無線ブログ集
メイン | 簡易ヘッドライン |
<Amazon PODサービスを利用>37エンティティからの運用実績、小林直行氏(JK1FNL)が経験とノウハウをまとめた「アマチュア無線海外運用ガイド」を出版 (2020/10/7 12:05:31)
海外37エンティティから運用実績があり、米国のコールサイン「NA8O」を持つ小林直行氏(JK1FNL)が、過去にアマチュア無線の専門誌に掲載した原稿や、自身がWebサイトで紹介した内容を全面的に加筆修正し、“観光旅行型海外運用”のノウハウを1冊にまとめた「アマチュア無線海外運用ガイド」を出版した。本書は通販大手のAmazon.co.jpが行っている、必要に応じて必要な部数を印刷・製本する書籍サービス「プリント・オン・デマンド(POD:Print on Demand)」を利用したもので、2020年9月29日に発売。本のサイズはA5判(厚みは1.24cm)で215ページ。価格は2,400円(税込み)。
(著者のTwitter「Nao, JK1FNL」から)
hamlife.jpの取材に、筆者の小林氏が「アマチュア無線海外運用ガイド」の出版へ至る経緯を語ってくれた。
◇
私は2014年以降、毎年、海外からのアマチュア無線運用を楽しんできました。ところが、ご承知のように、今年は海外旅行に行けるような状況ではありません。
そのため、海外運用の計画を立てる代わりに、いままでの経験やノウハウを1冊にまとめることを思い立ったのです。ブログなどのWebサイトではなく、本にしようと考えたのは、本が好きで、形に残したいと考えたためです。
ニッチなテーマで商業出版が見込めないなか、オンデマンド出版という方法があることを知り、自己負担となる初期費用がたいへん少なくて済むことがわかり、今回の印刷物としての1冊に至りました。
世界中からパイルアップを浴び続けるような本格的なDXペディションは、費用や休暇取得がネックとなって、実現がなかなか難しいと思います。
しかし、普通の海外旅行に、少しだけプラスすれば、パイルアップも夢ではありません。そのような「観光旅行型海外運用」の楽しみ方を紹介しています。
また、すでにご購入された方からは、オペレーションの方法についての部分が、日本から呼ぶ側も参考になるとの感想をいただきました。
Amazonのプリント・オン・デマンド(POD:Print on Demand)」を利用して出版された「アマチュア無線海外運用ガイド」
●Amazonの書誌説明より
観光旅行をベースにして、海外からのアマチュア無線運用を楽しんでみませんか。
本書は、2020年現在、37エンティティから運用した実績がある著者が、海外運用の経験と楽しみ、ノウハウをまとめたものです。
DXペディションと呼ばれる大掛かりな海外運用を行って、世界中の局から一斉に呼ばれるというのは、アマチュア無線家にとっての夢ではないでしょうか。私は、過去2回のスプラトリー諸島のDXペディション(9M4SDX、9M0L)への参加で、その夢を叶えることができました。
とはいえ、そのような機会は、何度もあるものではありません。
そこで、楽しんでいるのが、観光旅行にプラスしての海外運用なのです。簡単な設備で、2,000を超える交信数を達成したこともあります。本書を参考に、皆さんも海外からの運用を計画してみてはいかがでしょうか。
「II.海外運用の免許・許可」では、30エンティティ以上の免許情報を掲載しています。
「III.オペレーション」は、海外から運用する場合だけでなく、日本から海外局を呼ぶ場合も、参考にしていただけるのではないでしょうか。
「V.運用リポート」は、読み物としても楽しんでいただけると思います。
●取り上げているエンティティ
・日本との運用協定に基づく免許申請・運用許可の情報
W(米国)、F(フランス)、VK(オーストラリア)、ZL(ニュージーランド)、HL(韓国)、DL(ドイツ)、VE(カナダ)、OH(フィンランド)、EI(アイルランド)、OA(ペルー)、YB(インドネシア)
・自分の経験による免許申請・運用許可の情報
(アメリカの免許を根拠としている場合を含む)
PA(オランダ)、TF(アイスランド)、EA(スペイン)、EA6(バレアレス諸島)、ZS(南アフリカ)、OX(グリーンランド)、DZ(フィリピン)、SM(スウェーデン)、CT(ポルトガル)、OH(フィンランド)、UA(ロシア/旧ソビエト連邦)、LY(リトアニア)、YL(ラトビア)、ES(エストニア)、SP(ポーランド)、3D2(フィジー)、V6(ミクロネシア連邦)、FO(フランス領ポリネシア)、CE0Y(イースター島)、5Z4(ケニア)、FK(ニューカレドニア)、9H(マルタ)、FK(ニューカレドニア)、YJ(バヌアツ)、T8(パラオ)、8Q(モルディブ)、CN(モロッコ)
