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<アマチュア無線の利用範囲の見直し、無資格者による体験運用の機会拡大>JARL髙尾会長とJARD三木会長が共同で、総務省へ「アマチュア無線による社会貢献活動への取り組み等に関する要望書」を提出 (2020/10/6 19:15:26)
一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)の髙尾義則会長と一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会(JARD)の三木哲也会長は2020年10月5日に総務省を訪問し、総合通信基盤局の竹内芳明局長へ「アマチュア無線による社会貢献活動に関する取り組み」と「無資格者による、より一層の体験運用の機会拡大」を趣旨とする要望書を提出した。JARLとJARDが連携して総務省へ要望書を提出するのは極めて珍しい。竹内局長からは「早期の実現に向けて努力する。実現の際には、アマチュア無線による社会貢献が有効活用できるように周知活動に努めてほしい」との回答があったという。
まず、10月6日のJARL Webの掲載記事から抜粋で紹介する。
アマチュア無線による社会貢献活動への取り組みに関する要望書を提出
JARLの髙尾義則会長とJARDの三木哲也会長は、10月5日に総務省を訪問し、これまで両団体において検討してきたアマチュア無線による社会貢献活動に関する取り組み、および無資格者によるより一層の体験運用の機会拡大について、総務省総合通信基盤局の竹内芳明局長へ、要望書を手渡しによる提出を行い、早期の実現に向けての協力をお願いしました。
竹内局長からは「早期の実現に向けて努力する。実現の際には、アマチュア無線による社会貢献が有効活用できるように周知活動に努めてほしい」との回答をいただきました。
その後、髙尾会長と三木会長は、総合通信基盤局電波部の鈴木信也部長ともお会いし、竹内局長への要望書の提出を報告するとともに、アマチュア無線のより一層の普及促進のため、早期実現に向けての法整備等への協力をお願いしました。
両団体により提出した要望の内容は、さらなるアマチュア無線の振興とその利活用に向けて、アマチュア無線の制度を拡大し、アマチュア無線の利用として国や地方自治体が実施する地域活動やイベント等を支援するボランティアによる通信が明示的に可能となるようにアマチュア無線の利用範囲の見直しと、先日、制度化が行われた無資格者による運用についても、児童等へのさらなる範囲拡大を要望するものです。
JARLおよびJARDの両団体は、これら要望した事項の早期実現について総務省へ協力のお願いをしてまいります。
JARLの第52回理事会報告によると、提出した要望書の内容は「社会貢献活動の促進として、災害時等のボランティア活動や地方公共団体等のイベント・地域活動等において、アマチュア無線が日常的に支援できるようにするための利用範囲の拡大」と、「無資格運用の制度について、小中学生に限っては家庭内や学校内にアマチュア無線資格者がいれば日常的に体験できるように改正」という2点を骨子とするものという。
またJARDは、かねてから“国民共有の財産である電波の利用は、広く国民に還元されるべきもの”と位置付け、「アマチュア無線の本来業務の一つとして、ボランティアとして実施する災害時の通信や、その訓練も兼ねた公的イベント等の運営に係る通信などの“社会貢献”を含めるべき」と考えに立ち、総務省が行ったパブリックコメント募集時にも「単なる趣味の範囲を超え、災害時の通信等の“社会貢献”をアマチュア無線の本来業務の一つとし、その社会的役割や意義をより明確にすることにより、国民から見てよりクールなものとしてアマチュア無線が存在し、裾野の広がりが大いに期待できる」との意見を表明してきた。また今年度のJARD事業計画の中にも「アマチュア無線の社会的位置づけの向上を図る」という項目を盛り込んでいる。
アマチュア無線界を代表する2つの団体が共同で要望書を提出したことで、総務省がどのように検討を進めるか注目されるところだ。
下記の記事も参考に↓
<理事会報告、ただし書き地方本部長の委嘱ほか>JARLが最近公表した連盟運営に関する情報まとめ (2020年10月2日掲載)
●関連リンク:
・アマチュア無線による社会貢献活動への取り組み等に関する要望書を提出(JARL Web)
・JARL
・JARD