無線ブログ集
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GPSロック 10Mhz 基準信号発生器 (2021/1/30 19:06:58)
人工衛星GPSには100万年に1秒以下という精度のセシウム原子時計が搭載されています。
GPSからの電波には正確なタイム情報が含まれており、無料で降り注いでいます。
セイコーアストロンという腕時計はGPS受信の電波時計で高精度ですが、普通の電波時計でも10万年に1秒の精度ですからスゴイ時代ですね。
今回は、GPSの電波を受信し、セシウム原子時計による正確な10Mhzを生成して利用できるような機器を製作しようということです。
ublox NEO-6M GPS受信ユニットです。
1PPSという1秒に1回の周期で点滅するLEDインジケータです。
1PPSタイムパルスを取り出せるように、リード線をハンダ付けします。
GPSユニットをUSB経由でパソコンにつなぐためのシリアル変換基板です。
さんざん実施してもダメみたいで、まさか!の初期不良でした。
やれやれ、時間が勿体無い。
付属のGPSアンテナとGPS受信ユニットとシリアル変換基板を接続したところです。
シリアル変換基板初期不良。
やたらな基板より、枯れたICのFT232RL搭載が安心です。
返品交換しました。
ピンヘッダをハンダ付けしました。
ブレッドボードにて仮組し、パソコンに接続して動作を確認します。
今度は大丈夫です、人工衛星をたくさん捉えました。
穴あき基板に組んでゆきます。
1PPSのタイムパルスも出力しました。
このタイムパルスの設定をu.centerというソフトでパソコンから1Hzから10Mhzに書換えます。
アンテナも何も付けない状態でユニットからはスタンドアロンで10Mhzが出力されています。
このままでも基準信号としては使えますが安定度はなく、ジッタがあります。
74シリーズ、ヘックスインバーターIC
74HC04N
このICを通して、デジタル信号処理をします。
インバーターICを通したところです。
重なった波形がいくつも見えます。
インバーターICを通過した波形は5Vの矩形波です。
アナログオシロとデジタルオシロにはどちらも一長一短があります。
波形の観測という点ではアナログオシロが良く見えますが、ノイズを見るにはデジタルですね。
6個入り回路のうち直列に3回路を通過、うち1回路にはLEDのインジケータを付けてみました。
残りの回路はアース処理です。
インバーターIC通過直後のテスト。
ここで、シュミットトリガIC
74HC14 も試してみたのですが、全く変わりませんでした。
74HCU04 アンバッファのものです。
あまり変わりませんでした。
TC4069UBP です。
これがいちばん波形がキレイに整いました。
バンドパスフィルターに使用するAMZコイルです。
7mm角 10.7MHz 2個使用。
バンドパスフィルター通過後のテストです。
キレイなサイン波になりました。
波形は整いましたが、スプリアスやノイズはまだ含まれています。
出力は4系統にしました。
バンドパスフィルターの前段に抵抗を取り付けました。
フィルターの同調に関係あり、多少なら出力調整が出来ます。
調整をくり返し、 V p−p で4Vくらいになりました。
アンテナコネクタを取り付けました。
BNCにしておくと後で都合が良いです、変換コネクタの種類がたくさんあります。
出力に使用するアイソレーショントランス用のトロイダルコアです。
電池は大きさの比較用。
LANケーブルの線を使用。
ヨリ線ではなく単線です。
緑とオレンジ色にしてみました。
3ターン巻
ケースの加工です。
出力4系統。
電源の配線。
外付けGPSアンテナ。
BNCコネクタ化しました。
マザーボード。
壊れにくい部品は取り付けたままです。
部品群です。
パーツ全体です。
組み付け。
アイソレーショントランス。
測定器から完全分離します、高価な測定器を壊されたら大変です。
医療用機器など、ノイズの混入が誤作動となるところで採用されています。
モバイルバッテリーで稼働するので移動もOKです。
最近のアマチュア無線機には、10Mhzのリファレンスが使用できるものがありますね。
火が入りました。
出力はp−pで1Vくらい。
アンプで増幅しないと少し足りない機器もあるかと思います。
純正ソフト u.center
GPSロックしました。
監視・モニター用にはこちらのソフトが軽くて良いです。
GPSロックによる正確な10Mhzの出力です。
テスト時よりも、もうひと桁多いですがこの結果です。
スペアナのマーカーカウンターでも10MHzピッタリです。
+1.17dBm です。
SGから信号を出力。
145Mhzにしました。
GPSロックの10Mhz出力を、周波数カウンターのタイムベースとして使用する。
多少の揺らぎがあり、100Hzまでが変動してノーシグナルエラーとなります。
やはり、増幅アンプが必要ですね。
