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feed 小中学生のアマチュア無線の体験機会の拡大 パブコメ結果公表 (2021/2/21 19:07:54)

社会貢献活動の方ばかり注目されていますが、「小中学生のアマチュア無線の体験機会の拡大」のパブコメ結果も、2021年2月2日に公表されました。

電波法施行規則の一部を改正する省令案等に係る電波監理審議会からの答申及び意見募集の結果-アマチュア無線の社会貢献活動での活用、小中学生のアマチュア無線の体験機会の拡大-
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban14_02000491.html

私は、体験局の制度が導入されたばかりなのに、さらなる規制緩和に少し驚きましたが、賛成しました。パブコメ意見も、「そもそも無資格者がオンエアするなんてけしからん」という意見よりは、賛成、むしろ拡大すべし、という意見が目立っているように見えました。

条文案の修正

告示の文言が、1カ所、パブコメを経て修正されましたが、 私が 提出した 意見 に対応していただいたものです(と、思っています。)。

(当初案文)
2  当該アマチュア局は、立ち会う無線従事者が開設するもの(社団を除く。ただし、同一の学校(4(三) に規定するものをいう。)に属する学齢児童生徒及び4(三) に掲げる者を構成員とするものは、この限りでない。)であること。

(私の提案文)
2 当該アマチュア局は、立ち会う無線従事者が開設するもの、または、同一の学校(4(三)に規定するものをいう。)に属する学齢児童生徒及び4(三) に掲げる者を構成員とする社団が開設するものであること。

(修正案文)
2  当該アマチュア局は、立ち会う無線従事者が開設するもの又は社団(立ち会う無線従事者を構成員とするものであって、かつ、同一の学校(4(三)に規定するものをいう。)に属する学齢児童生徒及び4(三)に掲げる者を構成員とするものに限る。)が開設するものであること。

総務省の当初案文は、「アマチュア局」=「社団」という認識が前提となってしまっています(かっこ内で「アマチュア局」から「社団」が除かれているため。)。ですが、「社団」は「アマチュア局」の開設者であって、「アマチュア局」そのものではありません。したがって、「アマチュア局」=「社団」という前提の条文はおかしいと思いました。この点は、修正していただきました。

総務省の修正案文と私の提案文の違いは、学校社団で体験運用を行う際に、社団の構成員(である先生)が必ず立ち会わないといけないのか(総務省の修正案文)、先生がいなくても、児童生徒の保護者であるアマチュア無線家がいればよいとするのか(私の提案文)、という点にあります。ま、児童生徒の保護者を学校社団の構成員にすれば同じことが実現できるので、大きな違いではないと思います。

実際の運用

「連絡の設定及び終了に関する通信操作については当該操作に立ち会う無線従事者が行うこと」が必要です。資格を持たない児童生徒から次の児童生徒に直接マイクを渡してよい「ARISSスクールコンタクト型」ではなく、相手局が変わるたびに、いったん立ち会う有資格者にマイクを戻さなければいけない「体験局型」でなければいけません。こんな感じです。

有資格者A:「CQCQCQ こちらはJAnXXX アマチュア無線の体験運用を希望している小学生が待機中です。どうぞ!」
相手方 :「JAnXXX。こちらは7K1BIB Calling You!」
有資格者A:「7K1BIB こちらはJAnXXX。レポートは59、オペレータは●●です。今から体験者に交代したいのですがよろしいでしょうか」
相手方 :「JAnXXX。こちらは7K1BIB。レポートは59、こちらのオペレータは山内です。体験者のお相手がきること、とても光栄です。もちろんどうぞ。」
有資格者A:「7K1BIB こちらはJAnXXX。山内さんですね。では今から体験者に交代します」
無資格者B:「えっと、7K1BIB こちらはJAnXXX。ふぁいぶないんです。私の名前はBです。どうぞ。」
相手方 :「了解。JAnXXX 。こちらは7K1BIBです。はじめまして。こちらからも、シグナルレポート59をお送りします。私の名前はやまうちです。お返しします。JAnXXX。こちらは7K1BIBです。どうぞ。」
無資格者B:「りょーかい。7K1BIB こちらはJAnXXX。ふぁいぶないんのれぽーとありがとうございました。はじめて無線で話しています。どうぞ。」
相手方 :「Bさん、とっても上手ですよ。ぜひ無線の免許取ってみて下さい。どうぞ。」
無資格者B:「りょーかい。やまうちさん、ありがとうございました。今からAさんに代わります」
有資格者A:「7K1BIB こちらはJAnXXX。体験交信のお相手ありがとうございました。さようなら。」
相手方 :「了解。JAnXXX こちらは7K1BIBです。こちらこそありがとうございました。さようなら。」

無資格者B:「緊張したけど楽しかったです。もっとやりたい。無線の免許とろうかなあ」

太字の部分が、「連絡の設定及び終了」です。この部分を、必ず有資格者がやらないと違法です。 「有資格者が隣にいれば、無資格者に自由にオペレートさせてよいんだよね?」ではありません。 この点は、周知徹底が必要だと思います。JARLさん、よろしくお願いします。

きっかけ作り

制度ができたはいいですが、何か「きっかけ」がないと、なかなかお子さんお孫さんを誘ってあげにくいのではないでしょうか。たとえば「こどもの日」を(「敬老の日」も?)「アマチュア無線体験の日」とするのはどうでしょうか。お空に小中学生の声が響き渡り、体験者同士のQSOなんかも行われたりしたら、素敵じゃないですか?

(2021-02-21 記)


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