無線ブログ集
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アンテナの整合条件と飛びの比較実験 / 近傍の同調物影響の実験 (2022/7/10 20:37:34)
■今日も再び
午前中は少し時間が出来たので、最近お気に入りの鉄橋下へ行ってきました。
最初は「ものは試し」と、橋の直下では無く近傍にしてみたのですが、やはりちょっと苦戦。
もちろんタイミングと言うのもありますが、橋の下へ車を移動させると 戦況は変化、飛んで行く様になります。
メカニズムは推測の域を超えてませんので、これはANSYS-HFSSを使って解析し、仮説の確からしさを可視化してみたいですね。*本職はこっちでもあります・・・。
■実験1「GAWANT/ズレた1/4λホイップ+アンテナチューナー/ズレた1/4λホイップアンテナ」対決
「SWRが落ちていれば電波は飛ぶ」と思われている方は多いと思います。概ね正しいとも言えるのですが、正確には「SWRが下がっていても実際に空間へ放射されているかは別の問題」です。
特に勘違いしやすいのはGAWANT。あれは極端なことを言えばエレメントが付いていなくともSWRは下がって見えます。もちろんエレメントが付いていないので放射はされません。
また、意外と忘れがちなのがチューナーロス。GAWANTは相当上手く作っても一般的なアンテナチューナーと比較しロスが大きくなってしまうのもまた特徴でもあります。
ということで、実際にやってみました。
テスト条件は、車ルーフサイド基台に比較するアンテナをつけ、1λ以上離れたところで電界強度を測定します。
ケース1:GAWAN(エレメント長160cm)
fig1:gawantもどき(自作)、一応低ロス/ワイドバンドを考慮して作成
fig2:SWRはリグで1.1くらい
fig3:電界強度 3ケース中2位の強さ
ケース2:jω=0@27MHz(校正端面はアンテナ基台)にした1/4センターローディングホイップ + AT-705(アンテナチューナー) (エレメント長120cm)
fig.4:モービルホイップ
fig5:AT-705を組み合わせ、SWRは1.3くらい。変換コネクタを2つ噛ましている。
fig.6:電界強度、3ケース中1位の強さ(1と2は僅差、大凡▲2dBほど)
ケース3:同調点が全く違う1/4λホイップのみ
fig7:アンテナはケース2と同じ
fig8:SWRは振り切れ(笑) f0=27.0MHzに対し29.1MHzで送信すれば流石にこんなもんかと。
fig9:電界強度は、3ケース中最下位。トップと比較し▲8dB程。
結論:
同調点がズレている+エレメント長が短くても、ロスの少ないアンテナチューナーと組み合わせた方が飛ぶ。
gawantは電圧給電にもなりますので、車体への電磁界分布が減少するのかもしれません。
■実験2:「同一ルーフに同調するアンテナが立っていると、影響するのか?」
何言ってんだ?って感じですが、ポーダブル機を運用する時はルーフの上に置くのも一つの方法です。
その時、同じルーフ上に同調するアンテナが立っていたら影響するのか?を考えます。そのアンテナは無線機(IC-705)に接続されていますので、50Ω終端とみなして良いと思います。
その近傍で送信すると影響するのかしないのか?を比べて見ました。
ケース1:「近傍に同調アンテナあり」
↑送信時の針はど真ん中。
ケース2:「近傍に同調アンテナ無し」
↑送信時の針は全く変化無し。
結論:
ルーフの反対側に立っているくらいだと影響しない。みたい・・・・。
上記のアンテナメーターはかなりセンシティブですので、何かしら変化するかな?とも期待したのですが、全く変化がありませんでした。
ただ、私のKI-707(元ICB-707の新技適機)はルーフに対しアンテナがまっすぐ立たない状態でやっています。即ち、近傍アンテナとは並行位置関係にはなっていません。もしかしたらそんな影響も多少あるのかもしれません。
■夢中でやっていたら
実験をやっていたら、事件も起きていたみたい。(川の真ん中で車がスタック)
軽自動車で、なぜに川を渡ろうとしたのか・・・・。通常、この程度なら余裕で引けるのですが、あいにく手持ちの牽引ロープでは長さが足りずレスキューは不可、大人しくウィンチで引くしか無い状況でした。
河川敷はあまり入る事は好ましくはありません。ましてや渡河をしようとは思わないで頂きたいです。
■QSO
さっぽろTA230
なごやYK221/8
あばしりAA316
あいちHZ76
さっぽろKSY359
おきなわRM603
さがOG45
さがSH48