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feed <該当者は免許更新前に手続きが必要>米国FCC(連邦通信委員会)が無線ライセンス関係の申請を新システムに移行 (2022/12/5 11:30:12)

米国の放送・通信分野の規制監督を行っているFCC(連邦通信委員会)は、アマチュア無線を含む ライセンス関係の申請処理を「CORES(Commission Registration System)」と名付けたシステムで行っている。FCCはCORESを新システム(CORES2)へ移行させるための経過措置として2016年から新旧のシステムを併存させていたが、2022年7月15日に一部の作業を残し旧システムを廃止。11月18日までに残された作業を完了し新システムに完全移行した。 本年4月19日よりライセンスの新規発給や更新、バニティ・コールサインの申請は有料となっており、 今後これらの申請料のFCCへの支払いはすべて新システム上で行われるため、FCCは旧システムでライセンスを取得したユーザーに対し「新システムでの登録(移行手続き)」を行うよう求めている。

 

 

2022年7月15日でCORESの旧システムを廃止すると発表したFCCの告知(5月27日付け)より

 

 

 静岡県浜松市でFCCアマチュア無線資格試験(FCC試験)を開催している、ARRL/VEC 浜松VEチームから寄せられた情報を抜粋、整理して紹介する。

 


 

米国FCCの新旧システム入れ替えについての情報をお知らせします

 

 これは、本年5月にFCCから出されていた情報で、当初はあまり気に留めておりませんでした。7月にARRLから「アマチュア無線のコミュニティに周知してほしい」との働きかけがあり、先日もVECのニュースレターに本件の記載があったため、気になって関係資料を読み込んだところ、米国ライセンスを所持している方に影響のある問題であることに気付いた次第です。

 

 新システムへの移行手続きを済ませておかないと(申請料の支払いができず)ライセンスの更新やバニティ・コールサインの申請ができないという内容で、以下はその概要です。

 

★FCCライセンス関係の申請は「CORES」というシステム上で行うのですが、2016年以降、新旧システムが併存しておりました。しかし2022年7月15日から、申請料の支払いシステム等の移行作業を除き旧システムが廃止され、この11月18日ですべてのシステムの移行が完了しました。 4月19日以降FCCのサイトに設定されていた、申請料の簡易支払い窓口も11月18日をもって閉鎖されました。

 

★今後、FCCライセンスの新規発給、更新、バニティ・コールサインの申請等の申請料(US$35)の支払手続きは、すべて新システム(CORES2)上で行われるため、FCCは、旧システムでライセンスを取得したユーザーに対し、新システムへの登録(移行手続き)を求めています。ただ、すでに新システムに登録してあるユーザーは、登録し直す必要はありません(7月15日以降、FCCに登録した受験者も、新システムしか登録手段がなかったので、こちらも登録し直す必要はありません)。 新システムに移行したことによる他の影響として、新システムにログインするためのパスワードが、今後FRN Password(後述)としても使えるようになります。

 

★新しいCORES2上での手続きは「①新システムにUsernameとPasswordを登録」「②登録したUsernameと既存のFRNとの紐付けを行う」という2段階です。FCCは、Macやスマートフォン、タブレット端末をサポートしていないので、新システムの手続きはWindows PCから行うことをお勧めします(ただし、手続きの途中でエラーになることがあるので、 ブラウザにGoogle Chromeは使わず、また、ブラウザの日本語翻訳機能はOFFにしてください)。

 

★従来、ライセンスの更新、バニティ・コールサインの申請は「License Manager」で行っていましたが、この手続きは引き続き残ります。License Manager上の申請受付がなされた後(厳密には “file number” が発行された後:ULSのApplication Searchで確認できます)、申請料の支払い手続きを新システム上で行うという二本立てになります。新システム上での支払手続きの詳細は https://www.fcc.gov/payment-process-uls-individual-filers をご覧下さい。

 

◆新システムでの登録が必要かどうかの確認

 

 ご自身が新システムでの登録対象であるかどうかは、インターネットでFCC公式サイトのCORES2のページ( https://apps.fcc.gov/cores/userLogin.do )にアクセス、表示される「Username Login」の空欄にご自身のメールアドレスとパスワードを入力し、システムには入れるかどうかで判断できます(ログインできなければ新システムには未登録)。

 

 あるいは新システムでは、パスワードの設定に「半角12文字~15文字」で「大文字、小文字、数字、Punctuation(@、#、$等)を1文字含むこと」という条件がありますので、この条件に合致するパスワードを設定したことがあるようでしたら、新システムへの登録が済んでいる可能性があります。

 

 ちなみに新システムに新たに登録する12文字~15文字のパスワードは、FRN Password(ライセンスの詳細を閲覧したり、ライセンスをダウンロードしたり、更新申請を行う「License Manager」にログインするためのパスワード)とは異なりますのでご注意下さい。

 

(ARRL/VEC 浜松VEチーム)

 


 

 

 浜松VEチームからの情報では触れていなかったが、新システムに登録されていないと思われる場合は、CORES2のページ中央にある「Need a Username」下の「REGISTER」ボタンを押し、表示されるCreate New Accountページで必要事項(自分のメールアドレス、自分で決めたパスワード、性別、名前と名字、連絡先となる日本の電話番号、本人確認のための“秘密の質問”設定など)を記載し、新規登録(Create Account)を行い、FCCから届くメールによる認証を受けて本登録が完了する。 FCC作成の説明動画① を見ながら進めるとわかりやすい。

 

FCC公式サイトにあるCORES2のページ。赤色の円が「Username Login」。新システムに登録されていないと思われる場合は、青色の円(Need a Username)の「REGISTER」ボタンを押してCreate New Accountページへ飛ぶ

Create New Accountページで必要事項を記載する

 

 その後は登録したログインアカウント(Username)と、ライセンスに書かれているFRNとの紐付け作業を行う。このときはFRNの番号とLicence Managerにログインする際のパスワード(FRN Password)が必要になる。 FCC作成の説明動画② を見ながら進めるとわかりやすい。
 紐付け作業に必要なFRN Passwordを忘れてしまった場合、FCCに「FRNの秘密の質問と答え」の設定を依頼し、FRN Passwordの代わりに、この「FRNの秘密の質問と答え」を使って紐付けすることもできるようだ。

 

Licence Managerのページで本登録したアカウント(Username)と、ライセンスに書かれているFRNとの紐付け作業を行う。自身のライセンスに書かれているFRNの番号とLicence Managerにログインする際のパスワードが必要

 

 FCCが発給した米国のアマチュア無線ライセンスを保有している人は十分注意し、有効期間が来る前に、余裕を持って新システムへの登録確認や新規登録などを行うことをおすすめしたい。

 

 なお浜松VEチームからは、「当チームはARRL/VECの管理下にあるボランティア組織であり、FCCとは何ら関係がなく、本件に関する問い合わせ等には対応できません。ご不明な点等は直接FCCにお問い合わせ願います」とのコメントがあったことを付記しておく。

 

 

 

●関連リンク:
・2022年7月15日で旧システムを廃止することを発表したFCCの告知 PDF(FCC PUBLIC NOTICE)
・FCC Legacy CORES System to be Retired(ARRL NEWS 2022年7月7日付)
・FCC作成の新システム登録(2段階の移行手続き その1)の説明動画
・FCC作成の新システム登録(2段階の移行手続き その2)の説明動画
・FCC CORES2のページ

 

 

 


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