無線ブログ集
メイン | 簡易ヘッドライン |
ICB-87Rの技適化について (2021/11/13 12:19:30)
■個人的な思い
旧スプリアスの使用可能期限が延期となりました。話題だった古い市民ラジオも、今となっては無理して切り替える必要も法律上は無くなっています。
とは言え、物によっては製造されてから半世紀近くも経ったものもあり、個人的にはそのままで使うよりも”きちんと”メンテをして使ったほうが、 電波利用的に迷惑をかけるリスクはずっと下がる とは思います。
もちろん、あまりにも知識が無いまま、いわゆる野良チューンをするような非メンテ行為はマズく推奨されるものではありませんが・・・。
とにかく、「RFワールド」誌が休刊することが決定してしまったので(あれだけ狭い分野の業界誌が続いた事自体驚いてはいますがhi)、RFワールド誌の意志を継ぐべく、高周波にちょっとでも興味を持ってもらいたく、地味に記事を書きたいと思います。
■前提条件
今回は 難しい事を一切書かない つもりです。
細かいデータも無し。とにかく取っ掛かりです。
ですので、必ず技適が取れるかと言われるとそういう訳ではありません。ただ、一番ハードルが高い部分をまとめてみます。
ベースにするのは、ICB-87R。前期/後期があって「前期の方が性能が良い」とかの噂はありますが、そんなことはありません。寧ろ、後期の方が部品劣化が少ないとも言えます。
あとは、基本的にイジられていないものが良いです。見ていると製造後全くイジられていないものであれば50%くらいの確率で「本記事の改造+無調整」でもいける状態です。
■改造方法
変更するのは部品3点のみです。この改造により、一番難しい占有帯域幅を守ります。
*注意
ICB-529やNCB-8とは異なる改造方法です。
1)開封します
一度も開封されたことの無いリグであれば、簡易防水のためのパッキンがくっついてしまっている事もありますが、ちょっと力を入れると開きます。
2)該当部分を確認します
3)この場所の部品を下記へ変更します
チップ抵抗がちょっと入手しづらいと思います。サイズは2012(2mm×1.2mm)
この方法で、変調度60%となる入力レベルから+20dB(試験要件+10dB、TELEC内規+15dB)に上げても、-35dBc程度は確保出来る個体が多いです。
もし逸脱してしまう場合は、560Ωを430Ωなど 少し下げて対処します。
■技適認証試験の準備対応
試験時には測定器を繋げます。その準備をしなければ受験が出来ません。
ケーブルは十分に短い(50mm程度)である必要があります。あまり長いと、ロスデータの提示が必要になり、面倒になりますhi
■封印用のネジ
技適化する要件には、容易に開けられない構造が必要です。それを満足するためには、特殊なネジを使いますが、このネジが使えます。
価格は399円/12本と安く、ドライバーも少し大きめのホームセンターへ行けば大体購入出来ます。
■参考情報
出力を測定する場合は、アマチュア無線用のパワー計では絶対ダメです。最低限QRP用のパワー系が必要です。
自作する方法は「JHGのブログ」に掲載されているものがFBと思いますので、検索されてみてください。
(リンク許可をとっていないので・・・)