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link QRPな自作の日記 QRPな自作の日記 (2023/12/28 18:35:38)

feed 144MHz 4エレヤギウダアンテナ (2022/9/22 23:26:00)
IMG_1829.JPG

軽いシンプルなヤギウダアンテナを構想してだいぶ時間が経ってしまいました。
プロト機を紹介してから約一年が経過していることに我ながら驚いている次第です。

http://blog.toshnet.com/article/189101335.html

このうち、430MHz 8エレについては、8月のハムフェアにて初お目見えさせていただき好評を得て即売となりました。
ご訪問いただいた数人の局長さんから、144MHz用はまだでないのか?という問い合わせもいただき、実は144MHz用は送付の梱包サイズが大きくなり、送料が高くなるので悩んでいるというお話もさせていただきました。
ハムフェア後、コラボさせていただいているJK1LSE OMとも相談し、何とか80サイズで送れる構造が実現でき、先行品が出来上がり、再現性の評価もできましたので紹介します。

まず、送付サイズを小さくする方法ですが、これまでエレメントは1本のアルミパイプで構成していたのを(シンプルだから)、今回はエレメントホルダー部でジョイントすることにより2分割することにしました。組立作業は増えますが、約1mのエレメントが約50cmと半分になります。
ブームも、1mものをそのまま使うことを前提にしていたのですが、すでに430MHz 8エレで2分割しており、ブームも50cmになっています。
エレメントを2分割にすることによって、組立作業が複雑にならないように、差し込んでネジを締めるだけの構造にし、作業性も簡単化しています。

IMG_1822.JPG

すべてのエレメントを2分割にすることによって、下の写真のように分解した状態で非常にコンパクトに纏まりました。
80サイズの梱包箱にすっぽり入ります。

IMG_1823.JPG    IMG_1826.JPG

重量も、実測306gと軽量に仕上がっています。(仕様重量は320g以下かな?)

IMG_1824.JPG     IMG_1825.JPG

肝心なのは、性能と再現性です。
今回作成した3台の先行品と、1年前に作ったプロトを今回設計に改造した先行試作品、そしていつものようにダイヤモンド製5エレを実測し、比較してみました。

<結論>
1.利得   先行品3台は同じ利得となり、再現性は高い
       ダイヤモンド製5エレと比較し、遜色のない利得が得られた(実測は+1dB)
2.パターン 3台の先行品は酷似し、再現性がある
3.VSWR   全帯域(2MHz)1.5以下はちょっと苦しい(片方で1.7程度)

<実測値>
パターンNo2.jpg パターンNo3.jpg パターンNo4.jpg
先行品3台の、パターン図とVSWR特性です。
パターン図はよく似ており、再現性は高いといえます。
VSWR帯域特性は、最下点でVSWR 1.0~1.1 144MHz帯域内で、1.7以下に収まっています。
CW、SSB運用を主体にするか、衛星通信を主体にするかで、下にチューニングするか、上にチューニングするか悩むところではありますが、FMのメインチャンネルを最下点にしても通常運用は帯域内で問題ないでしょう!
無調整でのバラつきがこの3台での実測レベルだと思います。
5mm程度のラジエーターの長さの調整で、上か下かは調整の範囲です。
FB比は、15dB程度とちょっと苦しい値の結果だと思います。

パターンNo0.jpg     パターン ダイヤモンド5エレ.jpg
左は、昨年試作したものを今回設計に改造したものです。エレメントは2分割せずそのまま使っています。
右は、ダイヤモンド製5エレです。
パターン図は、測定結果を180度反転させてプロットしています。
測定レベルは、それぞれの測定結果で最大値を0dBに正規化して表示しています。
今回先行品3台、先行試作品の測定最大値は-1dB、ダイヤモンド製5エレは-2dBなので遜色のない利得が得られていることがわかります。
ダイヤモンド製のFB比はなぜかいつもよくないです。ビーム幅は少し狭くなっています。
(いずれの測定も方位角190度でディップが見られますが、測定システム上の問題があるようで無視)

Image-1.png
MMANAでの設計データです。
利得は、ダイヤモンド製との比較においてシミュレーション値より大、FB比は残念ながら小、ビーム幅は利得が高い分狭くなっているかな!?という印象です。
いずれにせよ、電波暗室での測定ではなく、色々な反射環境のある当局のオープンベランダでの測定であることを前提に結果を見ていただければと思います。

このような環境での評価において、再現性のある測定結果が得られ、送付サイズもリダクションできたので144MHz 4エレも時間はかかりましたが、ご希望の方には使っていただけるものができたかなと思っております。

IMG_1820.JPG     IMG_1821.JPG

IMG_1819.JPG

最後に、これらのヤギウダアンテナの設計監修、一部部品製作、性能測定確認は、JK1LSE OMとのコラボで実施させていただいており、感謝申し上げます。








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