無線ブログ集
| メイン | 簡易ヘッドライン | 
 
        
    
 
        JHGのブログ
    (2024/7/3 7:06:06)
  
        IC-351 マイクアンプ、レピータートーン実装
        (2021/5/6 14:34:44)
    
  
        
IC-351 マイクアンプ、レピータートーン実装のためお預かりしました。
 
この時代、ICOMの無線機にはアンプ内蔵の専用マイクが付属していました。
 
普通のマイクを使うと、ゲインが不足して変調が小さくなってしまい、これには苦労している方があるのではないでしょうか。
 
知らないと無線機が壊れていると思ってしまいますよね。
 
 
 
 
FCZの寺子屋シーリーズ、マイクコンプレッサキット。
 
オーナー様が、これを取り付けて欲しいとのことです。
 
 
 
 
このアンプがそのまま付くほど簡単ではありませんでした。
 
ICOMのマイク端子のプラスには直流が畳み込まれていますので、これを分離することから始めなくてはなりません。
キットの説明書には回路図がありましたが、コンデンサーで直流をカットしてしまえば良いです。
しかし、出力ゲインのマッチングにはデビエーションに影響を及ぼします。
 
取付はやめました。
 
 
 
ICOM純正、アンプ付きマイクの回路図。
 
マイク(+)、マイク(−)の2本しか無いのがわかるでしょうか。
 
トランジスタを動作させる電源は、マイク+に直流として一緒に畳み込まれています。
 
 
 
 
作るしかないでしょう。
 
 
 
 
 
アンプ部分だけを作成したものです。
 
本来なら、おにぎりマイクの中に仕込むものです。
 
 
 
 
 
 
 
 
アンプは無線機の内部に組み込みました。
 
ダイナミックマイクであれば、これならいろいろなマイクが使えますね。
 
純正アンプなので、デビエーションの広がりも心配ありません。
 
なかなかの音質です。
 
 
 
 
IC-351はトーン発生器がオプションとなっており、そのままではレピーターにアクセスすることが出来ません。
 
オーナー様が「YAESU」用のトーン発生器を付けて欲しいとのことです。
 
ICOMにYAESU用?と思うでしょうが、88.5Hzのトーンさえ発生できれば良いのです。
 
問題は、どういう仕様になっているのかわからないことです。
動作電圧はどうか、端子はどうなっているかなど、資料は探してもありません。
 
YAESU FTE-1
 
 
 
 
参考としたのは、FTE-1を実装する無線機 YAESU FT-730です。
 
 
 
 
 
FT-730の回路図です。
 
トーン発生器のVCCの行く先をたどってゆくと、
 
 
 
 
行く先は、8VのレギュレータICとなっており、動作電圧は8Vであることが判明しました。
 
 
 
 
 
端子から配線を引き出すためにコネクターを取付けます。
 
 
 
 
 
電源(+)8V、GND(−)、トーン信号OUT を引き出しました。
 
 
 
 
 
電圧は3,3Vから動作しました。
 
 
 
 
 
電圧を徐々に上げてゆき、9Vでも大丈夫でした。
 
 
 
 
 
発生するトーンは88,5Hzの1波で、綺麗なサイン波です。
 
発生までは成功ですね、これを実装するにはどうしましょう。。。
 
 
 
 
IC-351の回路図。
 
トーンユニットからの出力信号を追ってゆくと、
 
 
 
 
 
 
 
その先はMIC GAINとなっています。
 
 
 
 
 
トーン信号はマイクロホンの信号と合わさり、アンプICのJRC4558Dに入ります。
 
 
 
 
 
JRC4558D
 
 
 
 
 
FTE-1のトーン信号はMIC GAINに配線しました。
 
 
 
 
 
トーン出力の調整です。
 
大き過ぎるとクリップしてしまいます。
 
JRC4558Dの出力波形
 
 
 
 
クリップしないように調整します。
 
 
 
 
 
問題が発生しました。
 
トーン周波数の88,5Hzは人間の耳にはほとんど聞こえませんが、音としては出ているため、常時電源が入ってトーンが出放しだとSSBのときにもキャリアが出てしまいます。
 
レピーターアクセスの時だけ電源を入れて、その他の時は切らなければいけません。
 
スイッチを増設しようと思いましたが、FMの時だけ9Vが出る端子がありました。
これなら、SSBでキャリアが出ることはありません。
 
 
 
 
FTE-1の電源線をFM9のコネクタに配線しました。
 
 
 
 
 
結果はSSBの時にはトーンが出ません。
 
 
 
 
 
 
 
 
FMに切替えるとトーンがでるようになります。
 
 
 
 
 
トーン周波数88,5Hz
 
1,55〜2V に調整しました。
 
レピーターへのアクセスも良好です。
 
 
 
 
トーンデビエーションは500Hzです。
 
 
 
 
 
フレームに取付けました。
 
ICOMの中でYAESUが動作しているのも面白いですね。
 
 
 
 
受信プリアンプが取り付けられています。
 
 
 
 
 
トランジスターの足が浮かされています。
 
ハンダ付けしてみましたが、残念ながら動作しませんでした。
 
 
 
 
プリアンプとしては全く変化無しです。
 
 
 
