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1.2Gでの同軸コリニア&ビームアンテナのテスト完了 (2021/1/9 18:27:44)
昨年末から続けていた1.2Gの同軸コリニアのテストが完了した。
1.2Gの山岳移動局に使用して貰いながら仕様・スペックの検討を行った。山岳移動用ダウンチルトと地上移動用の2種類の仕様が確定した。
地上移動用は山岳移動でも活躍出来る。
[左が15段ノーマル同軸コリニア、右が14段ダウンチルト同軸コリニア←12段と思っていたが14段だった]
12段ダウンチルト同軸コリニアは
8エレカーテンビーム12dBi(メーカー製7エレ相当)よりも相手のロケ、方向、アンテナにもよるが最低でも5dBのアドバンテージがあった
また見通し外で海面反射があるロケに対しては8エレよりもS5強くなることが分かった
ビームアンテナはピンポイントでゲインが稼げるが同軸コリニアは、これで360°だ
【8エレカーテン設計図?最適化してゲイン12dBi】
1月2日は厚木市七沢森林公園(標高184m)で1.2Gの8エレカーテンと12段同軸コリニアを切り替えながら受信した
標高が高いと結果は最初から分かっているが・・標高が低いのでちょっと勝手が違うか?
カーテン8エレだけどフロントに向けると59+、サイドになると51だったり聞こえなくなったり、ビームを使っているという気持ちよさ、小気味よさがある
ノイズスレスレの局を探すと千葉方面で51で最大。ビームアンテナは非常に楽しい気がする、はまりそうだ!!
で、ダウンチルト同軸コリニアで聞くと千葉局は51、59+局も同じ・・・回す必要もない??
その後もノイズスレスレの局を8エレで探してコリニアに切り替えるが8エレで聞こえる局は、同軸コリニアで聞こえた。
以上で、ノーマル型同軸コリニアとダウンチルト型同軸コリニアの線引きがどこにあるかがはっきりと分かった。
【守谷事件の顛末】
守谷事件とは標高700mの尾根筋で
こちらのリグでは8エレでS2、同軸コリニアでS0(Sが振らない)の信号を受信した。
当然信号の強い8エレ側で送信したが応答なし、まさか?と同軸コリニア側で送信すると応答あり。
しかもこちらは1Wで相手は10Wだ
この話、大きな疑問が2つある
Sの大きいアンテナ側で呼んだら相手に入感なし、Sの小さいアンテナならば応答あり S0側のアンテナで呼んだがこちらは10dB出力が低いのになんで届いた??条件:受信限界を-120dBmとして考える、山岳なので都市ノイズはない
1.より言えること
【双方の受信レベル】
受信限界は-120dBだ
【カーテンビーム側で考察】
12dBiのゲインで-108dBmまで上昇させS2となった(-120dBm+12dB=108)←これは理論通り、計算通り、リグのSメータの測定値と一致している
逆に言えばアンテナゲインが無ければ聞こえていないといえる→守谷局10Wの素の電界強度は-120dBmと断定できる
当局が送信すると10dB低いパワーであるが守谷局は-118dBmで届きギリギリS0だが受信できるはず(-130+12=-118)
しかしカーテンビームの送信では受信できなかった
守谷局は住宅地の地上局なのでノイズのために-115dBm以下の聞こえないとひとまず仮定する
(ここまでは普通)
[14段同軸コリニア側で考察]
カーテンビームでの考察より
守谷局は-120dBmでこちらに届いていた これが重要だが都市ノイズのために-115dBm以下は聞こえないとの結論に達した。では同軸コリニアで交信できたプロセスを紐解いてみよう
コリニアはS0入感なので受信レベルは-117dBm前後と言える
カーテンビームとのフロントゲイン差は10dBだ(14段でフロントゲインが3dBしかない。同軸コリニアが10dBゲインが低い)←実はこれは正しい
こちらは10dB電力が低いので守谷局には-130dBmで到達、アンテナゲイン3dBをプラスして-127dBmで到達
これでは守谷局と交信できない。あと守谷局との交信には+15dB必要、しかしフロントゲインでは全く説明できない。
14段はダウンチルトタイプだ。ことによると80km先では+15dBのゲインがあったとしか思えない
次回は同じ場所でノーマル同軸コリニアと比較すれば結論が出る。
山岳移動で最近はビームアンテナ(15エレ以下)との比較が多かったが正直比較するまでもなく山岳専用コリニアの
相手にはならなかった。
(何度も書くがノーマル同軸コリニアは15エレスタック並の耳を持つ、ダウンチルトは平野が120°以上見渡せる場所で有効です)
今後は同軸コリニア同士での比較実験を進める予定だ!!
そして結論はダウンチルトの弱点補完のためにノーマルコリニアを使用することとする
(標高2-300mでは??)