無線ブログ集
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FT8 QRPトランシーバー用リニアアンプの製作 (2021/6/14 12:22:35)
1.はじめに
自宅からメインでオンエアしている50MHz SSBを聴いていると出ている方が少なくなってきたと感じますが、逆にFT8モードは結構賑わっているようです。
私が最近使っているのは、カセットテープのケースにいれた50MHzのSSB/AM/CW自作トランシーバーです。SSBがでればFT8も運用可能ですので、送受切替のためのPCとの接続インターフェースを追加しています。
このトランシーバーは、10mWのQRPですが、FT8モードと最近の無線機の受信性能の向上から、GWで100km、Eスポでは1000km越えの交信も何度かできています。しかし、ロケーションやアンテナがよくありませんので、交信できるチャンスは多くありませんでした。
そういうことで、もう少しチャンスを増やす目的で100mWくらいまで増力するリニアアンプ(写真1)を製作してみました。
(写真1)製作した100mWリニアアンプの外観
2.親機の改造
外部リニアアンプとの接続で一番悩んだのは、送受信の切り替えです。ケーブルを出して接続するのは簡単ですが、スマートにしたいのでアンテナだけ接続できれば完了できるものを考えました。
結果として、親機の送信時にアンテナ端子に電圧を出すように改造してその電圧を利用してリニアアンプの送受信を切り替えることにしました。
超小型の自作トランシーバーで回路図がないので改造は難航しました(笑)。しかし、何とか送信時にアンテナ端子に2V程度でるようにできました(写真2)。
(写真2)カセットテープケースに入れたトランシーバーのアンテナ端子に送信時に電圧がかかるように改造した。
3.リニアアンプの回路
回路図を図1に示します。
ドライブは10mW、出力が100mWですので回路は、1石増幅で十分となります。送信FETとして海外製無線機にも使われているRQA0009を使用しました。送受信の切り替えはリレーを使用しました。
また、電源は、リチウムポリマー電池、充電基板を内蔵しており、外部のケーブルを不要としています。
4.製作
今回の部品の送信FET、リレーはSMDを使っていますが、製作が容易になるように 市販のユニバーサル基板(サンハヤト製ICB-88SEG) を使用して組み立てました。
この基板は、穴あき基板でありながら、片面がアース面となっているので安定した高周波動作が得られます。簡単にRFアンプなどを実験してみたいときなどにお薦めします。
写真3,4に組み立てた基板の表、裏を示します。製作はちょっと雑になってしまいました(笑)
(写真3)基板(表)
(写真4)基板(裏)
また、ケースは3Dプリンターで簡単に製作しました(写真5)。
(写真5)3Dプリンタで作ったケースに基板を実装
特性的には、CWだと200mW程度出すことができますが、SSBでは歪的に出力100mW程度が使える範囲でした。スプリアスは規格をクリアしています。
5.実際に運用してみて
大阪市内のマンションの4Fベランダにダイポールを上げて2週間ほど運用して、関西の40局と交信できました。(写真6,7)
10mWのときは、相手のCNが0dB以上のスーパーローカル局しか呼ぶことができませんでしたが、100mW出力となるとCQを出しても結構呼ばれることも多いので十分に楽しめました。
(写真6)FT8トランシーバとリニアアンプ
(写真7)自作の短縮ダイポール(マンションに囲まれていて西から南西の45度以外はNG)
自宅からメインでオンエアしている50MHz SSBを聴いていると出ている方が少なくなってきたと感じますが、逆にFT8モードは結構賑わっているようです。
私が最近使っているのは、カセットテープのケースにいれた50MHzのSSB/AM/CW自作トランシーバーです。SSBがでればFT8も運用可能ですので、送受切替のためのPCとの接続インターフェースを追加しています。
このトランシーバーは、10mWのQRPですが、FT8モードと最近の無線機の受信性能の向上から、GWで100km、Eスポでは1000km越えの交信も何度かできています。しかし、ロケーションやアンテナがよくありませんので、交信できるチャンスは多くありませんでした。
そういうことで、もう少しチャンスを増やす目的で100mWくらいまで増力するリニアアンプ(写真1)を製作してみました。
(写真1)製作した100mWリニアアンプの外観
2.親機の改造
外部リニアアンプとの接続で一番悩んだのは、送受信の切り替えです。ケーブルを出して接続するのは簡単ですが、スマートにしたいのでアンテナだけ接続できれば完了できるものを考えました。
結果として、親機の送信時にアンテナ端子に電圧を出すように改造してその電圧を利用してリニアアンプの送受信を切り替えることにしました。
超小型の自作トランシーバーで回路図がないので改造は難航しました(笑)。しかし、何とか送信時にアンテナ端子に2V程度でるようにできました(写真2)。
(写真2)カセットテープケースに入れたトランシーバーのアンテナ端子に送信時に電圧がかかるように改造した。
3.リニアアンプの回路
回路図を図1に示します。
ドライブは10mW、出力が100mWですので回路は、1石増幅で十分となります。送信FETとして海外製無線機にも使われているRQA0009を使用しました。送受信の切り替えはリレーを使用しました。
また、電源は、リチウムポリマー電池、充電基板を内蔵しており、外部のケーブルを不要としています。
4.製作
今回の部品の送信FET、リレーはSMDを使っていますが、製作が容易になるように 市販のユニバーサル基板(サンハヤト製ICB-88SEG) を使用して組み立てました。
この基板は、穴あき基板でありながら、片面がアース面となっているので安定した高周波動作が得られます。簡単にRFアンプなどを実験してみたいときなどにお薦めします。
写真3,4に組み立てた基板の表、裏を示します。製作はちょっと雑になってしまいました(笑)
(写真3)基板(表)
(写真4)基板(裏)
また、ケースは3Dプリンターで簡単に製作しました(写真5)。
(写真5)3Dプリンタで作ったケースに基板を実装
特性的には、CWだと200mW程度出すことができますが、SSBでは歪的に出力100mW程度が使える範囲でした。スプリアスは規格をクリアしています。
5.実際に運用してみて
大阪市内のマンションの4Fベランダにダイポールを上げて2週間ほど運用して、関西の40局と交信できました。(写真6,7)
10mWのときは、相手のCNが0dB以上のスーパーローカル局しか呼ぶことができませんでしたが、100mW出力となるとCQを出しても結構呼ばれることも多いので十分に楽しめました。
(写真6)FT8トランシーバとリニアアンプ
(写真7)自作の短縮ダイポール(マンションに囲まれていて西から南西の45度以外はNG)
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