無線ブログ集
メイン | 簡易ヘッドライン |
<入力ミスを軽減! パドルエミュレータ「pdem」>パソコンのキーボードを使ってメモリー機能付きエレキ―へ入力する無料ソフトウェアと接続アダプター頒布 (2022/4/26 12:05:34)
「アマチュアキットクリエイターズ(AKC)」のメンバーの一人、川藤氏(JH4VAJ)が、「メモリー機能を持ったエレキ―(エレクトリックキーヤー)装置はたくさんありますが、入力するのにパドル操作に不慣れだと入力ミスになりがちです。そこでパソコンのキーボード動作でメモリー入力を行えば楽ではないか…」という理由から、メモリー機能付きエレキ―へ入力するソフトウェア「pdem」と、パソコンとエレキ―を接続するPC-CWキーイングUSBインタフェース「DCPA03」を開発し頒布を行っている。移動運用やコンテストなどの準備段階で、メモリー入力操作が楽になったと好評を得ているそうだ。
エレクトリックキーヤー、通称“エレキ―”のメモリー機能を使い、ボタン1つで定型文を送って電信の交信を楽しんでいる無線家も多いだろう。DXペディションや主要コンテストでの対応は、一度入力した定型文を変える機会は少ないが、山岳移動を楽しむ「Summits On The Air Japan (SOTA)」や各種アワードのサービス移動運用などでは、その都度、異なる定型文をメモリーへ入力するケースも多いだろう。
パドル操作に慣れた方なら問題にならないことでも、パドル操作に不慣れだと入力ミスが多発してイライラ、憂鬱な作業になってしまう。
以前開発した、パソコンでキーイングを行う、出力がストレートキー仕様のインタフェース「DCPA01」の利用者から、「エレキーのメモリー入力に使いたい」との声が届いたことをきっかけに、独自に作ったソフトウェアが、今回のメモリー機能付きエレキ―へ入力するソフトウェア「pdem」だ。さらに、ハードウェア(接続アダプター)もそれに合わせてバージョンアップを行い、後述する「DCPA03」の製作につながったという。
●メモリー機能付きエレキ―へ入力するソフトウェア「pdem」仕様
動作環境: Windows(Windows 10 Pro 64bitで動作確認)
必要なハードウェア要件: COMポートのRTSとDTR信号(この信号線でパドルを操作)
キーイング速度: 5~60WPM(ただし、42WPMより上は刻みが粗い)
対応文字: 英字、数字、いくつかの記号
※マクロ機能あり
WindowsはリアルタイムOSではないので、正確な時間管理はできません。そのため、多少の打鍵ミスが生じます(キーイング速度とは無関係ですが、速いほうがミスしやすい傾向です)。メモリキーヤーへの登録の際は、正しく登録できたことを必ず確認し、もし打鍵ミスがあれば登録し直してください。
「これは、エレキーのパドル(マニピュレータ)の操作をエミュレートするソフトウェアです。Windowsのコンソールで動作します(CUIアプリケーション)。主に、メモリキーヤ(エレキーのメモリ機能)への登録(録音)で使用することを想定しています。出力はCOMポートのRTSとDTR信号です」「利用している方からは好評を頂いています」と説明。ソフトウェアは無料で公開している。
●パドルエミュレータ(YouTube)
※画面をクリックすると動画がスタートします。
なお、無料のソフトウェアはパドル操作の代りになるだけなので、ソフトウェアのみでは動作しない。エレキー装置に接続するには、この信号に対応したハードウェア(接続アダプター)が必要となる。
RTSとDTRを使うだけなので簡単に自作することができるが、ほぼ専用ハードウェアとも言える「DCPA03」を用意している。こちらは、キットが1,100円(税込み)、完成品が2,400円(税込み)。どちらも送料250円。このインタフェース(ハードウェア)はpdemでの利用を想定して開発されたものの、「ctestwin」や「zLog」のコンテスト用ソフトウェアでも利用できる。
●関連リンク:
・pdem – パドルエミュレータ(カムバック組のハムライフ JH4VAJ)
・DCPA03 – PC-CWキーイングUSBインタフェース(カムバック組のハムライフ JH4VAJ)
・マチュアキットクリエイターズ(AKC)