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feed 430MHz 山岳用軽量5エレ八木 (2023/1/5 10:47:24)

 

 

 MMANAで設計し作ってみたところ、ほぼその通りのものが出来上がった、ということを前回書きました。QSOパーティで実際使ってみて、利得、指向性、帯域とMMANA解析と違和感ない印象を受けました。ただ、たまたま偶然うまくいっただけなのでは?との思いがなくもありません。今回は5エレ八木で設計・製作し、シミュレーション通りとなるのかどうか再度試してみることにしました。

 

 山で使うことを考え、次の点を目標としました。

・ブーム長は50cm程(併せて軽量化と収納を考慮)

・ゲイン10.5~11dBi

・D-starレピーター周波数を含むバンド全域でSWR2.0以下

 

 前回の4エレ八木のデータをベースに第3導波器を追加し「最適化」。ブーム長を考慮しなければ11 dBiを超えるものができますが、50cmでは難しいようです。利得を追い求めるとメイン付近はSWRが下がるものの439MHzが跳ね上がってよろしくありません。エレメント間隔を固定する設定にし、エレメント長のみ変更しながら何度か「最適化」していったところ求めに近いものが示され、あとはカット&トライおよび間隔を微調整しました。リアルと異なり、カット&トライにしても同じようなことを何度も繰り返したりして切りがなく、目標の範囲ということで妥協点としました。

 反射器から第3導波器までの長さがちょうど50cm。利得10.68 dBi 。メイン付近でSWR 1.02、バンド全域2.0以下。

 

 

 

<製作>

 シミュレーションによるとエレメント寸法および間隔はかなりクリティカルです。データ通り1mm単位で正確にカットおよび配置。これまでよりブームはより細い角材を使い、放射器はロッドアンテナを4mmアルミパイプに変更し軽量化を図りました。

 (材料)

 ・ブーム 9mm×9mm×51cm

 ・アルミパイプ 直径3mm(反射器、導波器) 4mm(放射器)

 ・六角銅スペーサー 4個(給電部、放射器用) 

 ・六角樹脂スペーサー4個(反射器、導波器差し込み固定用)

 ・BNCコネクター  樹脂板  片支持ブーム取付け用塩ビパイプ ボルト等

 

 放射器エレメントの収納に少し悩みましたが、給電部との連結は六角スペーサーによるネジ込み式にしました。給電部側は丸端子にスペーサーをはんだ付けで固定、エレメント側はネジ部分がちょうど4mmパイプ穴に入り、接着剤で固定しました。初めて作る方式で加工に若干てこずり、見た目スマートとはいきません。この部分はさらに工夫のしどころがありそうな気がします。

 反射器、導波器はこれまで同様、接着固定した樹脂ナットに上から差し込む簡易方式。今回も製作自体は半日ほどで完成しました。

 

 ブーム長51cm、重さ53g。5エレとしてのゲインを確保しつつ、かなり軽量にはできたかな、と思います。このくらいの軽さであれば山でも全然苦になりません。組み立ては給電部に放射器上下をねじ込み、他のエレメントを上から差し込むのみです。

収納状態

 

 さて、MMANAの解析通り共振してくれるのか?さっそく各エレメントを取り付け、IC-705のプロット機能で測定してみました。この瞬間がいつも楽しみでもあり、不安も交錯するわけですが、その結果は下の通りです。

 

 シミュレーションそのままと言ってよいかと思います。共振点、帯域とも無調整で問題なし。このような小型八木であれば、解析データとの誤差はほとんどなさそうで、前回、今回と実際製作してみて、MMANA-GALの秀逸さを再認識できたように思います。むしろデータ通り1mm違わず製作できるかどうか、その精度の方が問題となるのかもしれません。アナログなアンテナ作りは変わらないものの、あらかじめ様々解析、検討できるというのはホントありがたいです。

 

 寒くて山歩きも躊躇しておりますが、近いうち4エレと比較しながら使ってみます。

 

 

 

 

 


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