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NCB-770(仮)/ 脳みそ (2022/8/18 10:15:22)
夏休みも後半戦になりました。
今年の夏はやたら暑かったりしたのですが、肝心な夏休みの天候は今一つ。しゃあないと言えばお仕舞なのですが、お陰で普段出来ない事を色々と片付けられている夏休みになっています。
さて今回は、現在”栃技研”で開発中のICB-770の新技適機取得へ向けての開発状況レポートです。
技術メンバーは二人でやっておりますが、お互い仕事の状況が変化し忙しく、合間を見つけては進める状況が続いております。
それでも一人で進めるよりは遥かに心強いものがありますけどね。
■マイコン周り
システム構成や回路ブロックはほぼ出来上がっており、基礎実験も含め着々と進めております。
一番大事なのは、操作性周り。とにかく 見た目を如何に昭和テイストを残しつつ、多機能を目指すか? が僕らの課題でもあります。
基本機能向上は、ICB-529、KI-707、NCB-8、NCB-680(仮)、DX-44、NCB-8Black(仮)、ICB-678等の技術を使いつつ、その他機能については「SR-01とNTS-115を超えるものを」と、目標だけは高くぶち上げています。
現在、基礎テスト中のマイコン周りはこんな感じです。
■メカレス(RF切り替え)
信頼性を向上させるために、基本的に送受信はリレーを使わず半導体切り替えをします。
一番課題となるのは、送受信の高周波を切り替える回路のロスとアイソレーションですが、現在の回路構成では
インサーションロス:-0.27dB@27MHz
アイソレーション :31.8dB
になっています。
なお、連続耐電力性は10W程度では全く問題なさそうです。(IC-705+12Vbatt 連続送信テスト)
このくらいであれば、2Wpeak(キャリア0.5Wに100%変調)は余裕で、フローティングでガッツリピークパワーを上げたとしても、十二分に持ちこたえられます。
受信時のロスも、下手にリレーを使うよりも低ロスになります。
■小型ノイズブランカの開発
未だに測定器の前から離れる事が出来ていないのが、ノイズブランカ。
先人達のアナログ回路とは異なる方式で出来ないものかと開発を続けているものも、やはりなかなか難しいのがこのノイズブランカ。
特に昔の様にエンジンイグニッションパルスなんて、ほぼ無いこのご時世にフィッティングさせるべくフレキシブルにカットできる回路を考えては潰し・・・を繰り返してます。
なんとか形にしたいなぁ。
■思いつき
送信時のトーン・コントロールを入れてみようかと思案中です。
非常に興味深いのですが、人の声は想像以上に複雑で、周波数特性はもちろん位相特性に到るまで人それぞれです。
また組み合わせるマイクとの相性もありますので、ある程度チューニングできる様に出来ないものか?とも考えています。
全台数検査による技適認証だからこそ出来るかもしれません。