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feed <まとめて出品されるのは稀だと話題に>松下電器産業(現 パナソニック)の50MHz帯SSB/CWポータブル機「RJX-610」がフルライン状態でヤフオクに登場 (2022/12/6 12:05:45)

松下電器産業(現 パナソニック)が1977年に発売開始した50MHz帯SSB/CWポータブルトランシーバー「RJX-610」と、同モデルのオプションとして用意されていたスピーカー内蔵直流安定化電源「RJX-P610」、受信ブースター付き50MHz帯用10Wリニアアンプ「RJX-L610」、144MHz帯SSB/CWアップコンバーター「RJX-T2」、21MHz帯SSB/CWダウンコンバーター「RJX-T15」、同軸ケーブル切替機「RJX-C610」のフルラインと、RJXシリーズ純正ハンドマイク「RJM112A」「RJX-610カタログ資料(複写版)」「RJX-T2+RJX-T15(各ブロック図+回路図)の申請資料」などがまとまった状態でヤフオクに登場! 過去にメインテナンスを依頼して送受信調整、トランジスタほか不良部品の交換などを実施したという「RJX-610」本体だけでなく、純正オプション類がすべてまとめて出品されるケースは珍しく、アマチュア無線家の中でも当時を知る6mマンを中心に「懐かしい」「入門時、このラインアップが欲しかった」と話題になっている。

 

 

発売から45年の時を経て松下電器産業の50MHz帯SS/CWポータブル機「RJX-610」がフルライン状態でヤフオクに登場した。出品者が公開した写真はオプションの機器類が当時のカタログや広告写真と同じ並べ方になっていてこだわりを感じる(ヤフオクの画面から)

 

 

 1970年代から1980年代は多くのメーカーがアマチュア無線機器を製造・販売していた。その中の1つが家電業界の雄、松下電器産業(現 パナソニック)だった。なかでも1973年に発売開始された50MHz帯のAM/FMポータブルトランシーバー「RJX-601」は、3W出力で4MHz幅をフルカバーすることから6mバンドの入門機として人気となり、“ナショナル”ブランドのアマチュア無線機として8年間も市販されたロングセラー機だ。今でも大切に手元に置いている無線家は多いことだろう(ちなみにRJX-601はJARDの「スプリアス確認保証」対象機だが、RJX-610は該当していない)。

 

 RJX-601のヒットを受け、同社から1977年に登場したのが50MHz帯のCW/SSBポータブルトランシーバー「RJX-610」である。まだSSB対応の6mポータブル機が少ない時代(注:先行するIC-502とTR-1300は1975年発売。その後FT-690は1981年、IC-505が1982年に発売)で、他機を圧倒する5W出力(単1乾電池を内蔵可能)、3桁のみとはいえ周波数のデジタルカウンター搭載、90度の可動式ホイップアンテナは革新的だった。

 

RJX-610の特徴とスペック。現在のリグと比較すると見劣りする部分もあるが、当時は画期的だった(当時の広告より)

 

 RJX-610はオプション類が充実していたことも特筆できる。主なものは144MHz帯のアップコンバーター「RJX-T2」と21MHz帯のダウンコンバーター「RJX-T15」、そして受信ブースター付き10Wリニアアンプ「RJX-L610」とスピーカー内蔵直流安定化電源「RJX-P610」だ。デザインもRJX-610と統一されていて、当時のカタログなどに写るフルラインアップ状態の同モデルは憧れの存在だった。

 

 マニアックな話だが、RJX-T2とRJX-T15はスタンバイ回路などを工夫すれば他社の6m機にも接続できた(保証対象外)。50~54MHzをカバーする他社機にRJX-T2を接続して146MHz帯以上の「Pch」「Fch」の受信を楽しんだ経験をお持ちの方もあるだろう(hi)。

 

 

発売開始当時、6mのポータブル機は周波数がアナログ表示のものばかりだったが、RJX-610は3桁(1kHz直読)のデジタル周波数カウンターを採用していたのが魅力的だった(当時のCQ ham radio誌の広告から)

RJX-610が1台あれば単1乾電池内蔵での移動運用はもちろん、リニアアンプで5W→10Wに出力アップ、さらにコンバーターで21MHz帯や144MHz帯にオンエアーできた(当時のCQ ham radio誌の広告から)

 

 

 今回、ヤフオクに「RJX-610」とそのオプション類がまとめて出品され話題を集めている。無線機本体よりオプション類は市場に出回った数自体が少なく、発売から45年経った今日では全部まとめて入手することが不可能に近い。しかもヤフオクに掲載されている画像や説明文を見る限り、状態も悪くなさそうだ。

 

 実は、1回目の出品で設定価格が高く、落札に至らなかった。現在、即決価格を100,000円から87,000円に値下げして再出品している。現行機種というより、入手困難なコレクション性の高い状態良好なセット状態なだけに、「その価値がわかる無線家に落札してほしい」という声が聞かれる。果たして落札者は現れるだろうか。

 

 

「RJX-610」のカタログにはデザインの統一性が魅力的なオプション類が一堂に掲載されていた

 

 

 出品者の商品説明文は以下のとおり(一部抜粋)。

 

 


 

 ナショナル50MHz SSB/CWトランシーバー「RJX-610ライン」の出品です。現役機として時折使用、今季のEsでも交信実績があります。

 

出品は
①RJX-610=50MHzSSB/CWトランシーバー(社外電源ケーブル付)
 ※画像の電池は出品物に含まれません。
②RJX-P610=スピーカー内蔵直流安定化電源
③RJX-L610=受信ブースター付50MHz用リニアアンプ(電源ケーブル付)
④RJX-T2=144MHzSSB/CWアップコンバーター(電源ケーブル付)
⑤RJX-T15=21MHzSSB/CWダウンコンバーター(社外電源ケーブル付)
⑥RJX-C610=同軸ケーブル切替機
⑦RJX純正ハンドマイク(RJM112A)
⑧RJX-610カタログ資料(複写版)・RJX-T2+RJX-T15(各ブロック図+回路図)等の申請資料
⑨同軸ケーブル(両端M型コネクタ4本)
※画像の測定機やFT-817等は出品物に含まれません。
出品時の動作確認項目

 

●受信
①RJX-610=送信局が見当たらずFT-817に同室での受信テスト
②RJX-T2=144MHzSSB送信局が見当たらずFT-817にて同室での受信テスト
③RJX-T15=21MHzでの送信局が見当たらずFT-817にて同室での受信テスト
※いずれのバンドも今期実際の交信での実績あり。

 

●送信
①RJX-610=既定の5W出力確認
②RJX-610+RJX-L610≒11W
③RJX-610+RJX-T2≒9W
④RJX-610+RJX-T15≒11W
※RJX-610はメンテナンスを依頼し、送受信調整、トランジスター他不良部品の交換などを実施しております。
※全体的に経年劣化、その他の事象により傷などがあります。製造後年数が経過しておりますのでジャンク扱いでの出品とさせていただきます。製品の状態は画像にてご確認ください。

 

 

現代に蘇った「RJX-610ライン」(ヤフオクの画面から)

 

 

●関連リンク: ★☆★NATIONAL★RJX-610ライン★RJX-P610★RJX-L610★RJX-T2★RJX-T15★RJX-C610★☆★(ヤフオク)

 

 

 


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