無線ブログ集
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アイコム株式会社は2022年4 月15日、昨年12月に発表した2.4GHz帯および5.6GHz帯に対応するアマチュア無線機の開発プロジェクト「ICOM SHF Project~SHF帯への挑戦~」の最新情報として、開発中の無線機のコンセプトモデル「SHF-P1」のデザインスケッチを同社サイト内で初公開した。本年5月20日から米国オハイオ州で開催されるHamvention会場の同社ブースでプロトタイプの展示を予定しているという。
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アイコムが公開した「SHF-P1」のデザインスケッチ(表示等はイメージ)
アイコムは昨年12月10日、『これまでは機材、技術的にハードルが高かったSHF帯を、誰もが気軽に運用できるバンドにするために、そしてアマチュア無線の新しい楽しみと可能性を示すために、誰も想像しなかったSHF帯への対応という画期的なアマチュア無線機の開発を進めています』として、2.4GHz帯および5.6GHz帯に対応するアマチュア無線機の開発に着手したことを表明。「ICOM SHF Project~SHF帯への挑戦~」と題した特集ページを開設した。
さらに今年2月15日には「越えなければならない2つの壁」として、SHF帯で運用する場合はケーブルの損失が最大のネックとなることと、SHF帯ではより精度の高い周波数安定度が求められることを説明。これらの課題をクリアする方法として、ケーブル損失の軽減には「コントローラー部分」と「RFユニット部分」を分離してLANケーブルで接続・給電すること、また周波数安定度についてはGPS(GNSS)信号を基準にして高度な周波数管理が行うという設計方針を明らかにした。
そしてこのほど4月15日には、上記設計方針で開発を行っている無線機のコンセプトモデル(「SHF-P1」と命名)のデザインスケッチが初公開された。コントローラー部分は同社のHF~430MHz帯ポータブル機「IC-705」をベースにしたコンパクトサイズで、デザインもIC-705をベースにしている(操作系も可能な限り統一)。IC-705はリアルタイムスペクトラムスコープが特徴の1つだが、SHF-P1は広大なSHF帯に対応すべく、仕様を検討しているという。
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「SHF-P1」のコントローラー部分のデザインスケッチ(表示等はイメージ)。アンテナ直下のRFモジュール部分とはLANケーブルで接続する
一方、アンテナ直下への設置を想定したRFモジュール部分は防水構造で、上部に2.4GHz帯と5.6GHz帯の独立したアンテナ端子を用意。さらにGPS信号を基準とした高度な周波数安定度を実現するためにGPSアンテナも装備している。
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「SHF-P1」のRFモジュール部分のデザインスケッチ
デザインスケッチが初公開されたことで、この無線機の商品化が現実味を帯びてきた。5月の米国Hamvention会場でプロトタイプの展示が行われるということは、日本での初披露は8月20~21日の「ハムフェア2022」会場になる公算が高い。今後のプロジェクト進捗情報にも期待していきたい。
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「ICOM SHF Project」Vol.3のPDF版も公開された
「ICOM SHF Project」に関する過去の記事はこちらから↓
<新たなプロジェクトの取り組みをスタート>アイコム、「2.4GHz、5.6GHz帯に対応するアマチュア無線機」の開発着手を表明 (2021年12月10日掲載)
<越えなければならない“2つの壁”>アイコム、開発中の「2.4GHz帯、5.6GHz帯に対応するアマチュア無線機」進捗状況を公開 (2021年2月15日掲載)
●関連リンク:
・ICOM SHF Project~SHF帯への挑戦~(アイコム)
・アイコム株式会社 Twitterアカウント
・アイコム Facebookページ
・アイコムホームページ