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「無線設備の操作に関する知識及び技術の向上を図る努力義務」に関するパブコメ結果公表 (2020/10/14 23:51:09)
2020年110月12日、表記パプコメの結果が公表されました。
無線従事者規則の一部を改正する省令案に係る電波監理審議会からの答申及び意見募集の結果
私が提出した意見 は、65番です。私の意見と総務省の回答を対比します。
(BIB)無線従事者免許を受けた者に対し、無線設備の操作に関する知識及び技術の向上を図る努力義務を課すことについては、以下が確実に実行されることを条件として賛成する。
・一部において、今回新設される義務が法的な義務と誤解されているので、あくまで「努力義務」であることを周知されたい。
(総務省)本改正案に賛成のご意見として承ります。本改正案は、電波の公平かつ能率的な利用を確保するため、アマチュア無線を含む全ての無線従事者資格を有する者が自らの責任おいて、 またそれぞれの環境に応じ 最新の電波法令に基づくルールを含む知識及び技術を持つことに 努める ことを規定するものです。
→今回、追加される条文の文言は、「・・・向上を図るように 努めなければならない 。」というものです。これは「 努力義務 」というものです。「 それぞれの環境に応じ 」=免許人の判断で 努力 すればいいのです。違反しても、制裁も罰則もありません。何も恐れることはありません。
(BIB)・IT人材の育成にアマチュア無線の活用が提案されており、 アマチュア無線技士の知識及び技術の向上を図る事業を行う組織に対する予算措置 を講じられたい。
(総務省)また、アマチュア無線技士の知識及び技術の向上を図る事業を行う組織に対する予算措置については ご要望として承ります 。
→努力義務条項は、得てして、補助金や助成金を国庫から出す足かがりとするために設けられます。なので、この際、予算措置を要求するのが正しい対応です。「 義務を課すならカネをくれ 」というわけです。
この点がよくわかっていらっしゃるJARDは、以下の意見を提出されています。「電波利用料」を名指しされているところは、さすがといわざるを得ません。
(JARD)改正案について賛成します。アマチュア無線家は、定義に明記されているとおり、新たな通信方式への対応等各レベルに応じ、これまでも自己の知識や技術の向上に日々務めてきており、今後も不変のものと言えます。当協会としても、その一助となるよう、関係するセミナーの開催や関連情報の提供等に引き続き努めていくこととしています。 アマチュア無線分野における国への要望としては、 電波利用料財源等を活用し 、①リーダーとなる講師等の育成システムへの関与、②個人負担が前提となるスキルアップのためのセミナー等への参加が容易となるよう各種の支援策、③スキルアップの目標となる任意資格制度への関与などをお願いするものです。
さて、 JARLはというと・・・またサボりました 。意見を出すことすらしていません。JARLとしては、自ら意見を提出するのはもちろん、アマチュア無線家に「努力義務条項」の本当の意味を説明し、賛成の意見を提出するよう促すべきでした。 これを怠った結果、アマチュア無線家から多数の反対意見が出てしまったことを、髙尾・日野岳執行部は全力で反省しなければなりません。 髙尾・日野岳執行部が、保身に精一杯で、電波法制度改革のやる気もないのであれば、退陣すべきでしょう。
(2020-10-14 記)