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link JHGのブログ JHGのブログ (2024/7/3 7:06:06)

feed パワーモニター (2021/11/5 10:45:57)
CB無線を運用する際にどうすれば効率良くパワーが出てゆくか。
無線機のどこを持ったら良い状態のアースが取れているか。
周囲のコンデションや、地面との設置状態は良いか。

自分の無線機から出てゆくパワーを、現場において確認するのに、なにか良いものはないだろうか?

このような要望が寄せられました。

電界強度計にて計測するのが良いのでしょうが、現実的ではありませんね。

電界強度が何(V/m)とか、何ワット(W)であるとか、そのようなことを求めているのではなく、単にスカラー量としてわかれば良いとのことです。

CB無線機の「ロッドアンテナから発信するのが条件」として、0,5Wのパワーでもモニターが可能な機器は何が使えるでしょうか。

使用したCB無線機は HITACHI CH-580 です。

IMGP3535

以下は、高周波の強度を確認することができる機器にて試してみました。

・クラニシ電界強度計 LA-300

1メートルの距離にて、メーターは少し振れました。

IMGP3545

20センチメートルの距離ではメーターが振り切れたためアッテネータで調整しました。

その用途に特化した機器のため、期待どおりかと思います。

IMGP3546

・ディップメーター サガ電子 DM-250

電界強度計としての使途もあるディップメーターです。

1メートルの距離にて、メーターは全く振れませんでした。

IMGP3543

20センチメートルの距離ではメーターが良く振れました。


IMGP3542

・スペクトラムアナライザー tiny SA

中国製で値段は6000円程度ですが、スペアナとしての性能は十分にあります。
TG付きでこの値段とパフォーマンスにはおどろきです。

IMGP3540

1メートルの距離にて、反応は少しありました。

周波数のカウントはできました。

IMGP3539

20センチメートルの距離ではOKです。

スプリアス良好です。

IMGP3541

・オシロスコープ パナソニック VP-5535

ロッドアンテナにて受信

IMGP3537

1メートルの距離にて、安定して受信できました。

周波数のカウントもOKです。

無線機の送信調整をするなら、オシロスコープが一番使いやすいのではないかと思いました。

IMGP3538

・アナログテスター カイセ SK-357

パネルには「ダイオードプロテクション」であることが明記されています。

IMGP3525

テスターリードが無い状態でも、スイッチがOFFの状態でも、近くでハンディー無線機を送信するとメーターが振れます。

IMGP3528

・アナログテスター サンワ YX-360TR

「ダイオードプロテクション」であることが明記されています。

IMGP3531

テスターの近くで送信するとメーターが振れます。

テスターからは小さくジーという音がしますが、メーター駆動部からの振動音、またはセラミックコンデンサーからの振動音かも知れません。
高周波の影響は至るところにきています。

IMGP3532

「ダイオードプロテクション」のアナログテスターでは、テストリードをアンテナコネクタに当てると、

IMGP3533

高周波は検波されてメーターが振れてしまいます。

この手のテスターの落とし穴かも知れませんね。
測定レンジはあえて直流(DC)にしてみました。
トランジスタなどの半導体はダイオードなので、例えば医療機器の近くなどでハイパワー無線の送信が問題になったり、高周波回路の設計がいかに難しいかがわかりますね。
人命に関わります。

デジタルテスターでもこのようにしたら、数値が上がるのが確認できます。壊してしまうので試すのはやめましょう。

IMGP3534

テストリードをダイポールアンテナのように広げて、


IMGP3549

CB無線機にて送信すると、20センチメートルの距離ではメーターが良く振れました。


IMGP3551

1メートルの距離ではあまり振れませんでしたが、なるほどダイポールは水平偏波だ! アンテナを水平にしたほうが振れが良いです。

IMGP3550

ロッドアンテナにテストリードをグルグル巻きにしました。

とても良くメーターが振れました。

CB無線機のパワー確認は、ダイオードプロテクションのアナログテスターで良いのではないかと思いました(笑)。

IMGP3552

ヒューズプロテクションのテスターではどうでしょうか。

HIOKI 3030−10

IMGP3529

メーターはピクリとも振れませんでした。

さすがは日置の製品です、筐体付近からの高周波では影響はありません。 

企業におけるシェアが高いのもうなずけますね。

現在、日置のアナログテスターの製品ラインナップはこの3030−10 一台のみです。

IMGP3530

電子レンジです。

テスターリードをドアに吊るした状態にて、漏れ高周波を検出しました。

数値は弱いですが、かなりの電力です。 

1メートル離れればテスターでは無感となりました。

IMGP3596

CB無線機の運用現場において、パワーコンディションを把握するにはどの方法が良いでしょうか。

0,5Wという出力を効率良く受信できて、エネルギーに変換できるにはどうすれば良いでしょう。

機器はなるべくコンパクトなものが良いです。

27MhzのAM波にて実験です。

SSGよりAM変調された 10dBm 10mWを出力しました。

IMGP3524

FCZ研究所のQRPパワーメーターに代表される、良く使われるダイオードシングル検波回路を組んでみました。

ダイオードはゲルマニウムです。

IMGP3512

良く検波されていますが、ラジケータなどのメーターを十分振らせる力はありません。


IMGP3513

倍電圧検波回路を組んでみました。

ダイオードはゲルマニウムです。

IMGP3521

0,2V出ました。

ラジケーターを振らせるには十分です。

IMGP3523

部品の定数を変えたり、最低限の部品だけにしても動作は大差無いことがわかりました。

検波するダイオードもゲルマニウムダイオードでなくても良いということで、普通のシリコンダイオードでも十分使えます。

シリコンダイオードで試験している画像です。

IMGP3554

普通のシリコンダイオードで、スイッチング用途などで使うものです。


IMGP3558

たまたま手持ちのあったロームの 1S2473 ですが、マルツ電波で入手できる1N4148で十分です。

検波したものを音声として聞くわけではないのでシリコンダイオードで良いです。

IMGP3559

部品はこれだけです。

セラミックコンデンサー0,1uF 2本

ダイオード2本

IMGP3555

タカチのケースです。


IMGP3556

小型のラジケーターを取り付けました。


IMGP3557

CB無線機の0,5Wでも抜群にメーターが振れます。

振れ過ぎて試験中にメーターが振り切れるので、ついにラジケーターが壊れてしまいました。

IMGP3562

メーター保護のために100uFのコンデンサーとアッテネータに50kΩのVRを追加しました。

ラジケーターは交換しました。

IMGP3561


IMGP3563


IMGP3560

検出クリップへの配線です。


IMGP3564

検出クリップ。

ケースにネジ止めしました。

IMGP3565

CB無線機のロッドアンテナに取り付けます。


IMGP3567

送信するとメーターが振れます。

保護回路があるにしても、アッテネータは強方向から始めてください。

IMGP3569

BNCコネクタ付きのロッドアンテナに取り付けてみました。


IMGP3570

近くで送信したところです。


IMGP3571

大きさはこのくらいです。


IMGP3572

ストラップベルトにクリップして持ち運んでください。

無線機を車の屋根に置いたり、外部電源のアースを強化したり、電波の見える化で確認し、飛びの良さにつながるでしょうか。

希望の用途に合ったものが出来たと思います。

IMGP3574

配線図


パワーモニター

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