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<ついに太陽黒点数が「200」を突破> 新年を迎えて太陽黒点相対数(SSN=サンスポットナンバー)の数値が急上昇 (2023/1/11 18:00:55)
日本時間で2023年1月10日(火)の深夜、太陽黒点相対数(SSN=サンスポットナンバー)がついに200台に上昇、一時「203」を記録した。記憶が定かではないが、前回SSNが200を突破したのは2014年の秋だったと思う( 2014年10月8日記事 )。昨年末から始まった仏領クローゼー諸島(マダガスカルと南極大陸のほぼ中間点)の「FT8WW」や、1月6日から始まったコンゴ共和国「TN8K」などのDXペディションでHF帯は賑わいを見せている。また50MHz帯ではこの時期にしては珍しくブラジルが入感した。まもなく始まる南大西洋のブーベ島(ノルウェー領)の「3Y0J」DXペディションにも期待が膨らむところだ。
「国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT )「宇宙天気予報センター」が公表した太陽黒点相対数の推定値でついに太陽黒点数(SSN)が一時「200」を突破した。
おりしも渡航が非常に困難な場所で、しばらくアマチュア無線運用が行われていなかった、DXCCウォンテッドエンティティ上位に挙げられるフランス領のクローゼー諸島(マダガスカル島と南極大陸のほぼ中間地点)の「 FT8WW 」や、アフリカのコンゴ共和国から「TN8K」のDXペディションが行われており、バンド内は活況を見せている。
また50MHz帯では日本時間で2023年1月6日の朝10時頃、FT8でブラジルのPU3RIN局が入感。JAでは6エリア→4エリア→3エリア→1エリアの順に入感し、4エリアと3エリアの局が交信に成功している。例年、春の南米オープンは2月中旬頃からが多く、1月初旬のこの時期に入感するのは極めて珍しい。これも太陽活動の活発化によるコンディション上昇の現れかもしれない。
さらにこちらもDXCCウォンテッドエンティティの常連となっている、“世界で最も人里離れた孤島”と言われる南大西洋の「ブーベ島」からの3Y0J DXペディションが1月後半(または2月)に計画されている( 2021年4月6日記事 )。最新情報によるとペディションチームは1月10日にロンドンに集合、これからいよいよフォークランド経由で現地に向かい、すべて順調なら1月末から3週間ほど運用を行う予定だ。
2019年6月、アメリカ航空宇宙局(NASA)は「サイクル25は過去200年間で太陽活動が最も弱くなる」と予測していたが、それに反して活発な状況にある。3年前から11年周期と訪れるサイクル25が始まったと言われるが、ハイバンドを含め多くのDX局と交信が楽しめた、伝説のサイクル21(1976年6月から1986年9月まで)再来になるかもしれない。
今のアマチュア無線のトレンドは「FT8」や「FT4」などのデジタルモードでのQSOだ。従来からのCWやSSBでオンエアーするDX局が少なくなっていると感じるが、21MHz帯のSSBをモニターしていると、午前中は米国の東海岸や南米の強い局が聞こえている。日中はオーストラリア(VK)、ニュージーランド(ZL)や南太平洋の局が安定して入感。夕方のヨーロッパ方面はなかなかオープンしない。FT8ではコンディションにもよるが15時過ぎから21MHz帯や18MHz帯でヨーロッパ方面が入感。しかしSSN 200超えを実感するようなFBな状態とは言いがたい。FT8WWは日本時間の22時過ぎから1時間半程度、14MHz帯で強力に入感する日があった。
↓この記事もチェック!
<2023年1月に出発>日本人OPも参加! DXCCウォンテッドランキング2位のブーベ島「3Y0J」DXペディション計画が始動
●関連リンク:
・SOLAR CYCLE PROGRESSION(SPACE WEATHER PREDICTION CENTER)
・Solar Cycle 25 is Exceeding Predictions
and Showing Why We Need the GDC Mission(NASA Blogs Home)
・FT8WW(DX News Ham Radio Amateur Radio News)
・3Y0J公式ページ
・宇宙天気情報センター
・太陽黒点(宇宙天気情報センター)