝搬理論で次々に解明されて来た。
理論だけでは机上の空論の可能性があり、実験結果だけで判断すると異常伝搬を本質と捉える可能性があり危険だ。
当時の疑問と次々に解明された事実をまとめてみたい
①9エレループで聞こえる局はSの差はあっても全て8段同軸コリニアで聞こえた
②同軸コリニアで聞こえる局が9エレループでどこを向けても聞こえないことがある
③八木やループアンテナで一番強い方向に向けるとビーム同士とは全く異なる方向が一番強いと指摘される
④メーカ製GPを遥かに超える耳を持っている
⑤山の裏側の局と交信が出来る
判明した事実
・ノイズフロアが他形式のアンテナよりも7〜17dB低い(←最大時で17dB低い)
・上の結果と言えるのが15エレスタック並みの耳を持つという報告だった
(確かに京都局からスタックアンテナに先んじて1エリアと交信できたとの報告は1年前にあった)
15エレスタック並みの耳では9エレループがかなうはずもない。
①②④は解決。
メーカ製GPや10エレメント以下の八木及びスタックとの差はノイズフロアの差が一番大きい。
普通はアンテナ比較はSメータで行うがこれではアンテナの本質が捉えられない!ビームアンテナベースの比較方法だ。
この活動のひとつの目的はビームアンテナの常識と異なるGP系の常識も理解して頂きたいからだ。
・眼下にある海面の反射が異常に強いまた面反射で伝搬する
同軸コリニアの特徴は正にこれだ。これで移動運用すると必ず奇妙な伝搬に遭遇する
上の甲府盆地との交信は衝撃だ!お互いGPだったか?ビームアンテナならば一体どこへピンポイントでアンテナを向けた?
GP系には富士山反射なんてあるわけがない!360°に電波を放射しているからね。どちらにせよ丹沢の面反射や海面反射がほとんど。
昨年は丹沢の380m南斜面に移動した。新宿まではギリギリ見えるが埼玉は山影だ。眼下に江ノ島も見え相模湾が広がる
試しに普通の同軸コリニアで受信すると伝搬実験協力局の埼玉局は入感がない。ところがダウンチルトタイプでは何の問題もなく入感する。
反射面は海面しかない。ま八木同士でも海面反射は出来るだろうけど・・地上との海面反射交信は絶対に出来ないだろう。
熱海の山に移動して同軸コリニアで日光と伝搬実験を行ったことがある。
当日はお互い日光からは(ビーム方向南西←至極当然)51-51という結果だったけれど・・1年後のハムフェアで報告を受けた。
つくば方面(ビーム方向は南南東←ほんまかいな)に向けると強かった!と・・地図を見れば分かるが間違いなく東京湾からの反射波だろう。
こんな話をしはじめると枚挙に暇がない??
ま、ビームアンテナしか使用経験がない方には全く分からない話だろう!
③⑤もこれで解決した。
・最後に最も不思議な伝搬、拾い集めて音にする!
一番不思議な現実は、神津島や八丈島⇔飯田市が交信できたことだ。
実はこの伝搬方向には南アルプスが被っている!伝搬計算を行うとどんなに計算して交信できないレベルになる。200k近くあるから。
また2000mの山から20kしか離れてない!
XX山反射もありえない、理由はお互いにGP同士だから!!山頂付近の電波を集めて+20dBレベルを上昇させないと55-55での交信は無理。
以上が研究結果のサマリーだ。
でも調子に乗ってビームアンテナに混ざって同軸コリニアで「呼んで」も応答はないかもしれません。
・そもそも八木やループと相性は悪く、ビームアンテナ側では弱い
・お気づきでしょうがノイズレベルが低いのはこっちだけとするならば・・相手には聞こえない可能性があります。
↑これも同軸コリニアが飛ばないと評価する人の誤解です。低ゲインの八木は実はノイズレベルが高いのです。
X7000では聞こえなかった局を同軸コリニアで聞いてX7000で応答してみました。
応答がありました。X7000は聞こえてないけど、飛んでいました。
CQが楽に53で聞こえているのに応答してもCQが続いている、こちらの方が出力が高いにもかかわらず。
ゲインの低い(つまり10ele以下)、ビームアンテナを使っている局との間ではよく起こります。なので相手局は山岳移動局の場合が多いです。
アワードハントで移動局を取りたい時は見つけるのは同軸コリニア、ゲットするのは20eleスタックを使って下さい!
以上の特徴って「コンテスト向き」ですよね?関東UHF 430MHz部門の優勝者は同軸コリニアだけで戦っていますから。
では