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feed IC-208 パワー低下 (2020/12/14 0:58:29)
IC-208 不調とのことでお預かりしました。

飛びも受けも良くないとのことです。

IMGP0502

Fズレから確認します。


IMGP0503

お預かりした時点でのFズレは、それほどでもないです。

メーカーでの調整ではOFFバンドにならないように、どの無線機もこのくらいになっています。

IMGP0504

433Mhzも、それほどでもないです。


IMGP0505

IC-208は内部にコイルやトリマなどは無く、調整するところは一切ありません。

調整はソフト的にコマンドにて行います。

IMGP0521

コマンド調整モードに入るためには、サービスマニュアルによれば、マイクモジュラ−ジャックの2番と7番の間に抵抗を付けることとなっています。

この抵抗値2.2kΩは間違いで、正しくは22kΩです。

ここで皆、調整モードに入れず悩んだ方もいるのではないかと思います。

IC-208のサービスマニュアルは、これ以外にも誤記が多く注意が必要です。


Screenshot from 2020-12-04 16-45-21
8ピンのモジュラ−ジャックを用意して


IMGP0517

2番と7番の間に抵抗を付け、スイッチで切断できるような治具を作りました。


IMGP0516

SET+BAND同時押しで電源を入れると、コマンド調整モードとなります。

以下、全ての調整はコマンドにて行いCPUに書き込みます。

IMGP0507

オーナー様から指摘のあったFズレを調整。


IMGP0508

IMGP0509

FMデビエーション調整。

規定の4.5Khz

変調もバッチリかかります。

IMGP0518

スプリアス良好。

145Mhz

IMGP0510

433Mhz


IMGP0511

送信出力低下していました。

5Wしか出ていなかったところ、20Wに調整。

IMGP0497

受信感度

Fズレ解消により、

ー139.5dBm (SINAD)

レピーターもよく聞こえるようになりました。

IMGP0514

ー134.9dBm (SINAD)


IMGP0513

Sメーター調整。


IMGP0512

周波数ダイヤルが固くて回しずらいです。

チャタリングもあり、周波数が飛んでしまいます。

分解しました。

接点がだいぶ汚れていますね。

IMGP0522

ダイヤルが固い原因は、金具の曲りです。


IMGP0523

このように、ダイヤルが強く押されたりすると金具が曲がってしまいます。

無線機を落下させたのでしょうか。

IMGP0526

金具の曲がりを平らに修整しました。


IMGP0527

接点を洗浄しました。


IMGP0528

接点用コンタクトグリスを塗布しました。


IMGP0529

これでOK。

周波数の飛びもなくなりました。

IMGP0530

送信・受信ともに、基本性能は引き出しました。

使ってみて下さい。

IMGP0519


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