無線ブログ集
メイン | 簡易ヘッドライン |
NCB-770(仮)/NCB-8 type2 並行開発 (2022/6/11 21:23:04)
■久々のドノーマルICB-87R
とある方からご協力を経て、ICB-87Rの改良研究(と言うかNCB-8 type2開発の様なイメージ)を始めています。 手にした本当に久々のドノーマルICB-87R(整備品らしい)。
元々87Rのポテンシャルは高いのですが、正直「あれ?こんなもんだっけ?」と。
ドノーマルだとやっぱり、気になるところはたくさん出てきますので、改造して技適を取り直すのがベストでしょうか。
■ポーダブル機の様な変調を目指したい
新技適を変調深めで通そうとすると、歪みを少なくするために細工をしなければなりません。単純にやるとどうしても変調が浅くなってしまうので、平均変調度を高める以外にもNCB-8は工夫をしているのですが、 「もう少しパワーを感じさせる変調」 にしたいと思っています。
如何に聞きやすくするには?と色々調べていますが、思いの外役に立ったのが
”補聴器”の論文 。
どこに音声変調ピークを持ってくるか?どこを切るか?等など。NCB-8の時は手探りに近かったですが、だいぶフォーカスが絞れ、それに基づき回路を変更。ついでにNCB-8では感じ難い”低域(太い変調)”の改善も図る事が出来てきました。
■逆スケルチ/AF-BPF/ANL まず、逆スケルチ。
NCB-8では使わなくなったスケルチボリュームを使い切り替えていますが、これを電源SWのスタンバイポジションへ引っ越ししました。
次はAF-BPF。 87RはSPと筐体の影響、そして回路の複合条件で、シャーと言う高めのノイズが耳に付くのですが、その部分をNCB-8ではLPFで抑えています。今回は、更に改善しICB-770等の大型筐体のリグに近くなるようにBPFを組んで、固有共振周波数部分も10dB以上改善させました。
最後はANL。
まず試したのは、スケルチボリュームを流用してANLバイアスを可変し ANLの効きを調整出来る 機能。
ノイズが無いロケではANLは邪魔ですし、逆に都市部ではノイズが深いので、可変できるようにしてみたのですが・・・。
机上では上手く動作するものの、フィールドでは効果が感じられない残念な結果に。
結局、私が効果を感じる定数へ変更し、改良を完了としました。
ちなみに、ノイズブランカですが、ハンディー機に収まり、かつ効果のある回路がなかなか出来てません。
理由は単純で、フィールドでは昔と違ってエンジンパルスの様な狭帯域性よりも広帯域性が多くなっている事。結局昭和のリグを改造ベースでノイズブランカを足しても、抑圧や被りに弱くなってしまうだけになってしまうことが多々あります。
■ICB-770の脳みそをどうするか?
一方こちらは未だにシステムが固まってません。と言うか、マイコンですら迷ってます。
やりたいことはたくさんあるのですが、消費電流を抑制しようとするとPIC。アセンブラも出来ますが、今時の高級言語を知ってしまうと・・・。
アマチュア無線ならば消費電流をほとんど気にせず設計する(本当は良くないけど)のですが、CBはSR-01やBlackbirdの出現で大喰いに対してのハードルは下がってきた感はありますが、それでも消費電流は抑えたいところです。
んー、迷います。
▲過去の実験ソースも出てきたが、割りとカオス。
■今時点の進捗まとめ
SONYは他社と比べ、かなり早い段階から設計資産の流用がかなりされています。お陰で、87Rのノウハウは770にも展開出来るのが割りとありがたいところ。
ですので、簡単に組み立て外へ持ち出せるハンディーがあることが、今回やっている並行開発のいいところでもあります。
ということで、
NCB-8type2(ほぼ、ネタ状態で現状技適申請予定なし)は、 余っているスケルチボリュームを何に割当てしようか? のネタ探し中。
NCB-770は、やりたい事は決まったが、 そもそものシステム構成が固まらない 。
てな感じです。
さて、今夜も頭をかかえますか・・・。