 
 
ガリ・ヒソ半導体がNGかと思います。
 
信号ロスになるため取り外しました。
 
 
 
 
Sメーター照明をLED化しました。
 
 
 
 
 
点灯確認。
 
 
 
 
 
パネルアクリルガラスの曇り清掃しました。
 
 
 
 
 
周波数調整。
 
 
 
 
 
出力 20W
 
 
 
 
 
スプリアス良好。
 
 
 
 
 
受信感度。
 
ー122.0dBm (SINAD)
 
 
 
 
デザインの良い無線機です。
 
シャックに置かれているだけで、オブジェとしてもサマになりますね。
 
 
 
  
  
この時代、ICOMの無線機にはアンプ内蔵の専用マイクが付属していました。
普通のマイクを使うと、ゲインが不足して変調が小さくなってしまい、これには苦労している方があるのではないでしょうか。
知らないと無線機が壊れていると思ってしまいますよね。
 FCZの寺子屋シーリーズ、マイクコンプレッサキット。
オーナー様が、これを取り付けて欲しいとのことです。
 このアンプがそのまま付くほど簡単ではありませんでした。
ICOMのマイク端子のプラスには直流が畳み込まれていますので、これを分離することから始めなくてはなりません。
キットの説明書には回路図がありましたが、コンデンサーで直流をカットしてしまえば良いです。
しかし、出力ゲインのマッチングにはデビエーションに影響を及ぼします。
取付はやめました。
 ICOM純正、アンプ付きマイクの回路図。
マイク(+)、マイク(−)の2本しか無いのがわかるでしょうか。
トランジスタを動作させる電源は、マイク+に直流として一緒に畳み込まれています。
 作るしかないでしょう。
 アンプ部分だけを作成したものです。
本来なら、おにぎりマイクの中に仕込むものです。
 
 アンプは無線機の内部に組み込みました。
ダイナミックマイクであれば、これならいろいろなマイクが使えますね。
純正アンプなので、デビエーションの広がりも心配ありません。
なかなかの音質です。
 IC-351はトーン発生器がオプションとなっており、そのままではレピーターにアクセスすることが出来ません。
オーナー様が「YAESU」用のトーン発生器を付けて欲しいとのことです。
ICOMにYAESU用?と思うでしょうが、88.5Hzのトーンさえ発生できれば良いのです。
問題は、どういう仕様になっているのかわからないことです。
動作電圧はどうか、端子はどうなっているかなど、資料は探してもありません。
YAESU FTE-1
 参考としたのは、FTE-1を実装する無線機 YAESU FT-730です。
 FT-730の回路図です。
トーン発生器のVCCの行く先をたどってゆくと、
 行く先は、8VのレギュレータICとなっており、動作電圧は8Vであることが判明しました。
 端子から配線を引き出すためにコネクターを取付けます。
 電源(+)8V、GND(−)、トーン信号OUT を引き出しました。
 電圧は3,3Vから動作しました。
 電圧を徐々に上げてゆき、9Vでも大丈夫でした。
 発生するトーンは88,5Hzの1波で、綺麗なサイン波です。
発生までは成功ですね、これを実装するにはどうしましょう。。。
 IC-351の回路図。
トーンユニットからの出力信号を追ってゆくと、
 
 その先はMIC GAINとなっています。
 トーン信号はマイクロホンの信号と合わさり、アンプICのJRC4558Dに入ります。
 JRC4558D
 FTE-1のトーン信号はMIC GAINに配線しました。
 トーン出力の調整です。
大き過ぎるとクリップしてしまいます。
JRC4558Dの出力波形
 クリップしないように調整します。
 問題が発生しました。
トーン周波数の88,5Hzは人間の耳にはほとんど聞こえませんが、音としては出ているため、常時電源が入ってトーンが出放しだとSSBのときにもキャリアが出てしまいます。
レピーターアクセスの時だけ電源を入れて、その他の時は切らなければいけません。
スイッチを増設しようと思いましたが、FMの時だけ9Vが出る端子がありました。
これなら、SSBでキャリアが出ることはありません。
 FTE-1の電源線をFM9のコネクタに配線しました。
 結果はSSBの時にはトーンが出ません。
 
 FMに切替えるとトーンがでるようになります。
 トーン周波数88,5Hz
1,55〜2V に調整しました。
レピーターへのアクセスも良好です。
 トーンデビエーションは500Hzです。
 フレームに取付けました。
ICOMの中でYAESUが動作しているのも面白いですね。
 受信プリアンプが取り付けられています。
 トランジスターの足が浮かされています。
ハンダ付けしてみましたが、残念ながら動作しませんでした。
 プリアンプとしては全く変化無しです。
 ガリ・ヒソ半導体がNGかと思います。
信号ロスになるため取り外しました。
 Sメーター照明をLED化しました。
 点灯確認。
 パネルアクリルガラスの曇り清掃しました。
 周波数調整。
 出力 20W
 スプリアス良好。
 受信感度。
ー122.0dBm (SINAD)
 デザインの良い無線機です。
シャックに置かれているだけで、オブジェとしてもサマになりますね。
 execution time :  0.048 sec 
	