無線ブログ集
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TS-690 パワーが出ない (2021/6/10 8:17:44)
TS-690 パワーが出ないとのことでお預かりしました。
パワーは1.5W出ていました。
微弱以上の強さがあり、良いほうです。
アンテナコネクタの接触不良をオーナー様が手直しされたとのこと。
ちぎれた線が中心に残っていました。
線を強化してゆきます。
周辺部品とともに取り外しです。
コネクタに接続されている線が細いのでは?とオーナー様が心配されていました。
強化しましょう。
銅線、太さ1mmのポリウレタン線です。
表皮効果により、周波数が高くなるほど導体の外側を伝わるようになります。
実際どうなのか見えませんが、太いに越したことはないと思います。
ポリウレタンを剥がしてハンダメッキしました。
基板にドリルで穴を開けて周りのレジストを剥がします。
銅線をハンダ付けしました。
ソルダーレジスト補修剤です。
ハンダ付けした周辺に塗布してパターンの酸化を防止します。
コネクタを取り付けました。
アース側も強化しましたが、フレームにネジ止めされているので心配ありません。
パワーが出ない原因を調べます。
ファイナルトランジスタ等、その他半導体にかかる電圧を測定。
プリドライブ段のトランジスタにかかる電圧が規定より高く異常です。
プリドライブトランジスター
Q1 2SC1971 です。
ファイナル基板取り外しです。
2SC1971を取り外しました。
テスターで調べてみると、トランジスターとして機能していませんでした。
3KΩの抵抗になっています。
2SC1971です。
入手困難で貴重なトランジスターです。
型番を書き換えただけの偽りものも多く困ったものです。
信頼おけるルートから入手しました。
Q1 2SC1971の、エミッタ設置抵抗が焼損しています。
エミッタ設置抵抗 R5
回路図から5.6Ωであることがわかります。
パターン面が焼けており、相当な熱が出たようです。
R5を取り外しました。
中央が膨れるくらいダメージを受けています。
基板の表側も黒く焼けていました。
テスターで検べてみると抵抗として機能しているようですが、壊れていますね。
周波数特性が良い酸化金属皮膜抵抗に交換です。
5.6Ω 1W
交換しました。
2SC1971 取り付けました。
Q1 2SC1971 にベースバイアスの電圧がありません。
送信時には1.5Vのところ0Vでした。
回路を追い掛けてゆくと送信時2Vの電圧がL1のところでストップしていました。
L1 リードインダクターです。
回路図から15uHであることがわかります。
テスターで調べてみると、
導通なしでした。
壊れていますね。
ジャンク箱の中にあった小型のフェライトコアに15uHになるよう、0.5mmのポリウレタン線を30回くらい巻いてみました。
15uHです。
同じインダクタンスでも、リードタイプのインダクターは小型にできているのですね。
取り付けました。
パワーが復活しました。
25Wを確認。
オーナー様の希望により50Wに変更します。
TS-690Dは25Wなのですが、50WにするためにはIFユニットの抵抗R261を交換します。
TS-690DのR261には22kΩの抵抗が付けられていますが、これを1kΩに変更します。
VR15はパワー調整です。(裏側)
R261を取り外したところです。
1kΩのチップ抵抗に交換しました。
VR15にてパワー調整。
200Wレンジにて 50Wに調整しました。
LO パワー調整。
20Wレンジにて 5Wに調整しました。
移動運用でもOKのQRPです。
RFメーターの振れを調整しました。
スプリアス良好です。
29Mhz
周波数。
29Mhz
受信感度。
29Mhz FMにて −123.2dBm (SINAD)
必要にして十分な機能の無線機ですね。
パワーは1.5W出ていました。
微弱以上の強さがあり、良いほうです。
アンテナコネクタの接触不良をオーナー様が手直しされたとのこと。
ちぎれた線が中心に残っていました。
線を強化してゆきます。
周辺部品とともに取り外しです。
コネクタに接続されている線が細いのでは?とオーナー様が心配されていました。
強化しましょう。
銅線、太さ1mmのポリウレタン線です。
表皮効果により、周波数が高くなるほど導体の外側を伝わるようになります。
実際どうなのか見えませんが、太いに越したことはないと思います。
ポリウレタンを剥がしてハンダメッキしました。
基板にドリルで穴を開けて周りのレジストを剥がします。
銅線をハンダ付けしました。
ソルダーレジスト補修剤です。
ハンダ付けした周辺に塗布してパターンの酸化を防止します。
コネクタを取り付けました。
アース側も強化しましたが、フレームにネジ止めされているので心配ありません。
パワーが出ない原因を調べます。
ファイナルトランジスタ等、その他半導体にかかる電圧を測定。
プリドライブ段のトランジスタにかかる電圧が規定より高く異常です。
プリドライブトランジスター
Q1 2SC1971 です。
ファイナル基板取り外しです。
2SC1971を取り外しました。
テスターで調べてみると、トランジスターとして機能していませんでした。
3KΩの抵抗になっています。
2SC1971です。
入手困難で貴重なトランジスターです。
型番を書き換えただけの偽りものも多く困ったものです。
信頼おけるルートから入手しました。
Q1 2SC1971の、エミッタ設置抵抗が焼損しています。
エミッタ設置抵抗 R5
回路図から5.6Ωであることがわかります。
パターン面が焼けており、相当な熱が出たようです。
R5を取り外しました。
中央が膨れるくらいダメージを受けています。
基板の表側も黒く焼けていました。
テスターで検べてみると抵抗として機能しているようですが、壊れていますね。
周波数特性が良い酸化金属皮膜抵抗に交換です。
5.6Ω 1W
交換しました。
2SC1971 取り付けました。
Q1 2SC1971 にベースバイアスの電圧がありません。
送信時には1.5Vのところ0Vでした。
回路を追い掛けてゆくと送信時2Vの電圧がL1のところでストップしていました。
L1 リードインダクターです。
回路図から15uHであることがわかります。
テスターで調べてみると、
導通なしでした。
壊れていますね。
ジャンク箱の中にあった小型のフェライトコアに15uHになるよう、0.5mmのポリウレタン線を30回くらい巻いてみました。
15uHです。
同じインダクタンスでも、リードタイプのインダクターは小型にできているのですね。
取り付けました。
パワーが復活しました。
25Wを確認。
オーナー様の希望により50Wに変更します。
TS-690Dは25Wなのですが、50WにするためにはIFユニットの抵抗R261を交換します。
TS-690DのR261には22kΩの抵抗が付けられていますが、これを1kΩに変更します。
VR15はパワー調整です。(裏側)
R261を取り外したところです。
1kΩのチップ抵抗に交換しました。
VR15にてパワー調整。
200Wレンジにて 50Wに調整しました。
LO パワー調整。
20Wレンジにて 5Wに調整しました。
移動運用でもOKのQRPです。
RFメーターの振れを調整しました。
スプリアス良好です。
29Mhz
周波数。
29Mhz
受信感度。
29Mhz FMにて −123.2dBm (SINAD)
必要にして十分な機能の無線機ですね。
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