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<第一目標金額達成! NEXT GOAL120万円まであと少し>クラウドファンディングでARISSスクールコンタクト(宇宙飛行士と子供たちがアマチュア無線で交信)を含む総合サイエンスイベントを計画 (2021/7/17 12:25:13)
現在、「西南学院の生徒達にNASAスクールコンタクトをプレゼントしたい」との呼びかけのもと、インターネットを通じて不特定多数の人たちに資金提供を呼びかる「クラウドファンディング」が7月24日(土)23時まで行われている。すでに第一目標金額の40万円はあっという間に達成したが、通信機材の設置運営などに多額の費用がかかるため、120万円をネクストゴールと設定。この目標額もあと少しという状況で応援の輪が広がっている。
これは、西南学院中学校・高等学校(福岡県福岡市早良区)の生徒たちが、アマチュア無線の資格を持つ国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の宇宙飛行士とアマチュア無線を利用して交信を行うプロジェクト「ARISSスクールコンタクト」プログラムを中心に、科学や物理の面白さを伝える総合サイエンスイベントのための資金調達のためのクラウドファンディングだ。
アマチュア無線を使って、国際宇宙ステーションにいる宇宙飛行士と交信するイベント「ARISSスクールコンタクト」を実現しようと、西南高校無線部OBが中心となり、実行委員会が結成された。
西南学院はミッション系の学校として、中学から大学まで一貫教育を行っている。西南学院高校マルチメディア部にはアマチュア無線クラブ局「JA6YAV」があり、今回実施されるARISSスクールコンタクトでは、西南学院チャペルおよび無線部部室がイベント会場となる。
ARISSスクールコンタクトは2021年7月22日に実施される予定で、地上側のコールサインは「8N6SW」が割り当てられている。現在、ISSには日本人の星出彰彦宇宙飛行士(KE5DNI)が滞在している。事前情報によれば、日本人同士、日本語による交信が行われる予定だ。
なお、今回のARISSスクールコンタクトを中心とした、科学や物理の面白さを伝える総合サイエンスイベントを実行するにあたり、その資金調達にクラウドファンディングを用いる試みは国内では初めてだろう。募集金額は1万円、3万円、10万円の3タイプ。それぞれリターン(お礼)を用意している。
【プロジェクト要項】
●開催日時
日本時間:2021年7月22日(木)18時14分~(予定)
●開催場所
西南学院チャペルおよび無線部部室
●主催者
NASAtoSWスクールコンタクト実行委員会
●イベント内容
西南学院中学校・高等学校において、NASA国際宇宙ステーションに滞在中の宇宙飛行士とアマチュア無線で交信するイベント(スクールコンタクト)を行います。
●イベントの目的
①科学技術に理解と関心を深める。
②学校での授業内容は、最先端の分野においても、不可欠な基盤であることに現実感を持って理解する。
③無線技術は先進通信技術の基礎である事の理解。
●その他
西南学院OBと先生による講演。①授業にない宇宙と物理の講演②NASAで務めるOGによるZoom講演…など、メインイベントとともに世に出て活躍されている諸先輩の話をいただきます。
今回、西南スクールコンタクト実行委員会代表の鐘ヶ江重宏氏(JE6DNN)から、hamlife.jp宛てにコメントが届いたので紹介しよう。
スクールコンタクトを単独で行うのではなく、いくつかのプログラムを組み合わせたサイエンスイベントとして実施いたします。科学技術研究のトップランナーを迎えて生徒向けの講演、物理の面白さをつたえる理科教師による講義、パネルディスカッション等の構成としました。
このように複合的プログラムを配することで、一般の生徒さんへの訴求効果が相当見込まれます。先日行った10数名の交信者を募る説明会には実に70名以上の生徒さんに集まっていただきました。
開催当日は感染対策をとるため、100名程度の会場観覧希望者としましたが、さらにライブ視聴者数は数百名を見込んでいます。本人の希望で既に数名の生徒さんが免許取得のためのeラーニングを受講していることから、規模を大きくすることで免許取得希望者も増加することが期待できると考えます。
今回のスクールコンタクトではサテライト愛好者の集まりではなく、無線部OBが結集、熱意によって企画準備されました。先輩後輩、仲間をつなげる牽引役としても西南スクールコンタクトは有効で、たくさんのOBに支えられた会となりました。
クラウドファンディングは初めてのチャレンジとなりました。スクールコンタクトそのものは、自前の無線機やアンテナを持ち込めば高額な費用はかかりません。今回は2時間半以上のプログラムを組んだため、進行ディレクター、カメラマンや音声、スイッチャーなどプロの方にある程度お願いしたため経費が大幅にかさむことになりました。
一方で、同窓会を始め無線家などからご支援やご協力がある程度得られる見込みはありました。同窓会やOBの集まりにはできるだけ顔をだし、クラウドファンディングを開始した際のご協力をお願いして回っていました。
クラウドを利用する最大のメリットは集金の手間を減らすことができたことです。以前であれば、ご寄付願いの用紙を作り、たくさんの方に振込用紙を配って回る必要がありましたが、不要となります。
また支援いただく方にとってもクラウドは比較的簡単に実行していただけます。管理も簡単で、クラウドファンディングという第三者が入ることによって透明性も確保できます。デメリットは手数料がかかることですが、利便性や省力化のメリットが上回ったと考えられます。
我々のスクールコンタクトの特徴は、魅力的なスクールコンタクトにするために規模を拡大したこと、そして増加する費用に対してはクラウドファンディングで対応したことでしょう。クラウドファンディングを活用したスクールコンタクトは初めての試みです。
様々なスタイルのスクールコンタクトがあっていいと思いますし、その中で我々のやり方もひとつのモデルとなりますよう、是非とも成功させたいと思っています。アマチュア無線を発展を願って、ぜひ全国のアマチュア無線家にも我々のスクールコンタクトにご理解を賜り、ご支援を頂ますようお願いいたします。
NASAに務める西南学院高校無線部OGの岩下友美さん(第3級アマチュア無線技士)によるアメリカ・カリフォルニア(Zoom中継)からの講演などを予定している(「NASA to SWスクールコンタクト」Webサイトから)
●関連リンク:
・西南学院の生徒達にNASAスクールコンタクトをプレゼントしたい(READYFOR)
・西南スクールコンタクトアマチュア無線
・クラウドファンディングとは(READYFOR)
・西南学院中学校・高等学校