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アイコムがハイブリッドIP無線機IP700Sシリーズ2機種を発表 (2022/9/30 23:17:22)
アイコムが先日イベントで「コンセプトモデル」として公開していた、ハイブリッドIP無線機のIP700Sが正式に製品としてリリースされました。
製品版の型番は「IP700SV」と「IP700SU」の2機種となります。
・IP700SV
VHF帯無線機とIP無線機のハイブリッド機
・IP700SV
UHF帯無線機とIP無線機のハイブリッド機
●LTE通信はデュアルSIM対応
●発売日:2022年2月下旬
●価格:オープン
※2023年3月頃に、ハンズフリーで通話できるBluetooth対応モデルも発売予定
・一般業務用無線とLTE回線での通信の両方に対応するハイブリッドIPトランシーバー。
・VHF帯/UHF帯に対応する機種をそれぞれラインナップ。
・LTE通信はデュアルSIMに対応し、冗長性を確保。
・IP電話などの通信設備や、各種センサーなどと連携する通信システムの構築にも対応可能。
運用には無線局免許が必要
IP700Sは使用できる周波数帯は、150MHz帯と400MHz帯の一般業務無線と呼ばれる、運用には無線局免許が必要な業務用無線の仕組みです。
従来のラインナップの「IP700」はデジ簡の登録局(351MHz帯)と免許局(467MHz帯)という、システムでしたが、IP700SV・IP700SUも従事者資格が不要ですが無線局免許は必要となります。
しかし、実際に無線局免許を取得するには「公共性」のある公私事業者に限られているようで、新規の無線局免許(周波数指定)を受けるのは難しそうです。
一般業務無線は、バス会社、ガス会社、水道事業者、電力会社、新聞社、鉄道事業者など、公益性の高い公私事業者に周波数が割り当てられています。
また、一般業務無線は「SR」(Service
Radio)とも呼ばれており、IP700Sシリーズの「S」はSRに由来しているとのことです。
IP無線を連携できる多彩な運用方法
IP700SV・IP700SUですが、IP無線とアナログFM無線のハイブリッド無線機と言うことで、従来の直接波だけを使用した通信手段はもちろんのこと、IP通信と直接波の通信を組み合わせた通信も可能になりました。
ロングレンジはIP通信で、ショートレンジは直接波で、と言うようなハイブリッド運用が可能となっています。
▲通信モードは「LTEモード」「直接通信モード」そして、LTE網と直接波の両方を使用する「デュアルモード」の3つの通信モードが可能となった。