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IC-7300時計用バッテリーを電気二重層コンデンサへ交換 (2021/4/24 6:03:32)
3年前記念に購入したIC-7300M。この頃時計がリセットされる現象がしばしば。
メーカーサイトでは「充電が足りないので丸2日間充電するように」とのことであるが、普通の使用方法では、そんなに長いこと電源を入れておいたりしないだろう。
Webを調べると出るわ出るわ、人気機種だけに影響も大きいようでみなさん経験されているようである。
メーカー修理代が 技術料¥3000、部品代¥200、消費税¥256、合計¥3456 とのこと。
地方では送料が別途必要になるかもしれません。
通常は移動でもCtestWinを使っているのでリグの時計を見ることはまずありません。
スクリーンキャプチャをするときにはファイル名に日付時刻が入ってくれた方が良い。
しかしながら、自作派としてはこれくらい自前で修理(電池交換)したいもの。
1.RTC(RX-8803LC)について
VDD=3V時消費電流:0.75μA
計時(保持)動作電源電圧:Min.1.6V
2.オリジナルの電池(ML414HIV01E)について
公称電圧:3V 最大使用電圧:3.1V 公称容量:1.0mAh
電池と直列に入れる抵抗:3KΩ
3.代替品
電気二重層コンデンサ(スーパーキャパシタ):5.5V1F(@100) ・・・手持ち部品(自作のためRTC用に買っておいたもの)
構想としてはLi電池を電気二重層コンデンサに置き換える。コンデンサなので長寿命♪
直列抵抗は取り除いてキャパシタをRTC電源に直接接続したいが、配線や部品が極小のチップ部品のため、やむを得ず抵抗を入れたままにしておく。
■部品交換
1.IC-7300Mの裏ブタのネジを外して裏ブタを開ける。
2.目的の電池の場所を確認する。
3.Webで調べると、電池を取り外す際、パターンをはがしてしまう例がいくつか見受けられた。
後が大変になるので、ここは気を付けて部品を外していく。
ポイントとしては半田をじかに溶かそうと思わず、電極に半田を追加して盛ってやり、この盛った半田を溶かして電極を温め、部品と基板との間の半田を溶かすことであろう。
(1)電池の電極にHOZANのフラックスH-728を塗り付ける。半田のノリが良くなります。
(2)半田を追加して盛る。+-両電極に対して同様に行う。
(3)盛り付けた半田を-から溶かして(-の方が時間がかかる)、次に+を溶かす、30W半田ごての先で電池を軽く(あくまで軽く)押してみる。これを電池が動き始めるまで繰り返す。
(4)何度か繰り返すと電池が動き始めるので、さらに同様に繰り返す。
(5)そのうち基板の半田から片側の電極が外れるので、この後は残った電極のみ温めて電池をやさしく取り除く。
以上の方法で、パターンを傷つけずに電池を取り外すことに成功しました。
4.電気二重層コンデンサの端子を基板のパターンの幅に合わせて折り曲げ、予備半田をしてから基板に半田付けする。+-の電極があるので間違えないように。
■充電
電池に直列に入っている3KΩを残してるので、充電はゆっくりだ。4~5時間ほど充電すると2.5V程度になり、電源を落としてもRTCが動いているようになったので、この日はこれで電源を落とした。
翌日曜日の朝、電源を入れると時計はリセットされていなかったので、この日はなるべくリグの電源を落とさないようにした。
電源を入れるたびに時計を見るが、リセットされることはなかった。
この後はどれくらい持つのかわからないので、後日レポートすることにしよう。
2021/04/07 21:46 追記
2日ほど電源を入れずにいて、先ほど電源を入れてみた。
時計はしっかりリセットされていた。orz
2021/04/09 23:18 追記
毎日電源を入れると時計がリセットされることがない。1日はもつようである。
今のところ不便がないので、せめて充電時間を早めるために3KΩの抵抗を短絡してみる。
電源を入れるとすぐに2.6V程度まで上がったので、充電時間を早める効果があった。
この状態でしばらく様子を見てみよう。
2021/04/13 23:28 追記
2日間放置で電源を入れたが、時計はリセットされていなかった。
2021/04/16 21:34 追記
3日間放置で電源を入れたが、時計はリセットされていなかった。
■2021/04/24 05:47 追記
4/19
23:00~5日間放置で電源を入れたが、時計はリセットされていなかった。
電気二重層コンデンサに置き換え3KΩの抵抗も短絡したので充電時間も短く、寿命は格段に延びたはず。
これで不便がなくなったと思われる。またなにかあったら報告したい。
実験は続く~