温度保障型の水晶発振器と組み合わせて比較制御して使用する例が大半です。
このままで測定器のタイムベースとして使用するには問題が残ります。
周波数カウンターにこの10Mhzを入力し、周波数調整ADJにて時々キャリブレーションを取る方法なら使い道があると思います。
構想から部品を選定し測定しながら作った自作品、性能と限界を分かった上で使う分には、これほど重宝する規準器もないと思います。
追加記事
4系統それぞれにトランジスタ1石のアンプを付けました。
独立してレベル調整ができるようにしました。
アンプは、使う場所だけに電源を供給します。
周波数カウンターの較正に使ってゆきます。
アンプ通過後の波形もおおむね安定しています。
周波数は10Mhz、デューティー比は約50%、p-pで0.5Vに調整。
周波数カウンターを較正。
1Hz桁の誤差はサンプリングの関係でどうしても出るものであり、それがまともなカウンターです。
周波数10Mhz、デューティー比約50%、p-pで0.5Vにて常時運転、
無線局でも測位システムでもない自作の基準器は、電波法の観点からはどうだろうか。
これでも立派な10Mhzの発振器であって、アンテナを付けて変調をかければ放送ができてしまいます。
製作中に測定したスペアナの計測では+1.17dBmでしたが、約1.3mWです。
常時運転では、これよりもう少し絞ったp-p0.5Vですが、どのくらいの出力になるでしょうか。
微弱な電波は普通のパワーメーターでは計測ができません。
RFデジタルパワーメーターです。 センサーユニットも要らないFBなものです。
ー0.51dBmで、約0.9mWです。
特定小電力無線機のパワーが10mWですが、その1/10という結果です。
このRFメーターは中国製ですが、分解能が0.1dBまで可能なのがスバラシイです。
しかし、1mWをなめてはいけません。
特小無線機での双方向連続通話でのパワーが1mWですね。
アンテナを付ければ数キロは飛ぶものと思われますが、しかし、これ以下では実用にならないのも事実です。
隣の部屋では受信できませんでしたが、1メートル以内では59です。
実験、研究、測定等に使用している標準信号発生器(いわゆるSSG)はもっと大きい信号を発生いたします。
配線図
(クリックで拡大)
希望により配線図を載せます。
GPSユニット ublox NEO-6M
シリアルUSB変換 MFT232RL
ロジックIC TC4069UBP
FET 2SK19GR (2SK192AなどでOK)
TR 2SC1815
BPF AMZ 10.7Mhz
トロイダルコア FT-37-#75
GPSからの電波には正確なタイム情報が含まれており、無料で降り注いでいます。
セイコーアストロンという腕時計はGPS受信の電波時計で高精度ですが、普通の電波時計でも10万年に1秒の精度ですからスゴイ時代ですね。
今回は、GPSの電波を受信し、セシウム原子時計による正確な10Mhzを生成して利用できるような機器を製作しようということです。
ublox NEO-6M GPS受信ユニットです。
1PPSという1秒に1回の周期で点滅するLEDインジケータです。
1PPSタイムパルスを取り出せるように、リード線をハンダ付けします。
GPSユニットをUSB経由でパソコンにつなぐためのシリアル変換基板です。
さんざん実施してもダメみたいで、まさか!の初期不良でした。
やれやれ、時間が勿体無い。
付属のGPSアンテナとGPS受信ユニットとシリアル変換基板を接続したところです。
シリアル変換基板初期不良。
やたらな基板より、枯れたICのFT232RL搭載が安心です。
返品交換しました。
ピンヘッダをハンダ付けしました。
ブレッドボードにて仮組し、パソコンに接続して動作を確認します。
今度は大丈夫です、人工衛星をたくさん捉えました。
穴あき基板に組んでゆきます。
1PPSのタイムパルスも出力しました。
このタイムパルスの設定をu.centerというソフトでパソコンから1Hzから10Mhzに書換えます。
アンテナも何も付けない状態でユニットからはスタンドアロンで10Mhzが出力されています。
このままでも基準信号としては使えますが安定度はなく、ジッタがあります。
74シリーズ、ヘックスインバーターIC
74HC04N
このICを通して、デジタル信号処理をします。
インバーターICを通したところです。
重なった波形がいくつも見えます。
インバーターICを通過した波形は5Vの矩形波です。
アナログオシロとデジタルオシロにはどちらも一長一短があります。
波形の観測という点ではアナログオシロが良く見えますが、ノイズを見るにはデジタルですね。
6個入り回路のうち直列に3回路を通過、うち1回路にはLEDのインジケータを付けてみました。
残りの回路はアース処理です。
インバーターIC通過直後のテスト。
ここで、シュミットトリガIC
74HC14 も試してみたのですが、全く変わりませんでした。
74HCU04 アンバッファのものです。
