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軽量4エレ八木(145MHz) (2021/9/17 11:17:42)
山岳用アンテナの条件となるのは長さ、重さ、設営・撤収の手間、ある程度の丈夫さ、などなど。これらと利得との折り合いということになります。もう一つ重要なのは設営に三脚が必要かどうか。アローラインや軽量ホイップであればポールを地面に突き刺すだけで設営可能です。あるいは樹木を利用するとか。八木系の場合でも2~3エレ程度ならポール設置も不可能ではないと思うのですが、踏み切れないでいます。そこそこの利得があってもっと軽量なものはできないか?ということで、丈夫さにはこだわらず軽さに特化した4エレ八木を作ってみることにしました。5エレも考えたものの、ブームが1m近くになってしまい、ザックサイドに取り付けるにしても無理があります。ブームを分割すれば済むのですが、良い方法が思いつきません。4エレならなんとか許容範囲かと。
<材料>
角材 1cm×1cm×78cm
エレメント 60cmロッドアンテナ2本
太さ4mmアルミパイプ
太さ5mm銅パイプ
BNCコネクター
樹脂板、六角ボルト等
<製作>
放射エレメントはマッチング機構を兼ねてロッドアンテナとし、反射器、導波器はアルミパイプを使いました。エレメントにアルミパイプを使うのは初めてです。軽量化のメリットと変形しやすいデメリットがあり、今回は軽量化を優先しました。エレメント取り付けはブームに接着した5mm銅パイプに上下から差し込む方式としました。このような簡便な方法で下部エレメントが抜け落ちないのか、という心配はあります。またキツく入れ過ぎて、撤収の際に抜けなくなっても困るわけです。何度か試行錯誤しながらパイプの挿入部を慎重にヤスリで調整しました。アルミパイプはとても軽量で材質的にも少し弾力があり、うまく保持してくれるようです。手元での短時間の運用ならなんとかなるかな、と。エレメント寸法等は今回もネットデータを参考にさせていただきました。ブーム長78cm、重さ140g。2m用4エレ八木としては軽量なものにできたと思います。
<組み立て、調整>
反射器および第一、第二導波器エレメントを上下に取り付け、放射器ロッドの伸縮で調整します。データ通りの寸法でバンド内全域SWR1.3前後と良好な状態となりました。ベタ落ちとはならず、ロッドを伸ばしたり縮めたりしてみましたが、あまり変わりません。少しSWRが下がったところで調整終了としました。それにしても144~145MHz帯を中心にフラット。癖のない性格というべきなのか、このような鍋底状のSWRグラフはあまり目にしたことはありません。利得はともかく、広帯域で使いやすそうな特性ではあります。
この軽さならポール設置も可能な気がします。ただ、強風では持たないかも・・・。オープンスリーブによる430MHzデュアル化もそのうち試してみます。