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WSJT-X v2.3.0 (2020/10/5 16:51:08)
先日 WSJT-X のリリース候補版 v2.3.0-rc1が出たので、JTDX vc2.2.0-rc152とのデコード比較を おこなってみた。
10月4日 12時半~24時までの 50.313MHzのデータである。
FT8 Decode比較 | 総Decode | ミス | 有効 | 単独Decode |
JTDX 2.2.0-rc152 | 222 | 2 | 220 | 42 |
WSJT-X 2.3.0-rc1 | 182 | 0 | 182 | 4 |
結果はTABLEのとおり。今までと ほぼ同様で、JTDXの方がデコード数が多いもののミスもある。JTDXがデコードできず WSJT-Xがデコードできたのが4。しかし WSJT-Xがデコードできず JTDXがデコードできたのが42もある。差分を吟味すると、JTDXは -20dB前後の弱い信号に やはり強いようだ。 *1
さて、今回の WSJT-X rc版には 新モード FST4 が搭載された。これは LF MF帯向けのモードということだが、 Quick-Start Guide to FST4 and FST4W には次のような記述がある。
FST4-15 has been found very effective on 50 MHz ionospheric scatter paths.
FST4-15は 50MHzの電離層散乱伝搬において 非常に効果的であることが判明している。
しかしながら、まだQRV局数が少ないため FST4-15の50MHzにおける検証はできていない。
また、FT8やJT65と違い、シングル・デコードや TOL、さらに NB(Noise Blanking) の設定等 吟味すべき点が いくつかある。
QRMに弱いのでは
という懸念もあり、FT8に取って代わるということにはならないとは思うが、どのような伝搬で有効なのか見きわめていければと考えている。
*1 JTDXは マイナス一桁等の 比較的強い信号についてデコードに失敗する率が高いのではないかと 感じていたが、今回は 検証できず。