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登山用ストックの延長ポール (2020/10/17 12:02:57)
山王岳から山寺への下山中、熊に遭遇したことを前回書きました。さほど恐怖感はなかったのですが、そのときの光景が脳裏を離れず、何度も思い返してしまいます。潜在的にはかなり緊張し、トラウマ状態になったのかもしれません。二口山塊は、里に近いにもかかわらず山が深い、という特徴があります。この時期、里にも熊が出没し、仙台中心部に近い我が家の周辺でも出没例があります。正確なところはわかりませんが、有名どころの山と違い、登山者も少ないので熊の生息数は多いような気がします。大東岳や北面白山、山形神室あたりはそこそこ人が多いものの、それ以外は本当に静かで、休日でも誰にも会わないことが珍しくありません。今後も熊と遭遇することはあるだろうし、自分はソロで歩いているので、もし大ケガとなれば、誰にも助けを求められず、発見すらされないことも考えられます。
というわけで熊対策のため、熊スプレーと電子ホイッスル、登山用ストックを携行することにしました。急に興味を持ち『人を襲うクマ』(羽根田治著)と『熊が人を襲うとき』(米田一彦著)という本も読んでみました。熊の生態や対処方、遭遇事例が具体的に多数書いてあって、登山者必読と思いました。遭遇してしまった時は不用意に動かないのがいちばん肝要で、「木化け」といって樹木の間に入り、自ら樹木になりきって気配を消す、そういう方法もあるようです。その間にスプレーを素早く手に持ち、いよいよという時は躊躇なく使う。
もっとも、いろんな対処法とか装備以前に、山は野生の領域であって、その中では人も数多い動物の一種に過ぎず対等であること、場合によっては他の動物から野生的試練にさらされるという自覚がもっと必要だったな、と反省しているところです。
さて、長さわずか1mのストックではあるものの、せっかく携行するのであれば、これをアンテナポールにできないかと考えてみました。実際、山岳移動局で簡易的にそのような使い方をしている局はあるようです。ただ、地上高1mでは手持ちよりも低くなってしまう、ということで、安直すぎるかもしれませんが、ストックの先端に取り付けて長さを稼ぐ延長ポールを作ってみました。
先端にすっぽりかつ緩みなく入る内径13mmの塩ビパイプ10cmに少し細い2種類のパイプをつぎ足して90cmとしました。ストックに装着した状態で長さ185cm。細いパイプなので、これ以上長くするとアンテナを取り付けた時にしなりが出てよくありません。2分割で収納時45cm。重さ70g。ストックのグリップ(T型)側をザックのサイドポケットに入れ、上部ストラップで固定(ザック背面が固く自立する必要あり)。ポール先端にRH770やRH660Sなど軽いアンテナをクリップベースで取り付けるのみ。強風でなければなんとかなりそうです。クリップベースを適当な樹木に取り付けてもよいのですが、この方法なら場所を選ばずに済みます。次回の山行で試しに使ってみます。
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