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1.2G同軸コリニア&Lazy-Hビームの最終テスト(結局、非常識な結果となりました) (2021/1/4 8:43:14)
すでにメーカー製コリニアとダウンチルトの比較実験も終了しており、同軸コリニアと8エレカーテンビームの比較実験の最終章だ
丹沢の前衛にある標高700mの尾根筋に出かけた。
今回も使用したのは
12段同軸コリニア(ダウンチルトタイプ)←電測結果では4-5dBゲインが低い 8エレカーテンビーム(11.72dBi) ←新しいアンテナ完成時は電測を行い解析値と同等の性能であることを確認している各アンテナから切替器へ3DFB 1mを接続して条件を同じで測定した
【12段同軸コリニアと8エレカーテンビーム】
前回の記事で同軸コリニアに対し入感がなかったと書いたが同軸切替器の不具合だったようだ。
途中までは動作していたがその後おかしな動きになっていたようで修理をした。この切替器はハンディ機のSMAコネクタに直結するタイプだ。
DC〜3Gまで使用できるリレーを使っている。修理した切替器で2つのアンテナのSを確認してみた
12段同軸コリニア(ダウンチルト)と8エレカーテンビーム比較結果
結果概要を書くならば
10局中9局で同軸コリニアの方がSが1-5強いことが確認できた(平均的には2強い)相手局も同じ変化であることを確認。但し
1局は同軸コリニアで50(Sメータの降らない51)、カーテンビームで51-52となる(ところが・・・別途書く)特徴的なレポートを紹介する
茅ヶ崎局 同軸コリニア 59+ カーテンビーム 55この局はアンテナ実験を聞いて頂いていて詳細にレポートを頂いた。同軸コリニアは基本的にSは変わらず。カーテンビームは向きが変わると弱くなったり、聞こえなくなったりするとのこと
コメント:実は茅ヶ崎との間には山があって見通し外。ダウンチルトコリニアの真価は見通し外で発揮される
他各局同軸コリニアの方がS2-3強かった。S1しか違わない場合もあった
ほとんどの局は八木が強いに決まっている!との予想だった!
守谷局この局では不思議な現象が発生した。こちらでの入感状況は
同軸コリニアで50(Sメータの振らない51)、カーテンビームで51-52
相手局からのレポート
同軸コリニアで50(Sメータの振らない51)、カーテンビーム入感なし
これは衝撃的な状況だった。ビームアンテナを向けると強くなったので呼んだら聞こえないというのだ。
ノイズ混じりだけど同軸コリニアならば聞こえるという。
結論(山岳移動かつ私見)
1.2Gを運用される方は同軸コリニア以外の選択肢はないと考える(勿論、ダウンチルトならばベスト) フロントゲインが低い同軸コリニアの方が送受とも強いことが判明した解説
1.の結論の背景、解説
・GPとビームアンテナ間では【守谷局】でのような現象が報告されている事
呼ぶ側がGPの場合、こちらで完全に聞こえてる相手に「呼ばれてるのはわかるのですが・・」と相手には聞こえない経験は私にもある
・仮に10エレ以下のビームのSが同じだとしても同軸コリニアは360°そのSで受信できている
(ビームアンテナ好きの方は言うだろう!それでは混信に弱いだろう!これは好みの問題?1.2Gはほぼ混信なし)
2.の結論の背景、解説
ホームでは見える範囲で反射が発生し主力は直接波だが
山岳移動では見える範囲も広く、かつ高低差も大きい。反射とひとことで言っても非常に複雑だ
ビル反射、地面反射、海面反射、山岳反射
コリニアはゲインが低いが反射波や直接波を合算してSを形成する
結果フロントゲインの高いビームよりもSが大きくなる
ダウンチルト
ダウンチルトタイプはどこでも使用できるわけではないので通常タイプのコリニアで問題ない
(但しダウンチルトタイプは通常タイプよりもS2は強くなる)
ダウンチルトタイプは同軸コリニアを使い慣れている方かつ山岳移動局には評価をお願いし同時に制限事項を伝えて頒布の形をとっている
(現在提供している2局の山岳移動局からも市販のGPよりもS2から3強くなったとのレポートを頂いている。また市販GPでは全く聞こえないハンディ機が52で聞こえたとの報告も頂いた)
以上は山岳移動局&山岳局へ対する強いメッセージであり地上局(標高200m以下)は伝播の主力である直接波に対する設備を考えればよいか?
また守谷局との間で何が起こったのかを考え検証するのも楽しいと思います、皆様のコメントをお待ちしています
最後に
あけましておめでとうございます、本年も宜しくおねがいします