※個別に具体的な申請方法を紹介しているわけではありません。私が運用当時に申請した方法や許可の根拠をみつけた方法を紹介しています。
・運用記
KH2(グアム)、3D2(フィジー)、VK6(オーストラリア)、FO(フランス領ポリネシア)、CE0Y(イースター島)、KL7(アラスカ)、5Z4(ケニア)、FK(ニューカレドニア)、9H3(マルタ)、VK4(オーストラリア)、VK4(オーストラリア・OC-160)、YJ(バヌアツ)、T8(パラオ)、TF(アイスランド)、EA6(バレアレス諸島)
●目次
はじめに…3
I.観光旅行と海外運用…7
海外運用のきっかけ…8
夢ではなくなった海外運用…10
観光旅行型海外運用…12
II.海外運用の免許・許可…15
免許や運用許可の必要性…6
免許や許可が不要な国…18
相互運用協定に基づく免許申請…22
CEPT T/R 61-01…25
アメリカの免許とCEPT…26
アメリカの免許で実際に運用可能か…30
相互運用協定がない国への免許申請…36
免許申請の実例集…40
コラム アメリカの免許の取得…49
III.海外運用の準備…55
いつどこに行くか…56
旅行手配と免許の優先度…57
ホテルの選択 58
飛行機の重量制限…59
電波伝播を調べる…60
運用の予定を広報する…61
お手軽海外運用の室内機材…62
大きく重いアンテナは使わない…69
便利な小物…72
パッケージング…73
空港への移動…75
入国の準備…76
IV.オペレーション…77
運用のノウハウ…78
パイルアップの違い…82
マナーが悪い局への対処…84
電波伝播の非対称性…86
小型リグの設定…87
スプリット運用…88
交信のパターンとリズム…89
DXクラスタやSNSの利用…91
デジタルモードの運用…92
海外運用とコンテスト…93
コラム DXFC…94
QSLカードを交換する…96
ログサーチとLoTW…98
コラム 海外運用する日本人局と交信する…99
V.運用リポート…107
NA8O/KH2…108
3D2NA…111
VK6AAS…128
FO/NA8O…133
CE0Y/JK1FNL…135
NA8O/KL7…143
5Z4/JK1FNL…146
FK/JK1FNL…155
9H3F…164
JK1FNL/VK4…173
JK1FNL/VK4 OC-160…183
YJ0NA…190
T88NA…204
TF/NA8O…206
NA8O/EA6…209
あとがき…213
●著者プロフィール
小林直行(こばやしなおゆき)
1977年 JK1FNL開局
2012年 NA8O開局
海外からのアマチュア無線運用、コンテスト参加、電子工作をメインにアマチュア無線を楽しんでいる。
第一級アマチュア無線技士
Amateur Extra Class
ARRL Volunteer Examiner
第一級陸上無線技術士
第一級海上無線通信士
アマチュア無線、電子工作、インターネット、コンピュータOSに関する記事執筆、著書多数
主な著書
「アマチュア無線用語用例早わかり」 誠文堂新光社
「実践パケット通信コンピュータ・ネットワーク」 CQ出版社
「パケット無線&TCP/IP」 CQ出版社
「Linux活用入門」 CQ出版社
「図解雑学 通信のしくみ」(監修) ナツメ社
「図解雑学 サーバのしくみ」 ナツメ社
「Windows Server 2008パーフェクトガイド Networking」(監修) 翔泳社
「マスタリングTCP/IP IPv6編」(共著) オーム社
「仮想化OS XenServerの基礎と活用」(共著) CQ出版社
本書は一般書店や通販系の書店では取り扱っていない。購入はAmazonからに限られるので下記のリンクが便利で確実だ。
↓この記事もチェック!
<Amazonの“PODサービス”でついに復刊!!>入手困難の「魅惑の軍用無線機 第1巻」と「BCLラジオカタログ」が製本された状態で手元に届く
●関連リンク:
・JK1FNL’s Page
・Nao, JK1FNL(Twitter)
・「アマチュア無線海外運用ガイド」を入手しました。(Hankの無線ログ)