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NanoVNA (2020/11/3 21:44:08)
だいぶ遅れてしまったが、話題の NanoVNA を入手した。
さすがに VNAなので
伝送特性も測定できるわけだが、当方でのメイン使用方法は やはり アンテナ・アナライザだ。
存在自体は 早い段階で知っていたのだが、まさか ホントに安価だとは・・ (^^;)
ネット通販 *1 で発注したが、取説は無し。
まぁ メーカが違っても 基本的に 同一のハードウエア *2 だし、ネット上には いろいろ 情報が転がっているので なんとかなる・・って感じ。
アンテナ・アナライザとしては SWR画面と スミス・チャート画面くらいしか使わないし。
気をつけるべきなのは、キャリブレーションかな。コネクタがSMAなので Mコネに変換するために BNC経由でおこなっている。OPENとLOADは いいとして、SHORTを確実にしないと ワケ判らない測定結果となってしまうので注意。
測定結果を USBケーブル経由で PCに取り込むこともできる。というか、PCの画面から 測定パラメータを設定可能だ。 *3
これは ウチの スローパーモドキの 1.8MHzにおける SWR特性。
雨が降ると SWR最小周波数は 低下すると思いきや、実は 上がってしまうということが判明。晴天→1.81MHz 雨天→1.89MHz。なんでやねん?? *4
同じく スローパーモドキの 3.5MHz。こちらは安定。全天候型。
3.7MHzを超えると Rig内蔵ATUでは マッチングがとれなくなる。
同じく 7MHz。こちらも ほぼ安定。
SWRだけじゃなく、スミス・チャート画面では 複素表示のインピーダンスも判るのでFB。
ただし、液晶画面が小さくて 当方の眼力では ギリギリだ。ロー眼進んでる方は キビしいかも? *5
しかし・・ いつのまにか立冬も過ぎ、本日は 初雪が降った。
予定していた
アンテナいじり、マトモにできるのか・・ ??
B07WCPQGBF *6
2019.11.20 追記 :
ファームウェア が なんと Ver.0.5.0まで Updateされていたので、さっそく 入れ替えてみた。
たしかに 測定レンジが 1.5GHzまで拡張されている。
しかし、当方の SMA~BNC~M型の変換コネクタの特性がぜんぜんダメで マトモに測定できそうにない。SMA→Mや
SMA→Nの変換コネクタを調達する必要があるだろう。
本家のマニュアル も発見した。たいへん参考になる。
電池残量表示用ダイオードのハンダづけは なんとかできたものの、視力的に ここらへんが限界である(^^;)。
なお、使ったのは 1S1588系の普通のスイッチング用シリコンダイオード。
2019.12.6 追記 :
1200MHz用 自作アンテナのSWRを測ってみた。
- 黄: 14el 八木宇田
- 赤: 5el クアトロヘンテナ
- 青: 22el Hヘンテナ
ノイズなのか他の要因なのか、かなりギザギザ *7 *8 になってるものの 傾向は判る。ただし 1300MHzを超えると かなり怪しくなるようだ。
ちなみに、ウチの NanoVNAは 無シールドのやつである。
自分でシールド版をハンダづけすることも可能だが、シールド版 装着することで 逆効果となることも考えられるので
もう少し様子見しようと思う。 *9
2020.1.21 追記 :
M型コネクタ使用のUHFでの測定で どうにも信頼できない値が出ることがある。これは自作の50Ωダミーロードがヘタレなのでは・・??
ということで、新たにダミーロードを作ってみた。
ブツは 白いプラスティック樹脂絶縁体のM型コネクタのオス。抵抗器は 100Ω2本使った方が性能が良いような気もするが 1/8W型の51Ω 1本のみ。
これを使って他のダミーロードのSWRを測ってみたら・・ 某D社の放熱器がカッコいいやつは 430MHz帯から既にダメ。1.5もある。古い某H社のものは430はクリア。1290MHzでも 1.5だ。旧い自作ダミーは 430はセーフだったが 1290MHzではダメダメだった。
SMAコネクタしか使わないのなら 付属のダミーロードを使えばいいわけだが、他のコネクタを使う場合は それぞれのコネクタでダミーロードを用意してCALIBRATEすべきだろう。
なお、ファームウェアは 先日リリースされた 0.6.0に更新した。マーカのトラッキング機能が追加され、SWR最小周波数を自動的に追跡してくれるのはありがたい。
さて、ソフトウエアの方は
上のグラフ画面でお判りと思うが、NanoVNA.exeというのを使っている。NanoVNASharp.zipというアーカイヴで配布されているっぽい。
現在 Ver.1.03のようだが、これは ソフト側から指定できるレンジは
900MHzまでとなっている。ようするに1500MHzまで拡大した新ファームウェアには完全には対応していないわけだが・・
なんとかなる。(^^;)
NanoVNA Saverというソフトも発表されているが、なんか デザインが好みじゃないので・・ (^^;) *10
あと、シールドの件だが、やはり S11側を シールドすると特性が劣化 するようだ。予想どおり シールドするなら S21側で、アンテナ・アナライザとして使うだけならシールドしないままの方が良いみたいである。
・・というか、完璧なシールドは なかなか難しい・・ということなのかもね。
2020.3.5 追記 :
ファームウェアを 先日リリースされた 0.7.0に更新した。
フォントが少し見やすくなったような気がする。その他細かい修正がなされているっぽい。
表示されているのは、降雨後の 1.8MHz用スローパーモドキのSWR。
Comments(20)
*1 AMAZONでも購入可なのには驚いた。
*2 ハードの多くは中国製。もともとの設計者は 日本。
*3 ソフトウエアも複数発表されている。
*4 本件については さらに検証が必要。
*5 ファームウェア更新すればフォントサイズが若干大きくなるとか? そのほかに 1.5GHzまで測定可能にもなるらしいが 安定度がちょっと心配・・
*6 この製品以外にもクローンが 複数販売されている。もちろんアマゾン以外でも。
*7 3つとも 手持ちでの測定。HFのワイヤアンテナが 風が吹くとギザギザになるのと同じ?? いや、それだけではないだろう。
*8 900MHz超は 5倍高調波使用で NanoVNAの出力が弱いのが原因とのこと。
*9 S21を使うなら、アイソレーションが気になるのでシールドした方が良いのだろう。
*10 デザインは 極めて重要である。