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feed <アマチュア無線バンドで電波を発射>国際宇宙ステーションから8基の超小型衛星が放出 (2021/3/22 12:25:20)

2021年3月14日から3月15日にかけて、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」から、8基の超小型衛星が宇宙空間に放出された。いずれもアマチュア無線バンド(144MHz帯または430MHz帯)を使用したビーコンやテレメトリなどの送信機能を装備しているので、受信に挑戦してみてはいかがだろうか。

 

 

超小型衛星の放出の様子(写真(C)JAXA/NASA)

 

 

 日本時間で2021年3月14日から3月15日にISSから放出された超小型衛星とコールサインおよびは周波数は次の通り。いずれも2月21日に打ち上げられたシグナス補給船(NG-15)でISSに搬入されたものだ。

 

 

★BIRDS-4(九州工業大学)
 BIRDS-4はプロジェクト名。九州工業大学の「Tsuru」、九州工業大学・フィリピン大学ディリマン校の「Maya-2」、九州工業大学・パラグアイ宇宙庁の「GuaraniSat-1」の3基を製作して放出した。新興国宇宙人材の育成及びネットワークの構築と持続可能な宇宙プログラムの基盤構築、ペロブスカイト太陽電池の宇宙空間における使用の立証、衛星構造を利用した「HENTENA」のデモンストレーションなどをミッションとしている。

 

・プロジェクト詳細:
  https://www.facebook.com/Birds4SatelliteProjectKyutech/
  http://birds4.birds-project.com/

 

「Tsuru」
・コールサイン:JG6YMX
・周波数:437.375MHz CW

 

「Maya-2」
・コールサイン:JG6YMY
・周波数:437.375MHz CW

 

「GuaraniSat-1」
・コールサイン:JG6YMZ
・周波数:437.375MHz CW

 

 

★「OPUSAT-II(ひろがり)」(大阪府立大学・室蘭工業大学)
「これまで打ち上げられた多くの超小型衛星はUHF・VHFで1200bps、9600bpsの通信速度を利用していました。ひろがりでは、従来から用いられている1200bps、9600bpsの通信に加えて、より高速な13600bps GMSK、19200bps 4FSKを採用します。また、従来のアマチュア無線衛星では主にAX.25 プロトコルが用いられており、パケットロスが生じた際に地球局からの再送要求が必要となり、衛星運用のコストを大きくする要因になっていました.ひろがりでは誤り訂正能力を持つリードソロモン符号化・畳み込み処理を用いたプロトコルを実証します。それぞれのプロトコルについて通信実験を行い、超小型衛星の運用に適しているプロトコルを評価します。そして、これらの通信方式について有用性を評価する通信実験を行います」

 

・コールサイン:JL3ZKS
・周波数:145.900MHz AFSK(1200bps)/GMSK(9600/13600bps)/4FSK(19200bps)
・詳細: https://www.sssrc.aero.osakafu-u.ac.jp/activity/opusat-ii-project/

 

 

★「RSP-01」(Space BD株式会社・一般社団法人リーマンサットスペーシズ)
「衛星の自撮り写真の取得」「高解像度写真の撮影」「機械学習による自動操作の実証」「リアクションホイールの実証」をミッションとする。

 

・コールサイン:8N1RSP
・周波数:145.810MHz CW/AFSK/GMSK
・詳細:
  https://www.rymansat.com/satellites
  https://www.rymansat.com/rsp-01_telemetry

 

 

★「WARP-01」(Space BD株式会社・株式会社ワープスペース・筑波大学)
株式会社ワープスペースは筑波大学発の宇宙ベンチャー企業。WARP-01は「筑波大学と共同開発した新しいバスコンポーネントの宇宙実証」「チタン製の結婚記念プレートの宇宙への輸送」「宇宙からの写真の撮影」「宇宙空間の放射線環境の測定」「宇宙空間の電波環境の測定」をミッションとする。

 

・コールサイン:JQ1ZTK
・周波数:437.425MHz CW/2-FSK/2-GFSK
・詳細: https://yui.kz.tsukuba.ac.jp/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88/warp-01/

 

 

★「TAUSAT-1」(三井物産エアロスペース株式会社・テルアビブ大学)
 テルアビブ大学の学生・研究者が主導して設計・開発・製造し、打上前の各種試験も同大学内で行った3UサイズのCubeSat。「低軌道での高エネルギー粒子やその他の分子化合物の影響を監視」をミッションとする。

 

・周波数:436.400MHz BPSK(9600bps)
・詳細: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000074539.html

 

 

★「STARS-EC(三光)」(三井物産エアロスペース株式会社・STARS Space Service株式会社・静岡大学)
 テザーで結合された3基の1U CubeSat(HT/CV/MS)が構成する3U CubeSatを用いて、小型軌道上エレベーターの挙動解析を実施。衛星の愛称名は公募で決定。

 

・HTのコールサイン:JJ2YVA
・HTの周波数:437.245MHz CW、437.405 FM
・CV/MSのコールサイン:JJ2YVB
・CV/MSの周波数:437.255MHz CW、437.425 FM
 ※HTとCVは同じ速度のCWを送信、MSは三倍の速度のCWを送信
・詳細: http://stars.eng.shizuoka.ac.jp/ama_rad.html

 

 

 

今回ISSから放出された8基の超小型衛星(JAXAの発表より)

 

 

 

●関連リンク:
・「きぼう」から超小型衛星8機放出に成功!(JAXA)
・超小型衛星「ひろがり」、放出に成功 学生らが開発(朝日新聞デジタル)
・超小型人工衛星、21日にISSへ 筑波大発ベンチャー(朝日新聞デジタル)
・宇宙エレベーター、実用化に向けた実験用衛星完成 静大(朝日新聞デジタル)

 

 

 


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