無線ブログ集
メイン | 簡易ヘッドライン |
仰角ローテーター検討(プロト1) (2021/2/21 14:38:39)
いつもお世話になっているOMさんが、衛星通信にトライされGPだと厳しいのでそれ用のヤギを作ってできれば仰角も制御できたらな~!とささやかれてました。
簡易型ローテーター(Pocke TATOR)を頒布させていただいたときに衛星用に仰角も回せればというご要望もいただいたことがあったのですが、これを実現する構造のイメージができなかったのでそのままにしていました。
その時は、ギヤモーターでシャフトを直接回すことのイメージができなかったのですが、更にギアをかませればできるのではないかと考えてみました。
しかし、それを実現するにもシャフトがスムーズに回転するためのボールベアリングのようなものが必要になります。勿論、ベアリングは購入できるわけですが、20mm、25mm程度の径の物への対応となると高価ですし、重たくなります。
3Dプリンタが活用できないかと考え、ボールには以前購入していたパチンコ球を使用してみることにしました。
普通のベアリングは、外径と内径があって、内径にシャフトを通す穴が開いています。
ボールはどうやって入れるのだろうかとか、試行錯誤の結果、内径はなくしてシャフトが直接当たる形状にして、ボールはサンドイッチ状に挟み込む構造としました。
これが思いの外うまくいって、最初の設計がそのまま活きています。
シャフトには、アンテナへの影響がないようにエリアポールという害獣対策用のFRPポールの20mmの物を使用することにしました。
ベアリングを支える筒はいつもの塩ビ管です。外径48mmのVU40が丁度使えるサイズでした。
このポールがうまく回せるか、ギアも印刷して実験したのでが下の動画です。
再生できない場合、ダウンロードは🎥 こちら
この結果をベースに、ギアモーター、ベアリングシャフトを固定するベースを設計し、3Dプリント(なんとこれが6時間もかかる)、組み立てて、頒布したPockeTATORに乗せて回してみたのが下の動画です。
再生できない場合、ダウンロードは🎥 こちら
片持ちで2m用の3エレヤギアンテナ(ダミー)を回してみたのですが、思いの他よく回っています。
ここまで来て、アジマス回転は従来のPockeTATORを使用しましたが、これもギアをかませて一体感のある形状にできるのではないかと、仰角ローテーターの形状を縦に使って組みあせたものを作ってみました。
ベアリングも縦方向を支えるためのスラストベアリングが必要になり、先に作ったベアリングをベースに設計し、作ってみました。VU管の下側に装着したスラストベアリングが下の写真です。
黄緑の部分がスラストベアリングになっています。ボールは同じパチンコ球を使っています。
アジマス回転ギアは、仰角ローテーターの下側に貼り付けました。
ポールに取り付けた様子
2m3エレと70cm6エレ(ダミー)を搭載した様子
再生できない場合、ダウンロードは🎥 こちら
再生できない場合、ダウンロードは🎥 こちら
実際に回転させてみた様子です。
最初のプロト機としてはうまくいっているのではないかと思いました。
しかし、頒布しているPockeTATORは、基本強度を塩ビ管に持たせているのと比較して、今回のプロト機は、ベアリング部は別として構造的に3Dプリンタで作ったベースが強度の基本になっています。
見た目だけでなく実際も強度的には課題があるなあという印象です。
回転トルクは、1:4のギアを追加していますので、ギアが強度的に持つのかは別にして上がっていると思いますが。
コントローラーがPockeTATOR用を使っているので1/4しか回転できず現在90度までですので、ソフトの改良が必要です。また、電線も2本のLANケーブルを接続していますが、できれば一本にしたいと思っています。
これから勉強しなければいけないのですが、衛星追尾ソフトと連動して回転させるインターフェースソフトの開発も必要です。
あらかじめ何点かプリセットしてステップごとに回転させる方法だとスタンドアローンででもできますが、ルートの度にプリセットが必要ですし、せっかくなら自動追尾にしたいところです。
強度の問題だけではなく現在は基本機能のみですので、丸裸の状態ですし、どういう風にケーシングするかも考えなければならないです。ベースとギア、ベアリングで約20時間のプリント時間も課題です。
ケースまでとなると、あと何時間かかるのか?
完成までは遠い道のりのような気がします!
execution time : 0.018 sec