無線ブログ集
メイン | 簡易ヘッドライン |
ダイヤモンドから新型スクリュードライブアンテナRHM12が発表 (2021/10/18 15:24:44)
ダイヤモンドブランドを展開している第一電波工業株式会社から、この度スクリュードライバー型アンテナとしては初となる1.9~430MHz(オプシュン使用時)に対応した新型アンテナの「RHM12」を発表しました。
また、1.9MHz帯と3.5MHz帯用のオプションコイル「RHMC12」も発表されています。
<RHM12の仕様>
周波数:MF~430MHz
耐入力:120W(SSB)・40W(FM/CW)
全長:約0.6m~2.75m
1.9MHzコイル使用時約3.1m
3.5MHzコイル使用時約2.9m
重量:約350g
接栓:M型
発売時期:2021年10月下旬
メーカー希望価格 ¥29,700円(税込)
ローバンドを意識したコンパクトアンテナ
RHM12の魅力はなんと言っても、1.9MHz帯と3.5MHz帯に対応という今までに無いローバンド帯への対応です。
この場合、オプションコイルである「RHMC12」を使用することが必要となりますが、いままで、移動運用の際にHFローバンドや中波(MF)での運用をあきらめていた方には朗報と言えるのではないでしょうか?
また、アパマンハムの方の中には、長年1.9MHzの運用を断念されてきたかも多いと思いますが、RHM12の登場で、オプションでの対応となりますが、1.9MHzと3.5MHzにもオンエア出来るようになりました。
秋の夜長はローバンド運用
これから寒い季節がやってくると、HF帯はハイバンドからローバンドのシーズンになっていきます。
21MHzや28MHz等ではDX局との交信機会はもちろんのこと、国内の局のコンデションもイマイチといった感じですが、HFローバンド(3.5MHzや1.9MHz)は、これからが一番賑やかになってくる季節です。
1.9MHzはSSBでの運用も許可されるようになってきたので4アマの方でも運用することが可能です。
また、3.5MHzもバンドが拡張されているので、いままでよりも運用しやすい環境になっています。
▲3.5MHzと3.8MHzのバンドプラン。細切れ状態なので、オフバンドには気をつけたい。
RHM12のオプションコイルRHMC12は、いわゆる1.8MHzと1.9MHzと3.5MHzと3.8MHzも運用可能としています。
RHM10のどこが変わった?
RHMN10がRHM12に進化したポイントですが、一番変わった所が、TPS(チューニング・ポイント・スケール)機能です。
RHM10ではシールで貼られたスケールだけでしたが、今回はバンドごとに同調ポイントが分かりやすく表記されています。
RHM10ではスクリュードライブ部が円形の形状をしており、スケール表示のシールが剥がれるとか、印刷がこすれて薄くなるといった問題を、RHM12ではDカット(パイプの一部に平面を作る)のスクリュードライブ部を採用したことにより、TPSの表示が剥がれるといったことが無いように改良されていました。
同調点の伸縮部が不意に動いてしまうと言うことがないように、金属製のロックを採用しています。
▲RHM12の実際の写真、TRS3と併用されて展示されていました。
1.9MHz帯/3.5MHz帯対応のオプションコイルRHMC12
今回発表となったRHM12ですが、オプションのRHMC12をベット用意することによって、HFローバンドの3.5MHzと中波帯の1.9MHz帯にも対応することができます。
1.9MHz帯はSSBでの運用も許可になり、4アマの方にも門戸が開かれました。
またこれからの寒い季節になると3.5MHz帯の運用も楽しい季節となってきます。
最近では、IC-705のようなコンパクトなポータブル機も発売されており、いままで運用者が少なかった地域で、1.9MHz帯や3.5MHz帯の運用も可能となります。
RMHC12はRHM12のオプションコイルなので、RMHC12の取付のためにRHM12は必須となります。
また、RHM12とRHMC12の型番が少し紛らわしいように感じるので、販売店などに注文するときは注意したいですね。
RHMC12はRHM12専用のオプションです。
RHM10には使用できないので、既存のRHM10ユーザーが誤って購入しないように注意したいところです。
RMH12には良好なアースが必要
RHM12はノンラジアル設計ではないので、運用時にはようこうなアースを必要とします。
ダイヤモンドでは、アースを簡単に設置できるような基台も発売しているので、RHM12での運用を検討する方は、カメラ三脚用取付金具(TRS3)の併用か、自作でのアース(カウンターポイズ)の設置が必須です。
RHM12チューニングのコツ
スクリュードライブアンテナ全般に言えることですが、アンテナの調整時のチョットしたコツをご紹介しておきたいと思います。
●無線機の運用モードはAMにして調整
無線機の通信モードをAMに切り替えて伸縮部の調整をしましょう。
無線機から聞こえてくるノイズが一番大きくなるところポイントで大雑把に調整してから、使用する周波数によって細かく調整するとSWRが落としやすい傾向にあるようです。
50MHz調整用に紐(ヒモ)がいてます
RHM12のロッド部は基本的にいっぱいに伸ばして使用するようになっていますが、50MHz帯の運用時はロッド部の長さ調整が必要になってきます。
長さの調整を簡単にするため、RHM12には調整に使用するヒモが付属しており、50MHz運用時は、ヒモの長さに合わせてロッド部の長さを調節するようになっています。
なかなか、地味な付属品ですが、実際の運用時には役に立ちそうですね。
既存のラインナップRHM10はどうなる?
今回RHM12は既存の製品であるRHM10を改良、ブラッシュアップした製品であることは、RHM12の製品概要からも見て取れると思います。
RHM12はオプションコイルのRHMC12を使用しない状態であれば、RHM10とスペック上は変わらないと言うことです。
しかも、メーカー希望小売価格も、RHM10とRHM12は全く同じとなれば、RHM10は今後収束に向かう製品であろうと、当編集部は予想しています。
FT8では無線機の出力に注意が必要
最近大人気のFT8での運用について注意したところがあります。
それは無線機の出力設定についてです。
ダイヤモンドでは、カタログの最後のページにFT8での出力に対する注意が書かれているので紹介しておきます。
アンテナの耐入力の1/5以下の出力設定が推奨されています。
RHM12でも同じことが言えるので、耐入力120W(SSB)なので、
FT8運用時のRHM12の耐入力は24Wと言うことになります。
50W機や100W機での運用の際には注意したいところです。