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船形山 10/2 (2022/10/3 14:17:53)
いつも泉ヶ岳の山頂付近から眺めるのみだった船形山。18年ぶりに登ってみました。宮城県側からは船を逆さまにしたように見えることから船形山、山形県側の名称は御所山。標高1500m。宮城側、山形側どちらから登っても山頂まで4時間近くかかり、奥深い山と言えます。宮城側の色麻コースは2時間弱で登れますが、登山口まで延々と続くダートな林道で、かつて車の腹を何度もこすった上に泥だらけになり、ひどい目にあったことがあります。今回は無難に黒川郡大和町の升沢コースを登ることにしました。
仙台の自宅を4時30分に出、登山口の旗坂野営場に6時着。すでに10台ほど駐車していました。だいぶ記憶が薄れて、どこが登山口なのか迷っていると、単独の登山者が出発、いったん林道を進んですぐ右手に登山口の標識がありました。6時15分登山開始。
旗坂野営場 駐車場
駐車場から林道を進むと登山口
ブナ林の中の良く踏まれた幅広な道。ゆるい登りが続き、旗坂平、一群平、鳴清水を経て、1時間20分程で「三光の宮」に到着。岩の展望地から仙台平野や牡鹿半島が眺められました。その昔、船形山噴火の際に溶岩が冷えてできた岩峰のようです。大滝キャンプ場への分岐、蛇ヶ岳分岐を過ぎ、まもなく升沢小屋着。以前は荒れた感じの小屋でしたが建替えられ、内部もよく整えられて大切に使われている様子がうかがえました。
三光の宮(月と星と太陽)
三光の宮より三峰山を望む
升沢小屋
小屋のすぐ後ろに沢があり、その沢が登山道となって源頭まで登りつめていくのですが、赤布もあり、石伝いに歩けるのでさほど労はありません。登り切って千畳敷に到着。森林限界を超え眺望が開けてきました。ここからがこのルートのハイライト。
沢を登りつめる
千畳敷を後にさらに登ると、やっと船形山の山頂が姿を現してくれました。錦に彩られたなだらかな斜面の上に建つ山頂小屋も。途中のガレ場からは熊野岳から続く重畳たる北蔵王の山々や山形県側の黒伏山も見えてきました。三光の宮から1時間40分、登山口から約3時間で山頂着。少しハイペースで登ったようです。標高1500m。
北蔵王、二口山塊の山々
山形県側 黒伏山、奥に月山
アプローチが長い分、登りがいのある、また達成感のある山頂。標高のわりには高山的雰囲気とおおらかさがあり、山頂は岩場となって遮るもののない360度の大展望が広がっていました。鳥海山、月山、栗駒山、新庄神室などなど。すぐ西側には黒伏山、最上カゴ、仙台カゴなど特異な岩峰が目を引きました。
船形山山頂
北方向 奥に栗駒山
しばし眺望を堪能し、岩場下の平坦地にアンテナを設置。本日もFTM-10Sとアローライン、いつもの装備です(145MHz)。7エリア6県のすべてと0エリアからお声がけいただき、19局に交信いただきました。0エリアは新潟県柏崎市と新潟市。柏崎市は八国山移動局。標高517m山頂より5Wとのことで54-52。距離214km。南は福島県浅川町固定局と59-57。距離約155km。北は青森県弘前市の岩木山移動局。ノイズ混じりの弱い信号で、アンテナポールを微妙に調整しながら交信を続けファイナルを送りました。55-51。2エリアから登山に来られたようです。距離245.8km。今回の最遠方交信となりました。運用開始から1時間20分が経過、山頂はだいぶ賑わってきたようです。下山も長丁場、ちょうど途切れたところで早めの終了としました。
下山は蛇ヶ岳を回ってみることにしました。千畳敷まで下り、分岐を右へ。尾根筋ではあるものの特に展望はなく、笹が覆ったり、枝が張り出したりといった細々とした登山道が続いていました。荒れた感じはなし。40分ほどで標高1400mの蛇ヶ岳山頂に到着。通過点的な山頂でそれらしい雰囲気はないものの、振り返ると船形山の全景、そして泉ヶ岳へと続く山々のスケールに圧倒されてしまいました。
千畳敷から蛇ヶ岳へ(泉ヶ岳方向)
船形山南斜面
船形山を振り返る
泉ヶ岳・北泉ヶ岳(奥) 三峰山(中央) 後白髭山(右)
蛇ヶ岳山頂を下り、縦走路と分かれ分岐を左へ。間もなく小さな湿原と草原帯が現れ、明るい雰囲気になってきました。山頂からの眺望といい、湿原といい、この周回ルートは変化があって悪くありません。30分ほどで升沢コースに合流。
小湿原
旗坂野営場の駐車場に2時30分着。蛇ヶ岳経由のため下山も登りと同じ約3時間を要しました。紅葉もそこそこ楽しめ、奥山の良さを満喫できたように思います。山頂小屋も升沢小屋もよく整備されており、体力的に可能ならいつか小屋泊りも・・・良さそうです。