無線ブログ集
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”いまのところ”のphaser(ノイズキャンセラー) (2021/6/7 21:36:04)
貧乏暇無しで仕事が忙しいのは前からですが、公私共にえらい事になってます。
気づけばアマチュア無線のログは5/7が最後、そろそろ思い切り遊びたいのが、ホントの所です。
■phaserその後?
結論から言えば、まーったく進んでいないです。とは言え、ちょいと分かってきた事はいくつか有ります。
▼固定のIC-705を中心に検証中の試作機
・ノイズアンテナはロッドが良い
ノイズアンテナとして、ループアンテナとロッドアンテナ(長いの短いの、VU帯ホイップ等)、ワイヤーアンテナ、引き込み同軸ケーブルの網線、などなど。結構色々な物を試しました。
結果はちょっと長めのロッドアンテナが良い場合が多いです。
これはノイズ源から1波長以上離れている事が殆どな為、ノイズ成分が電界性である事。そして、組み合わせたいリグ(今回はCB)がロッドアンテナである事より、ノイズアンテナもロッドアンテナが効果的でした。
・ノイズアンテナはある程度(メインアンテナから)離す
これは作り始める前から、そんな気がしてました。
ノイズの偏波面が、受信したい信号とは90度直交してくれれば問題無いのですが、実際にはそうにはなりません。また、ノイズアンテナとメインアンテナの結合も、これまた結構出てしまいます。これはS21でも見えてきます。
やはりノイズアンテナは1/4〜1/2波長程は離すべきかと思います。
結構、この時点で使い勝手は最悪になりますね…
ちなみに、ガルバニックアイソレータを使ってノイズアンテナとメインアンテナをアイソレートしてみましたが、多少の改善はあるものの大きな変化はありませんでした。
▼結構レアとなったメガネコアを使ったアイソレータ
・進角か?
ノイズ自体が複数信号でもあるので群遅延の方が適切なのかも知れませんが、ノイズ信号を打ち消す為に位相をズラす時は、進角とする事が多い傾向には有りました。
移相後段アンプの遅延は有りますので、そのあたりの兼ね合いもあるのかもしれません。
▼移動用非内蔵型ノイズキャンセラメイン基板試作機
■軽量な回路
ノイズキャンセラと言えばJA1DI局が発表されたのものが有名です。パッシブでもあるので、調整位相によってはレベルが変わってしまいます。ゲイン調整も面倒なので、こんな回路も考えてみました。
1石で出来、ほぼ180度回ります。
▼上が入力、下が出力。位相可変範囲は180度
■CB機に内蔵するか否か?
今の所、「これは必須だ!」と思えるところまで到達出来ていません。フィールドではノイズ源が複数だったりマルチパスだったりと複雑な事もあるのかもしれません。
ただ、使い勝手を考えるとフェーズ/ゲイン調整回路は内蔵したいところです。あとは外部ノイズアンテナ”だけ”を、設備規則に合致する形でどう本体に接続するか?がポイントになるかと思います。
ちなみに、そんな裏技方法もテスト中だったりします。
何れにせよ、単純に「実験してみた」だけでは、真の効果があるのかわかりませんし、「ウンチク」だけで済ませてしまうと、実環境をしっかりと理論的に考慮仕切れていないと言うのも出てきます。もうしばらくはテストを続けようと思います。