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link QRPな自作の日記 QRPな自作の日記 (2023/12/28 18:35:38)

feed 145/435 クロスヤギウダ性能評価 (2022/1/28 14:29:59)
IMG_0569.JPG

昨年、JK1LSE OM殿の設計監修にて145 4エレ、435 8エレのヤギウダアンテナを作成し、その性能評価を行い、実際には、Pocke ELETATOR(仰角付きローテーター)の試作品に搭載して初心者ながら衛星通信を楽しんでおりました。

http://blog.toshnet.com/article/189101335.html
http://blog.toshnet.com/article/189143723.html

そうした中で、Pocke TATOR(方向角のみ)にクロスヤギウダアンテナを、仰角15度~20度に固定して搭載して楽しんでおられる方もいらっしゃり(JK1LSE OMも屋根裏設置は同じ設定)、前回も4エレ、8エレで実験はしたものの、実際の設置には1mというブーム長の制限で設置しにくいという問題もあったので、1mブーム長の制約の中で設置しやすい、かつ軽量なクロスヤギウダアンテナを作ってみることにしました。
今回も設計監修は、JK1LSE OMにお願いしました。

結論から言うと、設計値としては、145 3エレは前回の4エレよりも若干(約1dB弱 利得アップ)良くなり、435 6エレは前回の8エレとほぼ同等の性能が得られました。
下図上段が今回の145 3エレ、435 6エレのシミュレーション値、下段が前回の145 4エレ、435 8エレのシミュレーション値です。

145_3ele特性.jpg     435_6ele特性.jpg

MMANA144.jpg     MMANA433.jpg

前回の評価では、シミュレーション値との比較において利得はほぼ同等、パターン図は測定環境の影響もありながら傾向は取れていたのかな?というのが結論でした。
今回も同様な結果が得られているであろうとの期待をしながら、実際にどのような性能が得られたのか、前回同様にパターンと利得の相対比較(ダイヤモンド製5エレ、10エレ)を行ってみました。

IMG_0591.JPG     IMG_0590.JPG
測定の様子。

下図は左が今回の145 3エレ、右がダイヤモンド製5エレです。
IMG_0594.JPG

なんと、今回はダイヤモンド製5エレとの比較で2dBの利得アップとなっています。
(パターン図は0dBで正規化)
前回は、ほぼ同じ性能値(シミュレーション値とカタログ値)で同じ相対結果でしたが、今回シミュレーション値約1dBアップに対して2dB良い結果となりました。(つまり4エレより良い)
パターン図ですが、今回はFB比がかなり悪くなっています。特にダイヤモンド製は4dBしか取れていません。(前回も10dB程度ではありましたが)
今回製作の3エレも14dBと前回の約20dBに対して悪化しています。
この要因として考えられるのは、マストの影響です。前回は、マストの影響を考慮してマストからブームを張り出して、そこにアンテナを固定測定したのですが、実際の仕様を考えマストにほぼ直結する形で固定して測定しました。おそらくこの影響が出ているものと思われます。
(実際には、145MHzは水平にして使用するので本当は水平偏波で測定すべだったかもしれません)

IMG_0595.JPG

次の図は、435MHzです。こちらは、ダイヤモンド製と同じ利得となっています。
前回の比較では、8エレが約-1dBでしたので、6エレの方が1dBアップしたことになります。
パターン図は前回と同様の傾向が得られたかなと思います。435はエレメントが短く、マストにかぶらないので影響が出にくかったのではないかと思っています。

今回の測定は、ダイヤモンド製はそれぞれ独立した状態、自作の方はクロスに実装した状態で145・435で水平垂直を設置しなおして測定しました(測定はどちらも垂直)。
理由は、クロスした状態での互いの影響を加味した性能を見たかったからです。

結論として、前回の4エレ(145)、8エレ(435)に対して、今回は3エレ(145)で2dBアップ、6エレ(435)で1dBアップの性能となりました。
重量も、マストクランプ(15度/20度傾斜付き)を含めて、実測350gときわめて軽量に作ることができました。
めでたしめでたしです。
当局の環境における測定もほぼ再現性が取れているかなと!実感することもできました。
4エレ、8エレより、3エレ、6エレの方が良い利得となった結果については、ブーム長1mという制約の中での設計が難しかったということではないかと感じております。
それぞれ単独での性能は、測定しませんでしたが、前回の結果からほぼ同等であると思っております。

実際の衛星通信での使用においても、仰角固定であることから天頂通過時は厳しいものがありますが、概ね快調に動作してくれているかなと感じております。


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