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feed 7/21MHz帯ベランダ・ワイヤー・アンテナに3.5MHz帯延長エレメント追加してみた (2021/12/30 19:30:00)

DSCPDC_0003_BURST20211230104727084_COVER-01.jpeg 動機

で出られるようになった 7 MHz帯。
日中は日本全域からの電波が賑やかで安定して繋がるのですが、日没後は DX 局以外かなり静かになります。

そこで、夜間にも国内通信ができそうな 3.5 MHz帯への対応 を目論む。

構想

大きなインダクタンスのみによる延長

最初に  7 MHz帯延長エレメント追加の時 と同様にトラップじゃなくて、
インダクタンスの大きなのコイルで 7 MHz 帯を阻止かつ 3.5 MHz 帯の延長コイルとして使う方法を検討。
インダクタンス 300 uH 弱 、約 70 cm のワイヤ追加で使えそうな MMANA シミュレーション結果が得られた。


しかし短縮がキツ過ぎて 3.5 MHz帯の共振帯域が、かなり狭くなってしまう。
前回 の 7 MHz と 21 MHz の周波数3倍とは違い、3.5 MHz と 7 MHz では2倍しか離れていないのも難しくなる要因か。

7 MHz 帯トラップによる延長

そこで少しでも帯域幅をかせぐ為、やはり普通に 7 MHz トラップ を入れることに。
こちらも MMANA 簡易モデルでシミュレーションしてみた。

トラップの L が小さいと、延長ワイヤーが長くなり過ぎる。

ベランダに収まる、延長ワイヤー 2 m 未満にしようとするとだいたい 100 uH 位。
ほぼ 5 pF のキャパシタ―との並列で 7 MHz に共振。



まだまだ帯域幅は狭いが、これを採用することにする。

製作

トラップの作成

直径約 65 mm のペットボトルの切れ端に、0.32 mm UEW エナメル線を 32 ターン密巻で 100 uH になった。雨などで特性が変化するのを少しでも減らす為に、巻線の外側を自己融着テープで保護。
組み合わせるキャパシタ―には耐圧が必要だし。共振点を 7 MHz に合わせる為に調整も必要となるので 同軸ケーブルの芯線と編線の間の容量成分を利用 する。

50 Ohm 系の同軸ケーブルの芯線-編線間の容量は、約 100 pF/m なので。
少し長めの 8 cm 程度に切り出した 1.5D-2V の芯線と編線を、空芯 L に並列に接続。

徐々に同軸ケーブルを切り詰めていって、トラップの共振点を 7 MHzになるように上げていく。
結果、約 3 cm で 7 MHz に共振してくれました。
屋外に設置するので、念の為に同軸ケーブルの断面にホットメルトを塗り、熱収縮チューブを被せて防水処理をしておく。

既設の 7/21MHz帯ベランダ・ワイヤー・ アンテナ の先端にトラップを接続して、
その先に長さ約 2 m のワイヤーを付加。

延長ワイヤー調整

7 MHz 帯の共振点に殆ど影響が無いのを確認した後。
今度は延長したワイヤーを 3.5 MHz 帯の目的の周波数に共振するように短くしていく。
後から再度調整可能にする為に、ワイヤーは切り詰めるのではなく、
写真のように調整用に出したヒゲ状部分を折り曲げて電気的長さを短くする。

調整完了後の寸法は、こんな感じ。

調整後の実測

調整後に NonoVNA で実測。
  • SWR 最低値は 1.135 と十分に低い。
    • 帯域幅は SWR 1.5 以下で約 30 kHz。
    スクリーンショット 2021-12-30 172843

    • SWR 2.0 以下で約 52 kHz。
    スクリーンショット 2021-12-30 173002

シミュレーションより少しだけ帯域幅が広くなっているが、それでもやはり狭さは否めない。

使用感

今まで、無理やり手動 アンテナ ・チューナで SWR を落としても受信音は静かなままで Sメータが振らなかった 3.5 MHz帯でしたが。
日本全域と中国や極東ロシアの局が入感するようになりました。
送信も PSK Reporter を見る限り、海外は厳しいですが日本中には飛んで行っているみたい。

ただし、
FT8 QSO では軒並み、こちらの受信レポートに対して送信レポートが約 10 dB 悪い。
短縮率が厳しい + ロケーションの悪さ (+ 出力 10 W とこのバンドでは貧弱?) の為かと思いますが、仕方ありませんね。

これで、3.5 / 7 / 21 MHz帯の 3 バンドに対応した、ベランダ・ワイヤー・ アンテナ が完成!
7 / 21 MHz帯は十分実用的ですが、3.5 MHz帯はギリギリという感じですが。

防水には気を使ったつもりですが。雨が降ったりすると、共振周波数が動くみたいです。
帯域幅が狭いので運用可能周波数に影響をモロに受けてしまいます。
いちいちベランダに行って、調整ヒゲの長さを変えて対応するのが面倒だ。

今後の改良

もう少しインダクタンス値を下げて、3.5 MHz帯延長ワイヤーの長さを長くして、帯域幅を少しでも広げたいですね。そうすれば雨が降るなどしても再調整の必要性が減らせるかも。

また欲が出てきて、次は 1.8 MHz帯対応にチャレンジしてみたくなってきました。
ベランダに延長ワイヤーを追加するスペースに余裕がもう無いので。
これまでの手法とは発想を変え。
電流腹が低くなるのを覚悟の上で、ワイヤーの根本にボトム・ローディング・コイルを挿入してみるか?
他のバンドを殺したくないので、遠隔でローディング・コイルの挿入/未挿入を切り替える手段の検討必要。

それよりも、14 MHz帯にも出られるように上級アマチュア無線従事者免許を取得するか?
大電力にそれ程魅力を感じていなかったし、昔は和文電気通信術がネックだったけど。
最近は電気通信術の実技も無くなったので、1アマでも目指してみましょうか。


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