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スッキリ変調にする【ダイナミックマイクの消磁】 (2021/6/24 21:57:00)
■首の皮一枚の補完
先日公表された電波法改正案により、昭和の名機達が"迷惑をかけない限り"かつ"しばらくは"使える様になりました。
有難い事ではありますが、心配なのはスプリアス。
無論、生産されて何十年も経つわけですから、まともに動いている個体はほぼ無いと考える方が自然です。
ならば、「重要無線を使っている施設近くでは運用をしない」と言うのが、首の皮一枚で繋がっている昭和の名機を使い続ける必須要件なのかもしれません。
■キレイな変調で保つ
さて、今回は直接的なスプリアスでは無いお話です。古いリグはスプリアスの問題も有りますが、変調音に問題がある事も間々あります。
今までそれなりのリグを見てきましたが、ちょいちょい見かけたのが"マイクの劣化"です。
ジャンクのリグがある時には交換をしていましたが、コンデンサの様な部品と異なり気安く交換出来るものでもありません。
劣化の中でも特に目立ったのは、磁化。音が何となく低く籠もった感じになってしまいます。
これでは、折角技適化したリグはもちろん、帯域制限されて無い昭和の名機だとしても、ピックアップされやすい変調にはなりません。
■何度でも蘇らせる治具
ICB-770を始め、SONYのハンディー機の殆どは同じダイナミックマイクを使っています。
これが磁化してしまったものを消磁する事で、購入初期の頃の様な変調を取り戻す、そんな治具を使ってます。
作り方は至って簡単。
ホームセンターで強力なネオジム磁石を入手します。
それを竹串にくっつけます。
そしてそのASSYした治具を電気ドリルへ取付け完成。
使い方は、ドリルのスイッチを入れ、そこへマイクを近づけます。そして徐々に磁石から離していけば消磁は完了です。
マイクの磁化は、見ている限りでは結構ある様で、度々この処置をしています。消磁器も市販されてはいますので、それを利用するのも良いかもしれません。
■注意
なお、CH-580やICB-707などはコンデンサマイクですので、消磁対象外です。その代わり、コンデンサマイクも古くなって来ると音が篭もり気味になります。その場合は、交換をする事でキレイに蘇ります。