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アイコムからスマホからも使える国際VHF無線機IC-M510が発表 (2022/1/28 12:20:52)
ライセンスフリー無線というわけではありませんが、アイコムから有資格者が使用するマリン用の業務無線機「IC-M510J」が発表となりました。
マリン用=国際VHF(略して国V)と呼ばれている無線システムですが、アナログ波のFMが使用されているため、通信の受信を楽しまれている方も多いようです。
発売日:2022年1月下旬
希望小売価格:オープン
スマホから操作可能!
IC-M510Jはスマホに専用アプリ(RS-M500)をインストールすることによって、アプリからIC-M510Jの操作が可能となっています。
IC-M510Jに最大3台のスマホが接続できるので、無線機から離れた場所からも送受信が可能となっています。
またIC-M510Jとスマホの間の相互でインカムとしても使用できることから、大きな船でもスタッフ間の連携が可能となり、操船や業務の効率化に役立つことでしょう。
IC-M510Jとスマホ間は無線LANで接続されるので、携帯の電波が届かない場所でもスマホが有効に使用できます。
もちろんAISの受信機能や簡易ナビゲーション機能も搭載。
カラーディスプレイを採用したことで、表示の見やすさにも配慮されています。
▲スマホアプリの画面。すでにアップルのApp StoreやGoogle Playからダウンロード可能となっている。
▲iOS及びAndroidアプリで共通のアイコン。アプリ名はRS-M500、ダウンロード及び利用については無料だ。もちろんRS-M500は、IC-M510Jと連携しないと正しく動作しない。
<おもな特長>
●クラスD DSCを搭載、船舶共通通信システムに対応。
● アプリを使ってスマートフォンからも操作/通話が可能。
● AIS(船舶自動識別装置)受信機能を標準装備。
● GPSレシーバー(アンテナ内蔵)、 簡易ナビゲーション機能搭載。
● 見やすいカラーディスプレイ、騒音下でも聞き取れる大音量スピーカー。
● フロントにもリアにも接続できる着脱式マイク。
● 双方向ヘイラー、NMEA2000 TM 機器を無線LANで接続 ※2 。
※2 CT-M500(別売)などが必要。
IC-M510Jと連携できる「AISトランスポンダー」のMA-510TRJもアイコムからリリースされています。
運用には従事者資格と無線局免許が必要
国際VHFを運用するためには、アマチュア無線と同様に「従事者資格」と「無線局免許」が必要となります。
会社の船などで、すでに無線局免許を取得している無線局であっても、運用(交信)するためには従事者資格がオペレーターには必要というわけです。
IC-M510Jを運用するために必要な従事者資格は「第二級海上特殊無線技士」(通称=二海特・にかいとく)と呼ばれる従事者資格です。
1.船舶に施設する無線設備(船舶地球局(電気通信業務を行うことを目的とするものに限る。)及び航空局の無線設備を除く。)並びに海岸局及び船舶のための無線航行局の無線設備で次に掲げるものの国内通信のための通信操作(モールス符号による通信操作を除く。)並びにこれらの無線設備(レーダー及び多重無線設備を除く。)の外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさないものの技術操作
イ 空中線電力10W以下の無線設備で1606.5kHzから4000kHzまでの周波数の電波を使用するもの
ロ 空中線電力50W以下の無線設備で25010kHz以上の周波数の電波を使用するもの
2.レーダー級の操作の範囲に属する操作
IC-M510Jが気になった方は、マリーナや、アイコムのマリン用無線機を扱っている業者に相談してください。
また、操作するための従事者資格の取得や、無線局免許などについても、マリーナや無線機の販売業者へ問い合わせてください。