無線ブログ集
メイン | 簡易ヘッドライン |
チェンジニア、チェンジニスト。 (2021/1/6 21:51:18)
新年、明けましておめでとうございます。
本年も、何卒よろしくお願い致します。
■新たなチャレンジ
巣ごもり年末年始となったこの冬休みも今日で終わり。今シーズンは厳しい寒さとなった事もあり、自宅での実験は順調に進み、色んな事が得られました。
更には、ローカル局との実験結果共有も順調で、例年に無い充実っぷりになりました。
そんなローカル局、新たなチャレンジとしてICB-770の技適化に取り組むそうです。
こんな事を書くとプレッシャーになるか?とも思い、書くかどうか迷いましたが・・・。彼は泰然、至って淡々と熟す性格なので、しれっと通してしまいそうな気がしています。
■ICB-770の面倒くささ
ぶっちゃけ、770の技適化は面倒です。
中身はスカスカですが、無駄に筐体がデカく、しかもソニーらしいなんとも言えない組み立て性・・・。
そして、なんと言っても基板自体に手を入れ、”まずは性能を元に戻す”ところからスタートしなければならないのがたちの悪いところです。
特に厄介なのが基板に使われている2SC710と言うトランジスタ。生産当時、SONY製品に多用された汎用トランジスタですが、これはほぼ確実に特性劣化し駄目になっています。このトランジスタはほぼ入手不可ですので、どげんかせんとかんのです。
■C710の代替品
この部品の代替品を探す時はどうされてますでしょうか?
多分ググって、どなたかのブログに記載されている部品へ換装されている方もいらっしゃるかもしれません。ただ、その物ズバリの物はそうそうあるものでは無いですし、苦労されている方も多いのでは無いでしょうか?
実際、「(うまく行かなかったから)ブログにはワザと嘘を書く人もいるからね」なんて事まで仰る方まで居る始末・・・・。
↑これには正直、私も閉口・・・・(笑)。
まぁとにかく、”ググる”事自体は否定しませんが、「単純にトランジスタをそのまま換装する」のはちょっとナンセンスです。
そんな方には、ちょっぴり皮肉も込めて、私は「チェンジニア」とか「チェンジニスト」と呼ばせてもらってます。
■770に合うトランジスタ
DX-44を作った当時、ひたすら入手可能なトランジスタのデータシートをダウンロードし、比較しまくりました。で、それらトランジスタ特性の美味しいところを使う事だけに注力してました。
特に受信側については、単純にパワーゲインだけでは駄目で、NFを下げる事も重要です。AGCだってあります。結構手間のかかる作業をすることになります。
「複合的にバランスの取れたデバイス(トランジスタ)を探し、周辺定数の設計し、テストする。」
これが地味な作業でもありますが、逆に「これはすごく良くなるんじゃないか?」と思いながらすすめる作業なので、一番ワクワクする瞬間だったりもするわけです。
さて、技適チャレンジの彼は、どんな石を選定するんでしょうか?