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日本無線が開催してるラジオ工作教室に行ってきた! (2021/12/25 1:05:46)
先日、東京はお台場の科学未来館で開催された「ラジオ工作教室」に行ってきたので報告したいと思います。
日本無線株式会社(以下JRC)では、社会貢献活動の一環として2010年10月からラジオ教室を開催してきました。
ラジオ教室は当初、JRC社内の文化祭でのイベントでしたが、現在では社外の科学イベントとして1000人以上の子供達が参加している歴史あるイベントに成長しています。
当初は、AMラジオ工作教室という名称でイベントはスタートしましたが、FMでの中波放送の補完放送(ワイドFM)のスタートや、中波放送の停波などの影響を受けて2019年4月から名称を「ラジオ工作教室」と改め、製作するラジオもAMとFMに対応する2バンドに改良されました。
対象の子供達は、小学校4年生以上の子供達です。
ラジオキットの完成度の高さから「大きなお友達」も参加したいという声があるようですが、基本的に子供だけを参加対象としています。
ちなみに組み立てるAM/FM2バンドラジオは「CMA-1947」というJRCの社内規定に則った型番があるJRCの製品です。
「ラジオ教室」で組み立てられたラジオにかぎっては、不調や修理が必要な際は、JRCのサポートが受けられます。(CMA-1947に保証はないが、JRCの社内規定に基づいたサポートは受けられる。)
▲組み立てるラジオの完成品(JRCスタッフによる試作品)スパイダーコイルの「JRC」のロゴがかっこいい!
▲ラジオキットの型番は「CMA-1947」それぞれの基板にはレーザー刻印でシリアル番号が刻まれているのが分かる。もちろん「JRC」のロゴマーク入りだ。半田付けが初心者には困難なICとクリスタルは組み立て前に基板に実装されている。
開催予定や申し込み方法、その他の注意事項などは下記のWEBで確認してください↓
トークイベントからスタート
ラジオ工作教室は、JRCスタッフによるトークイベントから始まりました。
クイズ&実験コーナーでは「電波を使ってる物クイズ」や電波を目で見る実験などが行われ、子供達はもちろんのこと、一緒に参加しているお父さんも熱心に話を聞いていました。
▲スタッフによる「電波のおはなし」は大型モニターを使用して進行していく。
▲子供も真剣だが、それ以上にお父さんも真剣に話を聞いているのが印象的だった。
▲全部電波を使ってると思う人~?、とクイズを出すJRCスタッフ
▲簡単な装置を使って、電波をLEDの点灯によって可視化できる実験を行った。スタッフが手に持っているのはアイコムのデジ簡機のようにも見えた。
▲ラジオのチューニングの原理を振り子を使って説明するスタッフ。3つの長さの違うヒモの先に振り子があり、棒の振り方によって、動く振り子が違うことが説明されたが、子供達にどれだけ伝わったかは少し疑問が残る。
ハンダの練習
ハンダごても持ったことがない子供達に、イキナリ半田付けをさせるのは無理があるので、電源を入れていないハンダごてで半田付けの練習を事前に行いました。
JRCが独自のカウントで、1.2.3.・・・、と半田付けのコツを子供達に説明、まずは半田付けの練習をみんなで行いました。
▲まずはモニターを使って、コテ台の使い方など半田付けの基本をレクチャーします。
スパイダーコイル巻き
ラジオ作りのキモであるスパイダーコイルも、一人一人巻いていきます。
コイルの巻き方は個性が出る部分で、キッチリと巻く子もいれば、緩い感じで巻く子もいて、見た目も千差万別です。
▲巻いたスパイダーコイルは、スタッフに見せて特性を確認してもらう。
▲JRCスタッフによって、子供達が巻いたスパイダーコイルの特性が測定される。基準値は330μHで±30μH以内で合格だ。今回のイベントでは全員誤差範囲内で一発合格だった。
▲コイルの特性を測定するスタッフ、実は今回作ったラジオを設計した方だった。
▲コイルの特性を測定するときに、コイルの巻き線の末端の皮膜を薬品を使用して剥離するが、化学変化が起こる瞬間を子供達にも確認してもらった。
▲スパイダーコイルがうまく巻けなくても、JRCのスタッフがフォローしてくれるから安心。
ラジオ作りはつづく
スパイーダーコイルを巻き終わってもラジオ作りは終わりではありません。
小さな抵抗やコンデンサなどの部品を半田付けする必要があります。
▲半田付けのコツも覚えたようで、器用にパーツを基板に半田付けしていく。
▲小さなパーツは台紙に貼り付けられ分かりやすくまとめられている。これは「社会福祉法人東京光の家障害者通所就労施設光の家就労ホーム」で作られており、JRCの社会貢献活動の一環となっている。
いよいよ完成です
いよいよラジオキットが完成しました。
中波は窓際に行かないと受信できませんが、FMは室内でも十分に受信できるほどの感度です。
子供達が作ったラジオを使って真剣な面持ちでチューニングしている表情は充実感が満ちあふれているように見えました。
▲FM用アンテナはイヤホンのケーブルを利用している。自分で作ったラジオで聞く、ラジオの放送は子供達にとって、知識を得ることができる新しいメディアの一つとなるだろう。
▲イベントの最後は、参加した子供達が集まって集合写真の撮影。
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