無線ブログ集
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1本のエレメントで多バンド運用 (2022/8/11 18:17:23)
ダイヤモンド社の多バンドダイポールW8010です。
ダイポールは通常両側2本の線で構成されています。
しかしこのW8010は4本の線になっています。
上側の2本が21・7・3.5MHzです。
下側の斜めになっている2本の線が28・14MHzで都合5バンド運用できるアンテナです。
なぜ2本の線じゃなくて4本なのか?
面倒ですよね。
これはある理由があります。
28.5MHzと24.95MHzではダイポールの場合、エレメントの長さが0.37m・・・・そう37㎝しか違わないのです。
この部分にコイルを巻いて28.5MHzと24.95MHzを乗せるのは見た目だけででも無理とわかります。
これをツェップでやったらどうなるか?
元来ツェップは給電部に共振回路を組み込むのでこんな多バンドなんて言うのは誰も考えません。
唯一7・21MHzの2Bandのツェップがありますが、給電部の中に2つの周波数で共振する回路を組み込んでいます。
ヤフオクに出品していますが、共振回路を作るのにかなり難儀して作っています。
しかしツェップの給電部をマルチバンド(EFHW)の給電部に替えてやればいいんじゃないか?
上の中ほどの図ですがEFHWはダイポールと違ってエレメントの長さが1/2λです。
28MHzと24MHzのエレメントの長さの差が75㎝あります。
ローディングコイルでは無理だろうけどトラップコイル(コイルとコンデンサで共振回路)でやればできるんじゃないか?
と思いついた次第です。
下の図ですが今までアンテナを作ってきた経験上このような式が成り立ちます。
コイルに巻く線の長さと後ろの周波数を調整する線の長さの合計は、1/2λ長の差より短くなります。
28MHzと24MHzの1/2λの差は75㎝ですから、コイルに巻く線が75㎝を越えては駄目です。
それでとりあえずトラップコイルを作ってみました。
下側のコイルの太さは3㎝です。
28MHzのトラップコイルは4回巻きと5回巻きを作ってみました。
4回巻きでコイルに巻いた線の長さは3xπ(パイ)x4=37.7cm
5回巻きで47㎝です。
上側の18・14・10のトラップコイルは40φを使いました。
中に入れたコンデンサですが同軸コンデンサを考えたのですが、あまり耐圧がないことと、手持ちに6kVや6.3kVのセラミックコンデンサがたくさんあるし作業性もいいのでセラミックコンデンサを使いました。
これで上手くいくか? おっさん(オジンです)の遊びです。