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IC-705 VU帯(FM)の受信感度 (2020/12/27 5:41:03)
IC-705の受信方式は、VUを含め25MHz以上がダウンコンバージョンIFサンプリング方式とのことです。VU帯でどの程度の受信感度なのか、スーパーヘテロダインのID-51やFT817と比較してどうなのか、IC-705を購入したのはそんな興味が涌いてのことです。
この1ヶ月ほど、主に145MHzFMにて聞き比べをしてみました。3機種とも付属(内部)バッテリー。IC-705はプリアンプオン。自宅ベランダのアローラインにて、固定局からの弱めの信号をID-51(初期型)、FT817(ND)と切り替えながら耳を傾けました(あくまで自分の環境と耳での感触です)。
その結果、
ID-51>FT817≧ IC-705 となりました。
31程度の信号。なにかを話しているのはわかるが何を話しているのかまでは判別しかねる微妙な信号の場合、ID-51は話の内容が断片的にでも了解でき頭一つ抜け出ています。FT817と IC-705はほとんど了解できません。FT817はFM特有のノイズレベルが高いものの、ノイズのベースが均一的で、かつ高音域が立ってわずかに変調の片鱗をとらえやすい感じがあります。IC-705はFMノイズ音がほどよく抑えられているものの、粒状のブツブツノイズを拾いやすいようです。ノイズリダクションを効かせるとかえって変調のエッジが甘くなりとらえにくくなります。FMの場合、この機能は通常オフでよいように思いました。41~51くらいの信号ではブツブツノイズは気になるものの了解度にあまり差はなくなります。ざっくり言えば同等と言えなくもないのですが、厳しく見ればIC-705の受信感度はわずかにFT817に及ばず、との感触です。ID-51との比較では感度の差がより感じられ、ノイズに埋もれそうな微弱信号の場合はID-51に分があります。これらは430MHzFMに関しても同様の傾向です。
感度のみが受信性能のすべてではないものの最新機のIC-705にはもっと頑張ってほしかったというのが正直なところです。HF帯は悪くない印象があり、それより上の周波数帯に関しては技術の蓄積されてきたスーパーヘテロダインに未だ及ばずということでしょうか。今後の改良に期待したいと思います。どのようなノイズを拾いやすいのか、野外ではどうか、隣接信号からのかぶり、SSBでの感度・了解度などなど・・・追々試しながら様子をみてみます。
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