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SOTA用QRPパワーアンプの製作 (2021/11/13 8:42:54)
自分のSOTA( Summits on the Air
)でアクチベーションした記録を調べてみると、最後は2017年末でした。当時JAでランキングは50位くらいだったと記憶していますが、その後、自作ラジオで民放全局受信にチャレンジしたり、自作品の頒布に注力していたこともあり一端お休みしていました。今見るとなんと172位となっていました(笑)。
当時の自作装置でのSOTA運用はこんな感じでした。旅行、バイクツーリングや山歩きも結構好きなので無線と合わせて結構楽しんでいました。
今回、 WQ1 マルチバンドトランシーバー やAshi paddle 45を製作したことでSOTAの移動運用の復活をしてみようと計画しています。経験上、高さメリットのあるVHFでも100mWでは山頂から短時間で規定の4局交信することは難しく、7MHzを運用することが必須となります。そのため、まずは、7MHzで5W程度の出力アンプを製作してみました。
1.設計におけるポイント
①WQ1と同じサイズを目指す。基板サイズは、5x5cmとなります。3バンドのLPFを搭載してこのサイズはかなり小型化する必要があります。
②増幅度:100mWから5Wに増幅するのでフィルター損失とか考えると20dB弱の増幅度が必要となります。
③効率:SOTAは、ふつう1時間以内の短時間の運用なので消費電流はあまり気にすることはないのですが、小型軽量化する上でヒートシンクを小型にする必要があります。そのため簡単な回路で効率よくマルチバンド運用ができるC級動作を狙います。
④切り替え:小型化のためにリレーは1個とします。LPF切り替えは殆どしないと思いましたので手動スライドスイッチとしています。
これらを考えると、C級動作で必要な増幅度が得られるのかが最低限の課題となります。
2.事前確認
FETは、この出力で定番のRD16HHFを使用しました。
最初に、バラックで出力がどれくらい出るのか、LPFも接続してスプリアスを見ながら確認しました。
結果としては、入力を直接接続したところ2Wくらいでしたが、トランスとコイルで入力インピーダンスを整合することで5W程度は何とかなりそうでした。発熱もあまりありません。
3.基板製作
①最初にフィルタ部を製作します。
18,21MHzは兼用しますので7メガ用と2バンド切り替えで計画しました。切り替えは2個のスライドスイッチを両側に付けました。面倒ですが運用のほとんどが7MHzになりますので。。。
事前実験で3段くらいでいけそうでしたので、まずは組み立て。
最初コイルは、2つともT37のトロイダルコアに巻いたのですが、7MHzの損失が大きかったので7MHzのみ少し大きいT50に変更しました。7MHzで0.3dBくらい、21MHzで1dB程度の損失です。
②周辺回路を製作したこところです。
リレーは1つのリレーで入出力を切り替えています。送受信の切り替えは、トランシーバーのアンテナ端子に送信時に4Vの電圧が印加されるように改造しています。微小電流回路なのでアンテナ端子がショートしても問題ありません。
③ケース加工
昔でしたらアルミケースに穴あけとなりますが、これくらいのパワーでしたら金属にしなくとも使えます。3Dプリンターでお手軽に製作します。
4.結果
7MHzは、6W出力で効率は60パーセント程度でした。連続送信でも写真の放熱器がほんのり暖かくなる程度です。18,21MHzは入力マッチングが甘いようで2W程度となっています。バイアスをかけたり、整合調整をもう少しやればまだ上がると思いますが。。。
5.回路図
こんな回路です。
6.最後に
ケースに磁石を埋め込んでいますのでトランシーバーとドッキングして使用できます。放熱器がスタンドの役割をしますので角度がついて運用しやすいです。
また、移動先でガードレールや車体にくっつけて使用することができます。これは非常に便利です
当時の自作装置でのSOTA運用はこんな感じでした。旅行、バイクツーリングや山歩きも結構好きなので無線と合わせて結構楽しんでいました。
今回、 WQ1 マルチバンドトランシーバー やAshi paddle 45を製作したことでSOTAの移動運用の復活をしてみようと計画しています。経験上、高さメリットのあるVHFでも100mWでは山頂から短時間で規定の4局交信することは難しく、7MHzを運用することが必須となります。そのため、まずは、7MHzで5W程度の出力アンプを製作してみました。
1.設計におけるポイント
①WQ1と同じサイズを目指す。基板サイズは、5x5cmとなります。3バンドのLPFを搭載してこのサイズはかなり小型化する必要があります。
②増幅度:100mWから5Wに増幅するのでフィルター損失とか考えると20dB弱の増幅度が必要となります。
③効率:SOTAは、ふつう1時間以内の短時間の運用なので消費電流はあまり気にすることはないのですが、小型軽量化する上でヒートシンクを小型にする必要があります。そのため簡単な回路で効率よくマルチバンド運用ができるC級動作を狙います。
④切り替え:小型化のためにリレーは1個とします。LPF切り替えは殆どしないと思いましたので手動スライドスイッチとしています。
これらを考えると、C級動作で必要な増幅度が得られるのかが最低限の課題となります。
2.事前確認
FETは、この出力で定番のRD16HHFを使用しました。
最初に、バラックで出力がどれくらい出るのか、LPFも接続してスプリアスを見ながら確認しました。
結果としては、入力を直接接続したところ2Wくらいでしたが、トランスとコイルで入力インピーダンスを整合することで5W程度は何とかなりそうでした。発熱もあまりありません。
3.基板製作
①最初にフィルタ部を製作します。
18,21MHzは兼用しますので7メガ用と2バンド切り替えで計画しました。切り替えは2個のスライドスイッチを両側に付けました。面倒ですが運用のほとんどが7MHzになりますので。。。
事前実験で3段くらいでいけそうでしたので、まずは組み立て。
最初コイルは、2つともT37のトロイダルコアに巻いたのですが、7MHzの損失が大きかったので7MHzのみ少し大きいT50に変更しました。7MHzで0.3dBくらい、21MHzで1dB程度の損失です。
②周辺回路を製作したこところです。
リレーは1つのリレーで入出力を切り替えています。送受信の切り替えは、トランシーバーのアンテナ端子に送信時に4Vの電圧が印加されるように改造しています。微小電流回路なのでアンテナ端子がショートしても問題ありません。
③ケース加工
昔でしたらアルミケースに穴あけとなりますが、これくらいのパワーでしたら金属にしなくとも使えます。3Dプリンターでお手軽に製作します。
4.結果
7MHzは、6W出力で効率は60パーセント程度でした。連続送信でも写真の放熱器がほんのり暖かくなる程度です。18,21MHzは入力マッチングが甘いようで2W程度となっています。バイアスをかけたり、整合調整をもう少しやればまだ上がると思いますが。。。
5.回路図
こんな回路です。
6.最後に
ケースに磁石を埋め込んでいますのでトランシーバーとドッキングして使用できます。放熱器がスタンドの役割をしますので角度がついて運用しやすいです。
また、移動先でガードレールや車体にくっつけて使用することができます。これは非常に便利です
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