無線ブログ集
メイン | 簡易ヘッドライン |
Wide range rod antenna (GAWANTモドキ) (2022/7/17 4:11:21)
一昨年にGAWANTの残念な点を改良したTunable rod antennaを製作しましたが、今回さらに改良版を作ってみました。
1.オリジナルGAWANTの残念な点と一昨年製作バージョン(復習)
オリジナルのGAWANTは非常にコンパクトで短波を快適に受信できるものですが、実際に使ってみると、①周波数メモリがないので選択時に手間取る、②ロッドが短すぎて送信アンテナとしては損失が大きすぎる、③せっかくロッドアンテナがあるので切り替えスイッチをつけないと短波帯しか使えない...という残念な点があり、デザインももう少し何とかしたいなと思いました。
そういうことから前回は、以下の点を考慮して製作しました。
①ダイアル目盛りをつける。
②ロッドアンテナを外してワイヤーを接続することでEFHWアンテナとして使える。
③周波数レンジを50MHzやFM放送がきけるように拡大する。
上記③のアイデアとして下図のようにコイルにタップを設けて、2連バリコンで2つの周波数に同時に共振させることを試みました。
http://becl8873.livedoor.blog/archives/5452375.html
結果として周波数範囲は拡大しましたが、短波帯の感度が低下したり、1次側と2次側のアースを接続したり切り離さないとVSWRが下がらない問題があり、使いずらいアンテナになってしまいました。
2.今回バージョンにおける変更点について
①広帯域回路について
今回、新たに回路を考えて、ロッドアンテナに高域用の直列共振回路を追加して、そのままローインピーダンスで受信機へ接続する回路を思いつきました。
早速、バラックで実験したところ、うまく低域と高域が使えて、短波帯の感度もあまり低下しないようなものができることがわかりました。
ただし、50MHz以上は、ロッドアンテナに接続されるバリコンの損失があり、感度は若干下がるようです。それでも、短波帯の感度低下は殆どなく、高域においてもFM放送なども普通に聞こえるのでメリットはありそうです。
回路は、このような感じです。
②アース端子について
EFHWやGAWANTタイプのアンテナを使って実験していると、アースを接続することで短波帯の感度が大きく上がることがあることに気づきました。したがって、このような構造においてもアースが取れるようにしておこうとコネクタの固定用のネジを1本、反対方向に取り付けて、ワニ口クリップで簡単にアース線と接続できるようにしました。
3.今回バージョンにおける特性について
各周波数におけるVSWRをMFJ259Bで測定しました。
3.今回バージョンの頒布について注意事項
十分な評価ができていないのと製作のばらつきが結構ありますので、頒布をご希望の方は以下の注意事項をご理解をお願いします。
①仕様
●周波数 6-18MHz、50-90MHz(個体によって誤差があります)
●コネクタ SMA オスプラグ 50Ω
●ロッドアンテナ長 1.1m (取り外し可能)
●大きさ 突起物除く W x D x H = 26 x 31 x 50 mm
●重さ 85g
★送信は想定していませんので、送信される場合は、自己責任でお願いします(5W以下であれば使えると思います)。
1.オリジナルGAWANTの残念な点と一昨年製作バージョン(復習)
オリジナルのGAWANTは非常にコンパクトで短波を快適に受信できるものですが、実際に使ってみると、①周波数メモリがないので選択時に手間取る、②ロッドが短すぎて送信アンテナとしては損失が大きすぎる、③せっかくロッドアンテナがあるので切り替えスイッチをつけないと短波帯しか使えない...という残念な点があり、デザインももう少し何とかしたいなと思いました。
そういうことから前回は、以下の点を考慮して製作しました。
①ダイアル目盛りをつける。
②ロッドアンテナを外してワイヤーを接続することでEFHWアンテナとして使える。
③周波数レンジを50MHzやFM放送がきけるように拡大する。
上記③のアイデアとして下図のようにコイルにタップを設けて、2連バリコンで2つの周波数に同時に共振させることを試みました。
http://becl8873.livedoor.blog/archives/5452375.html
結果として周波数範囲は拡大しましたが、短波帯の感度が低下したり、1次側と2次側のアースを接続したり切り離さないとVSWRが下がらない問題があり、使いずらいアンテナになってしまいました。
2.今回バージョンにおける変更点について
①広帯域回路について
今回、新たに回路を考えて、ロッドアンテナに高域用の直列共振回路を追加して、そのままローインピーダンスで受信機へ接続する回路を思いつきました。
早速、バラックで実験したところ、うまく低域と高域が使えて、短波帯の感度もあまり低下しないようなものができることがわかりました。
ただし、50MHz以上は、ロッドアンテナに接続されるバリコンの損失があり、感度は若干下がるようです。それでも、短波帯の感度低下は殆どなく、高域においてもFM放送なども普通に聞こえるのでメリットはありそうです。
回路は、このような感じです。
②アース端子について
EFHWやGAWANTタイプのアンテナを使って実験していると、アースを接続することで短波帯の感度が大きく上がることがあることに気づきました。したがって、このような構造においてもアースが取れるようにしておこうとコネクタの固定用のネジを1本、反対方向に取り付けて、ワニ口クリップで簡単にアース線と接続できるようにしました。
3.今回バージョンにおける特性について
各周波数におけるVSWRをMFJ259Bで測定しました。
3.今回バージョンの頒布について注意事項
上記アンテナを関ハムのAKCブースで数本ですが人柱板を頒布します。
①仕様
●周波数 6-18MHz、50-90MHz(個体によって誤差があります)
●コネクタ SMA オスプラグ 50Ω
●ロッドアンテナ長 1.1m (取り外し可能)
●大きさ 突起物除く W x D x H = 26 x 31 x 50 mm
●重さ 85g
★送信は想定していませんので、送信される場合は、自己責任でお願いします(5W以下であれば使えると思います)。
②製作の誤差により周波数範囲が、ここに記載の値より若干狭い場合があります。
③電圧給電アンテナのため、VSWRはアースや無線機の種類により誤差を生じるため、ここの測定データーと差異があることをご理解ください。
④本装置は、3Dプリンターを用いた自作品のためケース強度は確認していませんので、ロッドアンテナに極端に力を加えないようにしてください。
⑤前面板は下方向にスライド、背面板は上方向にスライドさせて手前に引くとあけることができます。前面は両面テープで固定していますので必要以外は開けないようにしてください。背面板は、逆に緩いので外れやすく紛失しないように注意してください。
⑥万一の事故や損失が生じた場合でも、当方は一切責任を負いません。
⑦故障の際は、お問い合わせください。ベストエフォートで対応します
以上、よろしくお願いします
execution time : 0.020 sec