あまり変わりませんでした。
TC4069UBP です。
これがいちばん波形がキレイに整いました。
バンドパスフィルターに使用するAMZコイルです。
7mm角 10.7MHz 2個使用。
バンドパスフィルター通過後のテストです。
キレイなサイン波になりました。
波形は整いましたが、スプリアスやノイズはまだ含まれています。
出力は4系統にしました。
バンドパスフィルターの前段に抵抗を取り付けました。
フィルターの同調に関係あり、多少なら出力調整が出来ます。
調整をくり返し、 V p−p で4Vくらいになりました。
アンテナコネクタを取り付けました。
BNCにしておくと後で都合が良いです、変換コネクタの種類がたくさんあります。
出力に使用するアイソレーショントランス用のトロイダルコアです。
電池は大きさの比較用。
LANケーブルの線を使用。
ヨリ線ではなく単線です。
緑とオレンジ色にしてみました。
3ターン巻
ケースの加工です。
出力4系統。
電源の配線。
外付けGPSアンテナ。
BNCコネクタ化しました。
マザーボード。
壊れにくい部品は取り付けたままです。
部品群です。
パーツ全体です。
組み付け。
アイソレーショントランス。
測定器から完全分離します、高価な測定器を壊されたら大変です。
医療用機器など、ノイズの混入が誤作動となるところで採用されています。
モバイルバッテリーで稼働するので移動もOKです。
最近のアマチュア無線機には、10Mhzのリファレンスが使用できるものがありますね。
火が入りました。
出力はp−pで1Vくらい。
アンプで増幅しないと少し足りない機器もあるかと思います。
純正ソフト u.center
GPSロックしました。
監視・モニター用にはこちらのソフトが軽くて良いです。
GPSロックによる正確な10Mhzの出力です。
テスト時よりも、もうひと桁多いですがこの結果です。
スペアナのマーカーカウンターでも10MHzピッタリです。
+1.17dBm です。
SGから信号を出力。
145Mhzにしました。
GPSロックの10Mhz出力を、周波数カウンターのタイムベースとして使用する。
多少の揺らぎがあり、100Hzまでが変動してノーシグナルエラーとなります。
やはり、増幅アンプが必要ですね。
温度保障型の水晶発振器と組み合わせて比較制御して使用する例が大半です。
このままで測定器のタイムベースとして使用するには問題が残ります。
周波数カウンターにこの10Mhzを入力し、周波数調整ADJにて時々キャリブレーションを取る方法なら使い道があると思います。
構想から部品を選定し測定しながら作った自作品、性能と限界を分かった上で使う分には、これほど重宝する規準器もないと思います。
追加記事
4系統それぞれにトランジスタ1石のアンプを付けました。
独立してレベル調整ができるようにしました。
アンプは、使う場所だけに電源を供給します。
周波数カウンターの較正に使ってゆきます。
アンプ通過後の波形もおおむね安定しています。
周波数は10Mhz、デューティー比は約50%、p-pで0.5Vに調整。
周波数カウンターを較正。
1Hz桁の誤差はサンプリングの関係でどうしても出るものであり、それがまともなカウンターです。
周波数10Mhz、デューティー比約50%、p-pで0.5Vにて常時運転、
無線局でも測位システムでもない自作の基準器は、電波法の観点からはどうだろうか。
これでも立派な10Mhzの発振器であって、アンテナを付けて変調をかければ放送ができてしまいます。
製作中に測定したスペアナの計測では+1.17dBmでしたが、約1.3mWです。
常時運転では、これよりもう少し絞ったp-p0.5Vですが、どのくらいの出力になるでしょうか。
微弱な電波は普通のパワーメーターでは計測ができません。
RFデジタルパワーメーターです。 センサーユニットも要らないFBなものです。
ー0.51dBmで、約0.9mWです。
特定小電力無線機のパワーが10mWですが、その1/10という結果です。
このRFメーターは中国製ですが、分解能が0.1dBまで可能なのがスバラシイです。
しかし、1mWをなめてはいけません。
特小無線機での双方向連続通話でのパワーが1mWですね。
アンテナを付ければ数キロは飛ぶものと思われますが、しかし、これ以下では実用にならないのも事実です。
隣の部屋では受信できませんでしたが、1メートル以内では59です。
実験、研究、測定等に使用している標準信号発生器(いわゆるSSG)はもっと大きい信号を発生いたします。
配線図
(クリックで拡大)
希望により配線図を載せます。
GPSユニット ublox NEO-6M
シリアルUSB変換 MFT232RL
ロジックIC TC4069UBP
FET 2SK19GR (2SK192AなどでOK)
TR 2SC1815
BPF AMZ 10.7Mhz
トロイダルコア FT-37-#75
execution time : 0.031 sec