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スクエアロー? GRA-YG-1443 (2021/7/19 18:10:51)
アマゾンや楽天で扱っているGRA-YG-1443という台湾製のスクエアロー風アンテナに興味が涌いて購入してみました。このタイプはその昔、6mバンドでよく使われたそうですが、今はあまり見かけません。1/2λのエレメントを四角に折り曲げた形状なのでとてもコンパクトで水平偏波の6mでは好都合だったようです。RA-YG-1443は145MHzと430MHzのデュアルで、大小2つのループ状エレメントが付いており、大きい方は一辺27cm。ザックに収納可能で山でも使えるのでは?と考えた次第です。
仕様
周波数:140-150MHz/400-470MHz
ゲイン: 4dB/5dB
重さ: 0.36kg
コネクタ:MJ
箱でなくビニール袋に入って送られてきました。本体、取り付け金具、簡単な取説が付属。145MHz用エレメントは直径6~7mmの硬いアルミ棒(パイプでない)が使われており、思っていたより丈夫なつくりと思いました。
<取り付け>
水平偏波で使う前提で金具が付属しています。自分は三脚に設置して垂直偏波で使うのでいつもの塩ビパイプ連結式で簡易的に取り付けてみました。軽くコンパクトなので三脚のバランスが崩れることはなさそうです。
430MHz用エレメント
<調整>
通常のスクエアローは折り曲げた1/4λエレメント2本に真ん中から給電する(ダイポールと同じ)わけですが、このアンテナは1本ものアルミ棒(1/2λ)に給電します。見た目はスクエアローのようでも別のアンテナなのかもしれません。マッチング回路としてガンママッチ様のものが採用されています(145MHz)。取説では調整バーの位置は動かさず、エレメントを可動させて調整するように書いてあります。でも、なかなか調整がうまくいかず、調整棒(アルミパイプ)にかぶせてあるプラスティックカバーを取り外してみたところ、中に絶縁された導線が仕込まれていました。芯線側はコンデンサー結合とみられます。初めてお目にかかる給電法で興味深く思いました。エレメント側を固定しておき、調整バーをかなり下に持ってきたところ、一気にSWRが下がり、あとは1mm単位で微調整し145.000付近に共振点を合わせることができました。クリティカルです。ただ、調整バーが下に来すぎているため構造的に疑問な感じがあり、本当にこれで良いのかどうか。考えてみると出荷状態で使えるようにしてあるのが普通なわけで、いじり過ぎてしまったような気がしないでもありません。
ガンママッチ部
続いて430MHz。さきほどのガンママッチが430にも影響するのかどうかや芯線側がどのように接続されているのか不明です。エレメントの長さなどは調整できるようにはなっています。430用アナライザーがないのでIC-705のプロット機能で測定したところ、SWR1.5以下になっているので良しとしました。一辺6cm×4とかなり小さいです。1/4λでも1/2λでもなく、どういう動作なのか???この小ささでは性能的には期待薄ではあります。
ベランダで受信してみました。回すと信号の強弱があり、ブロードな指向性が感じられます。145MHzではRH770と比較し同等な感じを受けました。430ではS1~2ほど低下します。もっと良くないかと予想したのですが、そうでもないです。
ただ、ベランダでは430のSWRが2.0以上に悪化していました。145にしても430にしても調整しきれていないような気がしています。調整できる箇所(六角ねじ)がいくつもあり、それらを動かすことでどのように変化するのか? いまひとつ挙動のわからないアンテナです。これから いろいろ試してみます。