ホーム >> 無線ブログ集 >> IC-7300, IC-9700の新ファームウェア

無線ブログ集

  メイン  |  簡易ヘッドライン  

link 7K1BIB/AC1AMの業務日誌 7K1BIB/AC1AMの業務日誌 (2024/4/20 5:05:48)

feed IC-7300, IC-9700の新ファームウェア (2021/2/28 16:31:02)

2021年2月26日にアイコムから公開されました。
(アイコムの回し者ではないですが・・笑)すばらしいアップデートです。

IC-7300 ファームウェア Version 1.40
https://www.icom.co.jp/support/drivers/6184/
くわしい説明文書
https://www.icom.co.jp/support/manual/6181/

IC-9700 ファームウェア Version 1.30
https://www.icom.co.jp/support/drivers/6185/
くわしい説明文書
https://www.icom.co.jp/support/manual/2680/

ファームアップの方法

詳細は取説を。

(1) ファームのファイルをダウンロード→解凍し、SDカードのここにコピー。

IC-7300の取説より

(2) IC-7300にSDカードを挿入。MENU→SET→SDカード→ファームアップ。あとは順番に。 下記の画面で「はい」を約1秒押し続ける のが肝。

IC-7300の取説より

以下、私が特にいいなと思った機能をご紹介します。

スコープ機能のスクロールモード追加

スコープを表示させて「CENT/FIX」を長押しするとスクロールモードになります。ダイヤルをくるくるして受信周波数を示すマーカーが画面の外に外れると、自動的に次の周波数帯に切り替わります。これは便利!

短波放送帯でもバンドスコープが表示されるようになったので、BCLにとっても格段に便利になりました。久しぶりに短波ラジオを聞いてみようかな。

また、今までのIC-9700のバンドスコープは、430MHzのFM帯を全部はカバーできなかったのですが、スクロールモードにすれば、432.50以下、433.50以上にQSYすると画面が自動的に切り替わります。コンテストで威力を発揮しそうです。

1.8/1.9MHz、3.5/3.8MHz、7MHz帯のオフバンド送信防止

ダイヤルを回してアマチュアバンドを外れると「ブッ」という音がします。これ、「バンドエッジビープ」という機能なんですね。

今までは、こんな↓ざっくりとしたバンド設定だったので、細切れの1.8/1.9MHz、3.5/3.8MHz帯では、バンドエッジで「プッ」が鳴らないだけでなく、実はオフバンド送信もできてしまっていました・・・。

IC-7300の取説より

今後は、このように↓「ユーザーバンドエッジ」の設定が細かくなるということで、これはありがたい・・と思ったのですが・・・

仕様変更のお知らせ(Version 1.40)より

・・・つまづきました。うちのIC-7300では、「ユーザーバンドエッジ」のメニューが見当たりません。。。さんざん探し回ってやっと原因がわかりました。

「バンドエッジビープ」の設定は以下の4種類があるのですが、「ユーザーバンドエッジ」のメニューは、下の2つ、「ON(ユーザー設定)」または「ON(ユーザー設定)&送信制限」にしないと表示されないようなのです。

IC-7300の取説より

今回のファームアップで、下記のとおり、「バンドエッジビープ」のデフォルトが「ON(ユーザー設定)&送信制限」に変更されたのですが・・・

仕様変更のお知らせ(Version 1.40)より

私は、ファームアップしたのちに、SDカードに保存していたファームアップ前の設定をロードしてしまったため、バンドエッジビープの設定が、旧デフォルトの「ON」に戻ってしまっていたというわけです。

バンドエッジビープの設定を「ON(ユーザー設定)&送信制限」に変更したところ、無事、「ユーザーバンドエッジ」のメニューが表示されました。

そして、以下の手順で、バンドエッジの設定を初期化(新ファームのデフォルトに初期化)することで、作業完了です。

IC-7300の取説より

プリセットメモリー機能

「FT8が簡単に」みたいな宣伝をされているのでイメージがつかみにくいのですが、要は、以下の設定項目群を一括して記憶し、一括で切り替えられるメモリー機能が用意されたというものです。

仕様変更のお知らせ(Version 1.40)より
仕様変更のお知らせ(Version 1.40)より

となると、デフォルトで用意された「通常」と「FT8」では、それぞれどんな数値が設定されているのかが気になります。IC-7300の実機で確認しました。

プリセットネーム 通常 FT8
モード SSB USB-D
フィルター FIL2 FIL1
フィルターBW 2.4k 3.6k
フィルタータイプ(HF) SOFT SOFT
フィルタータイプ(50M-) SOFT SOFT
ACC/USB出力選択 AF AF
ACC/USB AF出力レベル 50% 50%
ACC/USB AFスケルチ OFF(オープン) OFF(オープン)
ACC/USB IF出力レベル 50%
USB変調入力レベル 50% 50%
変調入力(DATA ON) ACC USB
SSB-D 送信帯域幅 300-2700 100-2900
変調入力(DATA OFF) MIC,ACC
COMP OFF
SSB TBW WIDE
SSB 送信帯域幅 100-2900
USB SEND OFF
USB キーイング(CW) OFF
USB キーイング(RTTY) OFF
USB接続時入力禁止時間 ON
CI-Vボーレート オート
CI-Vアドレス 94h 94h
CI-Vトランシーブ ON
USB端子機能(シリアル) CI-V CI-V
CI-V USBポート [REMOTE]から切断 [REMOTE]から切断
CI-V USBボーレート オート オート
CI-V USBエコーバック OFF OFF

「—」となっている項目は、左側のチェックボックスにチェックが入っていませんでした。おそらく、プリセットを適用しても、その項目はプリセット適用前のまま変更しない、という意味と思われます。

IC-7300でFT8等のデジタルモードを運用するときにおそらく最もつまづくポイントは、SSB-Dモードにしたときに、PCからUSBケーブルを経由して送られてくる信号で変調がかかるように、「変調入力(DATA ON)」の項目を「ACC」から「USB」に変更しなければならない点だと思います(参照→ 月刊FB NEWS「テクニカルコーナー IC-7300でFT8モードを運用する」 )。この点も含め、一発で設定できるようになったのは、進歩だと思います。

(2021-02-28 記)


execution time : 0.025 sec
サイト内検索

メインメニュー

ログイン
ユーザ名:

パスワード:



パスワード紛失


オンライン状況
15 人のユーザが現在オンラインです。 (9 人のユーザが 無線ブログ集 を参照しています。)

登録ユーザ: 0
ゲスト: 15

もっと...