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ローテーターパーツの電気メッキ−その1 (2022/1/5 0:39:12)
このローテーターは予備パーツで数十年前に購入したKENPROのKS-680U
2分割式、ユニバーサル回転方式というものです。ただ、ユニバーサルベアリングのマストを押さえる金具が鉄製で、ある程度は錆止め処理(焼付塗装?)はされていますが、海の近くで実際に使用する事を考えると塩害の影響ですぐ錆びるのが目に見えているので、防備のための対策を考える事にしました。金具とボルトとナットも電気亜鉛メッキする対象にしています。まず最初は、マストを押さえる金具から行います。
タワーで使用した亜鉛塗料のAMEL
ZINCを使うのも対策の一つですが、今回は電気メッキで亜鉛メッキを行うことにしました。ユーチューブではかなりの個人的に行う電気亜鉛メッキの動画がありますが、やり方は全く同じ方法です。ただし、最初に電気銅メッキを行ってから、電気亜鉛メッキを行うやり方で行います。
今回は電気銅メッキになります。ネットで色々と情報は見ていますが、何しろ初めての体験です。色々と確認しながら経験値を少しでも増やし毎回再現性よく電気メッキが出来るように出来ればと思います。
まずは、ユニバーサルベアリングを六角レンチで、分解してメッキする金具を外します。
分解したら、マストを押さえる金具をヤスリがけします。ヤスリとリューターを使い全体が銀ピカになるまで磨きます。
最初の電気銅メッキする対象が準備出来ました。
電気銅メッキするための準備で電源、電流計、鰐口クリップ配線、メッキ用容器、水用容器
重曹用容器、サンポール、ステンレスワイヤー(メッキ用の銅と、マスト用金具(メッキするもの)をぶら下げる)、水、目盛り付き容器(サンポール計量用と水計量用)、メッキ用の材料銅線、中和剤として重曹、ステンレスワイヤーをぶら下げる為に使う木材、他、ニッパー、カッター、ラジオペンチ等を用意しました。
早速、電源と電流計の配線等をつないでゆきます。メッキ容器にステンレスワイヤーで銅をぶら下げる加工を行います。ほんと適当に加工してます。
電源です。(電圧は5V:適当です。)
電源 と電流計
の配線(+側):メッキする銅の材料に繋ぎます。
電源の(ー側):メッキをかける物(マスト押さえ金具)に繋ぎます。
直流電流計が交流電流計で間違えてましたので、誤解あると困るので、画像削除しました。
左がサンポール液計量用の目盛り付き容器、右は水計量用の目盛り付き容器です。
実際に使用したサンポール液は最初100mL、水400mL
の比率で作りましたが、液が少なかったためメッキする金具が全部浸からなかったので、サンポール液を追加50mL、水200mL追加しています。メッキする物の大きさで十分浸る量を準備する必要があります。
実際のメッキ用槽とメッキ材料の銅をつるす為の木材です。簡単に動かないように固定します。
この状態で電気銅メッキをスタートしました。
メッキするマスト押さえ金具から細かな気泡がたくさん出ています。
最初は順調にメッキしていて気泡もみ見えてたのですが、メッキ1時間後に買い物に出かけて2時間経過したころに戻ってきて電流計をみたら電流が流れてない状態でした。気泡も出ていません。なんとステンレス線が溶けてステンレス線と銅材料の線材が液中に転がっていました。ある程度銅はメッキされているようで、銅の沈殿物のような物が表面についています。一端金具を取り出して、表面を少し磨いて見ました。最初は全体が赤かったので上手く銅メッキされてると思いましたが、磨くと3割位しかきちんと銅メッキされていません。と言うことで、もう一度追加で電気銅メッキ用を行う事にしました。
もう一つの金具も最初のメッキですが、一緒に行う事にしました。ただしステンレス線はメッキ液に浸らない様にして改善をしてあります。
ここで、電気銅メッキを行なって行くにつれ、電流が減ってゆく現象がありましたが、最初の状態の材料の銅線材の表面がくすんでゆく為、電流が流れなくなってしまう様です。新しい材料銅線を追加すると、電流が増加しました。この事から、銅材料の表面が化学変化して電流が流れにくい状態になっているのではないかと推測できます。銅材料追加する事でメッキが継続できるので、時々材料銅線を追加する様にしました。
3時間経過後にメッキ槽から取り出した状態です。何となく銅メッキされている様な感じには見えます。
ところが、表面を磨いていくと、違いがわかります。
やはり2回目の電気銅メッキを行なった方はしっかりと銅メッキされていました。1回目では、やはり銅メッキがマダラで上手くできていません。電気銅メッキはこの金具の場合2回行う必要がある様です。
裏側の電気銅メッキの様子
水洗いの磨きだけだと錆びる可能性があるらしいので、残っている酸成分を重曹で中和する事で、錆びない様にできる様です。中和しないとメッキ後でもすぐ錆びる様です。なので、一般に行われてる重曹による中和処理を行いました。
重曹は家にあったのものを使いました。固まっていたので割り箸て砕いて粉状にして容器に入れ水で溶かして中和液を作りました。
重曹を溶かした水に銅メッキした金具を入れ中和処理中
表面の状態は銅メッキされてはいますが、もう少し、気持ち厚くメッキしたいので、3回目と2回目をまた行いたいと思います。2回目の金具は3回目も当然行います。2つの金具の銅メッキ完了後に電気亜鉛メッキを行う予定です。勿論、メッキ液は別の容器にて新たに準備して行います。(電気銅メッキ用液、電気亜鉛メッキ用液と区別して使います。)
やはり自分で簡易でメッキ処理が出来る事は、とても楽しい事です。
ただし注意事項として、メッキ液は家庭用排水に絶対流してはいけないという事です。メッキ液の廃棄は薬品処理業者で行ってもらうか、メッキ液の処理を自分で行う場合は、確実に中和してきちんと処理を行わないといけません。メッキ液を中和する薬品とか、中和後コンクリート化するものとか様々あるようです。廃棄はまだ先ですが準備中です。
つづく?
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