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<サンプル機で“ノイズブランカの効き”を体感>西無線研究所の27MHz帯CB機「NTS111B」使用リポート (2021/4/18 12:05:13)
ポッドキャスト : video/avi
新スプリアス規格に対応した27MHz帯CB無線機(市民ラジオ)の製造販売を行っている西無線研究所は、人気のハンディタイプ「NTS111シリーズ」の最新モデルとしてノイズブランカ機能を搭載した「NTS111B」を開発し、2021年2月に既存モデル「NTS111」「NTS111A」のユーザー向けに「NTS111B」への有償改造の予約受付と、新規購入希望者に向けた予約受付を行った(いずれも終了済み)。このほど同社はNTS111Bのサンプル機で技適(技術基準適合証明)を取得。hamlife.jpではその製品を使って、気になる“ノイズブランカの効き”をチェックしてみた。
西無線研究所のNTS111Bは、2019年に発売を開始した「NTS111」およびマイクゲインなどを改良した「NTS111A」の内部に、新たにノイズブランカ基板を搭載したものだ(マイクゲインはNTS111Bに準じる)。おもにパルス性ノイズの軽減に効果があり、簡単なスイッチ操作でON/OFFの切り替えが可能となっている。税込価格は100,650円(別途送料が必要)。
外観は従来モデルのNTS111やNTS111Aと同様で、本体サイズは80×27×165mm(突起物除く)、本体重量は約400g(単3アルカリ電池4本内蔵時)というスペックに変わりはない。違いは表面パネル内の機種名と、背面にシールで表記された機種名が「NTS111B」になっている点だけだ。
ノイズブランカをONにするには、本体上部の「VOL/ON」スイッチを後方に押しながら、「CH」スイッチを“後方”に一瞬押す。この時、S/POを表示する8個のLEDが一斉に4回点滅する。その後「VOL/ON」スイッチを離すとノイズブランカの設定が完了する。
またノイズブランカをONからOFFにしたいときは、「VOL/ON」スイッチを押しながら「CH」スイッチを“前方”に一瞬引く。その後「VOL/ON」スイッチを離すという操作になる。
郊外で実際にテストしてみた
では、新たに搭載されたノイズブランカが、実際どの程度効果があるだろうか。郊外のロケーションの良い場所に自動車を停めて実験してみた。
このとき27MHz帯ではEスポが発生中で、NTS111B(ノイズブランカがOFFの状態)では海外からと思われる信号が弱いながら受信できていた。しかし自動車のエンジンをかけた瞬間、LEDのSメーターが3つ点灯し、「ブーン」「バリバリ」というノイズが混入。海外からの信号はノイズにかき消され、ほとんど聞こえなくなってしまった。
そこでノイズブランカをONにすると、耳障りだった「ブーン」「バリバリ」音は収まり、わずかに「パチッパチッ」という軽いノイズが混じる程度になった(LEDのSメーターは1つ点灯)。海外からの信号もノイズでかき消されことがなくなり、了解度は明らかに向上した。
一般的にノイズブランカは、近接した周波数に超強力な信号が出ているときにONにすると、その影響を受けてしまうことがある。今回の試用時にはそうした状況に遭遇しなかったが、NTS111Bのノイズブランカ機能は手軽にON/OFFできるので万一影響があったとしても回避は容易だろう。
なおNTS111Bは、今年2月10日から2月25日まで、既存モデル(NTS111、NTS111A)からの改造と新規購入希望者の予約募集を行い、現在はその製造(改造)作業が進行している。同社はこれらが一段落した段階で、新たな募集を行うことを検討している(募集開始時には公式サイトおよびTwitterアカウントで告知する)。
●関連リンク:
・27MHz市民ラジオ NTS111Bハンディ機(西無線研究所)
・NTS111B 車内実験動画 AVI形式(西無線研究所)
・NTS111B 取扱説明書 PDF(西無線研究所)
・西無線研究所
・西無線研究所 Twitterアカウント(@nishimusen)